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小児から高齢者まで男女問わず
デリケートな泌尿器科疾患を知ろう

いずみが丘クリニック

(名古屋市守山区/神領駅)

最終更新日:2022/10/26

いずみが丘クリニック 小児から高齢者まで男女問わず デリケートな泌尿器科疾患を知ろう いずみが丘クリニック 小児から高齢者まで男女問わず デリケートな泌尿器科疾患を知ろう
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泌尿器科疾患と聞くと、男性に多いイメージを持つ人が多いのではないだろうか。またデリケートな問題を含んでいるため、来院に対し恥ずかしさやためらいがある人たちもいるだろう。「いずみが丘クリニック」の石黒良彦院長は、「最近は女性の膀胱炎(ぼうこうえん)やお子さんのおねしょの相談も多く、以前より気軽に来院される患者さんが増えていますよ」と明るく話す。排尿に関する問題は、私たちの日々の生活に関わることなので、心配や不調があればなるべく早くに受診し、原因を見極め早期に対応することが大切だという。子どもから高齢者まで、それぞれが抱える尿の悩みに、問診、触診、検査を通し誠実に対応する石黒院長に、疾患の症状と治療法について詳しく話を聞いた。

(取材日2022年9月21日)

その症状、泌尿器科の疾患かも。恥ずかしがらず早めの受診で早期治療を

Q男性に多い泌尿器科疾患は? また治療法も教えてください。
A
いずみが丘クリニック 症状が出たら早めに泌尿器科で検査を受けることが大切

▲症状が出たら早めに泌尿器科で検査を受けることが大切

中高年の男性では、尿が出にくくなったと来院される患者さんが多いです。尿が出にくいと前立腺肥大症だと思われがちですが、神経因性膀胱の場合もあります。前立腺肥大症は、前立腺が腫大したり緊張したりすることで尿道が締めつけられて排尿障害が起こります。以前は手術が主流でしたが、最近は薬がいろいろあるので、まずは相談してください。また、尿を出したり止めたりするのは神経が関わっています。脳と膀胱をつなぐ神経が何らかの原因で壊され、尿が出にくくなったり漏れてしまったりする排尿障害を神経因性膀胱といい、薬でコントロールするか、自己導尿という方法などで治療を行います。また、男性の性感染症も泌尿器科の分野です。

Q女性の場合はどうですか?
A
いずみが丘クリニック 女性の患者の相談も対応

▲女性の患者の相談も対応

女性の尿道は細菌が膀胱内に入りやすく、免疫が下がっている時など急性膀胱炎にかかりやすいです。抗生剤の服用で改善を図れますが、何度も繰り返す場合は泌尿器科を受診しましょう。疲れをためず水分をしっかり取り、排尿を我慢し過ぎないことも重要です。また、腹圧性尿失禁も女性に多い悩みです。出産や加齢で骨盤底筋が傷んだり弱ったりすることで、咳やくしゃみをした時に尿漏れが起こります。また骨盤臓器脱といい、膣の周りの筋肉が緩むことで、膣壁や子宮を支えられず膣口から出てしまうことがあります。これが排尿に影響することがあります。骨盤底筋を鍛えることで症状の改善につながる場合があるので、まずはご相談ください。

Qそのほかに泌尿器科を受診する疾患はありますか?
A
いずみが丘クリニック 食生活のアドバイスも行っている

▲食生活のアドバイスも行っている

尿路結石も泌尿器科の代表的な疾患です。神経因性膀胱と同じく男女ともかかります。七転八倒するような痛みを想像される方が多いですが、石のある位置によっては痛みを感じにくい場合もあり、血尿が出て気づく人も多いです。治療法は、石の大きさが直径5mm以内であれば痛みを制御しつつ自然に石が出るのを待ち、それ以上であれば内視鏡手術で石を取り出すか、体外衝撃波による破砕術で石を砕き排石するかが主な選択肢になります。予防法は1日2L目標の飲水、規則正しい生活、適度な運動。カルシウムを摂取することで原因物質が吸収されにくくなるので、積極的にしましょう。アルコールは極力避けたほうがよいです。清く正しく美しくが基本。

Q子どもの夜尿症(おねしょ)の相談も多いそうですね。
A
いずみが丘クリニック 保護者の心配、子どもの不安にも寄り添っている

▲保護者の心配、子どもの不安にも寄り添っている

5、6歳になってもおねしょが続く時は受診をお勧めします。おねしょには、腎臓が夜に尿を作りすぎてしまう多尿型と膀胱に尿を十分にためることができない頻尿型と2タイプあります。多尿型の場合、夕食後の飲水や塩分の取りすぎに気をつけましょう。頻尿型の多くは膀胱に異常な興奮が起きやすく、昼間でも排尿間隔や排尿量の変動が大きいものです。どちらも薬がありますが、修学旅行などがある場合は、半年前には相談してください。子どものおねしょは親御さんにとっても悩ましいと思いますが、精神的なストレスも影響があるので「洗濯は任せて!」くらいの大きな心で見守ってください。また、定時に起こすのはよくありません。

Q泌尿器科では、どのような検査を行うのでしょうか?
A
いずみが丘クリニック 恥ずかしいという患者の想いに寄り添った診療を心がけている

▲恥ずかしいという患者の想いに寄り添った診療を心がけている

まずは患者さんの話を聞き、おなかを触り、必要ならば検尿やエコー検査を行います。問診の中で、例えば「おしっこが近い」と言われる人は、家での排尿記録を書いてもらい、その結果を見て尿の勢いを調べる検査をすることもあります。また、当院は腹圧と尿流量を同時に量る機器も導入していますので、必要があればその検査も行います。患者さんの中には「痛い検査をされるんじゃないか」と不安に思っている方がいますが、膀胱鏡を使った検査をいきなりするようなことは基本的にはないので、安心して来院してください。特に女性の方は、不安や恥ずかしさがあると思うので、当院では内診が必要な場合は女性のスタッフが立ち会うようにしています。

ドクターからのメッセージ

石黒 良彦院長

私が泌尿器科の医師になった時は、今よりずっと泌尿器科への抵抗が強かったですね。ですが、芸能人の方が泌尿器の病気を公表されたりして、皆さんも泌尿器科について知る機会が増え、以前ほど抵抗感がなくなってきたのではと思います。例えば血尿が出た時、数十個の病名が思い浮かびますが、もしかしたら膀胱がんなどの可能性もあります。症状がある場合はなるべく早く受診することが必要です。ただ、泌尿器科のクリニックはまだ数が少なく、家の近くにないという方もいるかもしれません。その場合は内科などを受診してもらい、泌尿器専門のクリニックに行ったほうが良いか診断を受け、必要な時は恥ずかしからず少し遠くても受診してください。

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