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坂本 菊男 院長の独自取材記事

坂本クリニック耳鼻咽喉科

(北九州市小倉南区/安部山公園駅)

最終更新日:2021/10/12

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科 main

JR日豊本線・安部山公園駅より徒歩10分、九州自動車道の小倉東インターチェンジより車で5分の場所にある「坂本クリニック耳鼻咽喉科」。院内は吹き抜けの大きな窓からたっぷりと自然光が差し込む明るく広々とした空間で、高級ホテルのロビーのような、シンプルで洗練された雰囲気だ。院長の坂本菊男先生は、これまでさまざまな耳鼻咽喉科領域の症例・手術を手がけてきたベテランドクター。耳鼻咽喉科クリニックでは少ない短期滞在手術にも対応している。耳、鼻、喉、頸部の疾患のほか、めまいや睡眠時無呼吸症候群など、幅広い疾患や症状をカバーし、患者の生活の質の向上を第一に考えた診療をめざす。「患者さまには来た時よりも明るい気持ちで帰ってほしい」と話す坂本院長に診療への思いを語ってもらった。

(取材日2021年1月22日)

一貫した高い医療レベルの提供をめざして

まず、開業に至った経緯について伺えますか?

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科1

勤務医時代は、大学病院や基幹病院で副鼻腔炎や中耳炎、頭頸部悪性腫瘍を中心に、さまざまな手術を手がけてきました。耳鼻咽喉科の疾患には、手術治療で症状の改善をめざすものが多々あります。当院では、手術を受ける前の不安な気持ちを払拭すべく、患者さまのご要望やお気持ちになるべく沿えるよう心がけています。病棟も10床完備し、日帰り手術から1泊2日、2泊3日と、診療や必要であれば手術と、とにかく安全で安心な医療を重視し患者さまお一人お一人のニーズに応える努力をしています。慢性疾患等で悩んでいるお困りの患者さまを1人でも減らすことができないかと考え、生まれ育った小倉の地で入院手術もできる、有床診療所の開業を決意しました。また立地は、北九州空港にも近く、鉄道やバスなどの公共交通機関が近くにあり、高速道路や都市高速からも至極便利なため、患者さまの利便性を兼ね備えたこの場所で開業することを決意しました。

クリニックの特徴を教えてください。

先ず、診療所のメリットである、病気に関するちょっとしたお困りごとにも丁寧に患者さまに寄り添い対応できます。2つ目は、精度にこだわった先進の治療や医療を実践している点です。ナビゲーションシステム等は、一部の大学病院で使われているものを当院では導入しています。3つ目は、10床の病床があることで、入院検査や手術後のきめ細かなケアができるのが強みです。これら一連の流れを、当院では外来診療から検査や入院、手術後の経過観察まで一貫して一人の医師が診れるのが特徴です。今まで培ってきた経験や技術を最大限に生かし、耳・鼻・喉の疾患や頭頸部の腫瘍まで、症状の改善に全力を尽くしています。

患者さんと接する際、どのようなことを心がけていますか?

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科2

来院された患者さまは皆、大きな不安を抱えて来院されています。近所からお越しの方もいらっしゃれば、遠く他県からお越しの方もいらっしゃいます。不安や悩みを抱えた患者さまの気持ちが、当院を来院してくださった後は、少しでも気持ちが軽くなってくださるよう、快方に向かうお手伝いができることが、私や職員一同の願いです。さまざまな患者さまのニーズに応えるべく、患者さま本人にとって「何が最良の改善の方法か」をいくつか選択肢を提案し、一緒に考え、常に患者さまに寄り添うことを大切にすることを職員も徹底しています。治療の方向性が定まれば、患者さまは笑顔で帰っていただけると思います。毎日行う朝礼では「患者さまにはいつも笑顔と声かけの実行を」とスタッフに話しています。

短期滞在手術により、患者のQOL向上に貢献

短期滞在手術について教えてください。

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科3

開業当初は、入院手術はおよそ1週間を要していました。医療は日進月歩です。今では1泊2日や日帰り手術も、仕事や学校等ライフスタイルも時代とともに変わりゆく現代、患者さまのニーズや要望に応えつつ、高い医療レベルの提供と患者さま満足度を信条に、日々努力・研鑽し続けています。短期滞在手術の取り組みは、術後の急性期を心配される患者さまの安心につながっていると思います。多忙を極めた患者さまは、最初日帰り手術を希望されますが、最終的には術後の心配が解消されるためか、1泊2日の入院を希望される方が大半を占めています。日帰りから病棟の看護ケアの安心まで、納得して手術に臨むことができます。患者さまが笑顔で退院されるのを見るにつけ、職員一同やりがいと意義を感じています。

設備面では主にどういったものを導入されていますか?

短期滞在手術は、患者さまの生活をできるだけ早く、いつものライフスタイルに戻すことを目標にしています。症状の改善をはかるのは勿論のこと、術中の出血量をできるだけ少なくしたり、麻酔時間(手術時間)を少なくすることに私は注力しています。なぜかと申しますと、体に与えるダメージが極力少なくなるからです。ダメージが少なくなれば、自ずと術後の回復も早くなり、日常生活へ早期に戻ることが可能となるからです。「安全で質の高い医療」を提供しつつ、入院期間短縮を実現するために、耳鼻科用CTや電子内視鏡の他、精度にこだわった手術ナビゲーションシステムを設置しています。患者さまのCT画像とこれらのシステムを連動させることで、リアルタイムで部位を把握した上で、多くの経験値を踏まえ、より精度の高さを追求した手術を提供することが可能になると考えています。

どのような疾患が手術の対象となりますか?

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科4

手術の内容として最も多いのが副鼻腔炎です。特に、鼻の形に異常を伴い、薬物治療に抵抗性を示す場合、手術適応となります。副鼻腔炎が慢性化すると「常に鼻が詰まった状態になる、においや料理の味がわからない、頭痛、視力障害など」の症状が現れます。初めは原因がわからず他科を来院した患者さまが「実は副鼻腔炎が原因の症状だった」ということが実際よく見られます。また長年患った方はQOL(生活の質)がかなり低下します。現在では副鼻腔炎の手術は内視鏡を使った手法に変わり、患者さまへの負担は大幅に軽減されました。睡眠時無呼吸症候群や慢性中耳炎に対しても手術治療がとても有用です。やみくもに手術をすればよいというものではなく、検査で慎重に精査した上で、手術をされることが望ましいですね。あくまでも手術でQOLの向上が見込めると診断された患者さまのみです。手術以外にも選択肢がありますので一度ご相談ください。

手術を通して、より多くの人に笑顔になってほしい

そもそも先生が医師を志したきっかけは何だったのでしょう?

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科5

大好きな祖父が病気になったのがきっかけです。病状が悪くなっているのは目に見えてわかるけれど、手を握ることしかできない自分にふがいなさを感じたことを今でも覚えています。私が高校生の頃に、その祖父も亡くなりました。「同じように苦しんでいる人を助けたい」という一心から、医師の道に進むことを決意しました。耳鼻咽喉科を選んだ理由は、内科的にも外科的にも患部に対してアプローチできるからです。また、私自身、子どもの頃から副鼻腔に悩まされていたため、患者さまの不安な気持ちを理解しやすく、寄り添えるのではないかとも考えたからです。

今後、力を入れていきたいことはありますか?

耳鼻咽喉科は、人間の五感に関わる感覚器を扱う診療科目です。直接、「生命」に関わることはなくても、その病気があるために精神的・肉体的につらい思いをしている人も少なくありません。当院に来られた患者さまを、長年の苦痛や悩みからなるべく早く解放できるよう、一緒に治療方法を検討したいと思っています。その治療法の一つとして手術を行っています。服薬など長年行ってきたが、改善が期待できなかった患者さまが、当院での手術によって笑顔で社会生活に戻られることとそのお手伝いが「私の使命」だと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

坂本菊男院長 坂本クリニック耳鼻咽喉科6

耳鼻咽喉科の領域の疾患は多岐にわたり、また症状の改善をはかる治療法もいくつもあります。当院では、患者さまのこれまでの病状の経過を丁寧にヒアリングし、手術の適応を含めた適切な治療法を提案いたします。お困りの症状がありましたら、我慢せずにご相談ください。

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