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根来 武史 院長の独自取材記事

TF栄矯正歯科クリニック

(名古屋市中区/伏見駅)

最終更新日:2022/09/08

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック main

名古屋市営地下鉄東山線の伏見駅から東へ徒歩5分ほど、栄からも近いビル6階に「TF栄矯正歯科クリニック」はある。ダークブラウンの床に白いソファー、間接照明のやわらかな光に包まれた待合室は、一般的な歯科医院のイメージとはかけ離れたサロンのような落ち着いた空間だ。奥には白を基調とした明るい診療スペースが広がる。「新しい知識や技術を積極的に取り入れ、質の高い治療の提供を続けたい」と話す根来武史(ねごろ・たけふみ)院長は、終始物静かな口調で子どもも大人も話しやすい雰囲気を持つ。「患者さんの笑顔が私の宝物です」とほほ笑む根来院長に、普段の診療姿勢や矯正治療の重要性などについて聞いた。

(取材日2022年7月6日)

リラックスできる空間で患者との対話を重視

すてきな内装ですね。どのようなコンセプトでつくられたのですか?

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック1

めざしたのは、カフェバーのようなゆったりと落ち着ける空間です。内装のデザイナーには、「とにかく歯科医院らしくないように」とリクエストしました。おしゃれなクリニックがあると聞くと、参考に見せてもらったりしましたね。診療スペースは医療を行う場として機能的にしつつ、他のスペースは間接照明を使ったりブラインドにもこだわったりと、いかに患者さんがリラックスしてくつろげる空間にするかということをデザイナーと一緒に考えて仕上げました。

先生が歯科医師をめざし、矯正歯科を専門に選ばれたきっかけとは?

歯科医師になろうと決めたのは中学生の時です。叔父の友人に歯科医師がいて、その人から聞く話が楽しく、歯科医師を志そうと愛知学院大学歯学部に進みました。矯正治療を専門に選んだのは、私をかわいがってくれた当時の助教授から誘われたことがきっかけです。とても親切な先生で技術も高く、強く影響を受けました。とはいえ大学病院の矯正歯科の医局に入るには試験があり、通過者に人数制限があるなど非常に厳しい分野。他の医局にはない独特の雰囲気がありましたね。入局後は指導担当の先生から徹底的に専門知識を叩き込まれました。後に大学の矯正学の講師となり、臨床、教育、研究の分野に携わり、開業するまで20年以上勤務しました。

先生が診察時に心がけておられることはどんなことですか?

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック2

とにかく患者さんと話すことです。初診時のご相談と検査結果をご説明するカウンセリングの時間は基本的にそれぞれ1時間程度設けています。当院は完全予約制で、無料相談はあえてしていません。それは専門の歯科医師として真剣に患者さんと向き合いたいから。カウンセリングでは患者さんの不安や悩み、希望をしっかり聞くことを心がけています。大学病院勤務時代、患者さんが泣かれてしまったことがあって「泣かせたでしょ」と他の人に言われたのですが、そうではなくて患者さんが話の途中で自然に泣き出してしまったのです。歯並びや口元にコンプレックスを持っていたり、いじめにあったり、抱えている悩みは人それぞれ。本音をお聞きし、解決策を一緒に考えたいと思っています。 

小児期から口腔内の正しい機能づくりをめざす

矯正治療がめざすこととはどんなことですか?

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック3

矯正治療というと、見た目の美しさにとらわれがちですが、本来、矯正治療の目的は、正しい噛み合わせや咀嚼の実現など機能的な部分にあります。食べ物を前歯で噛み切る、奥歯で噛み砕くなどそれぞれの歯が役割を果たすように治療していくものなのです。かつて「歯並びが悪い」と親子が相談に来られましたが、エックス線写真を撮ったところ噛み合わせが悪かった。それで「お母さんは食べるのが遅いとお子さんに注意されていますが、この子は早く食べられなくて苦労しているんですよ」とお話ししたことがあります。お口の機能が整えば、見た目の良さは後からついてくるもの。親御さんにはお子さんのお口の機能の重要性を知ってほしいと思い、折にふれてお話ししています。

子どもの矯正治療は大切なのですね。

はい。歯列や顎の骨が発達途中である小児期に矯正歯科ができることは大きいと考えています。現在は硬くて歯応えのある食べ物より、やわらかい食べ物が好まれる傾向にありますね。しかし噛まない状態が続くと咀嚼機能は徐々に減退し、いずれ下顎の骨の後退、顎の奥行きの縮小などにつながると予測されます。子どもの不正咬合が増えていますが、お口の一番奥にある第三大臼歯、いわゆる親知らずの埋伏はよくあるとしても、その手前の歯も埋まったり傾斜して生えたりしていることがしばしばあります。結果、噛み合わせがうまくできない、歯肉に汚れがたまり腫れてくる、などの問題が起こりえます。咀嚼は脳の血流量を増加させ、活性化させるともいわれていますので、お子さんには「早く食べなさい」ではなく「よく噛んで食べなさい」と言ってほしいですね。ほかに口呼吸も注意が必要です。お口のことで気になることがあれば早めに歯科医院に相談してください。

矯正専門の歯科クリニックならではの強みはありますか?

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック4

当院ではブラケットとワイヤーによる矯正治療のほか、歯の裏側に装置を取りつけるリンガル矯正治療、透明のマウスピース型装置による矯正など複数の方法に対応しています。目立ちにくく取り外せるということでマウスピース型装置への関心が高まっていますが、マウスピース型装置で矯正を始めても経過次第で途中の段階からブラケットとワイヤーに切り替えるケースもあります。また、まれなケースですが、抜歯はどうしても嫌だと非抜歯で矯正を行ったものの、やっぱり抜歯してもっと口元をきれいにしたいという希望で来院される方もおられます。このようにさまざまなケースに対応できるのが専門の強みといえると思います。

患者の笑顔が最高の宝物

患者さんとのお付き合いについて教えてください。

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック5

矯正治療は期間が長いので患者さんとも長いお付き合いになります。小学生から治療を始めた患者さんだとその子の成長を見ていくわけです。中学受験をする、合格してよかったね、大学はどこへ?など、いろいろなお話をして、歯科医師と患者という関係を超えたお付き合いが生まれると、すごくうれしいですね。以前、患者さんから結婚式に招待されたこともありますし、妊娠されて出産後に赤ちゃんを連れてきた患者さんから、「将来、この子の歯並びもお願いします」と言われたことも。やはり患者さんとリラックスして円滑なコミュニケーションをすることが一番大切なのでしょうね。スタッフも患者さんには気さくに声をかけてくれており、院内は良い雰囲気だと思います。

先生は日々お忙しくされているようですね。

年を重ねてもチャレンジする気持ちを忘れず、向上心、向学心を持つようにしています。勉強会では若い先生ばかりで恥ずかしく思うこともありますが、歯科材料や技術は進歩するものですから患者さんのために常に最新の知識を持っていたいと思います。矯正治療だけでなく一般歯科についても勉強していますよ。また、かつて勤務していたサンフランシスコの大学のボスとは今も交流が続いていて、今年も渡米する予定なのですが、ボスから講演を頼まれています。そして今回、アメリカのワイナリーにも行く予定です。私は飲食店でサービスできるソムリエの資格を持っており、ブドウの収穫からワイン造りの過程までしっかり学んでおります。

先生のモットーや今後についてお聞かせください。

根来武史院長 TF栄矯正歯科クリニック6

質の高い、適切な治療を患者さんに提供することがまず大前提です。その上で、患者さんと相談し治療方針を決めていくことをモットーとしています。治療はこちらから押しつけるものではなく、患者さんの希望のままに進めるものでもありません。メリットやデメリット、できること、できないことを一つ一つきちんと伝え、患者さんとともに、どうしたら満足できるかを追求していきたいと思います。だからこそ、患者さんの思いを全部私にぶつけてほしい。そして治療した後に、患者さんのすてきな笑顔を見ることが私の喜びなんです。患者さんの笑顔は私の宝物。そんな笑顔が増えるように、日本もアメリカみたいに矯正治療を隠すことなく当たり前に受け入れる社会になってほしいですね。また今後は若い歯科医師の研修に力を入れ、当院の患者さんを長くサポートできる体制をつくり上げたいです。そうすれば私がワインづくりに出かけても大丈夫ですからね(笑)。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正/表側:80万円~、裏側:110万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~、小児矯正/40万円~(すべて税込)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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