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久保内 光一 院長の独自取材記事

よこはま乳腺・胃腸クリニック

(横浜市港北区/綱島駅)

最終更新日:2019/08/28

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外科医の父と産婦人科の母がこの地で開業して50年以上。綱島駅からほど近い「よこはま乳腺・胃腸クリニック」は、手術や検査ができる専門性の高い医療機関として地域から厚い信頼を寄せられている。両親から院長を引き継いだ久保内光一先生は40年のキャリアを積んでこられたベテラン医師ながら、堅苦しさを感じさせない優しい語り口が印象的。たとえ話を交えながらの診療は非常にわかりやすく、治療への不安を取り除いてくれるだろう。デリケートな部分を扱う分野のため、患者の様子や顔色を見抜く思慮深さも備えている点も心強い。そんな久保内先生に、長い医師人生を通じて積み重ねてきた乳がん治療への思い、そして今後の展望について話を伺った。(取材日2015年11月25日)

両親の思いを継承し、地域に愛される医院をめざして

50年以上の歴史があるクリニックですが、もともとはご両親が開業されたとか。

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外科医だった父と産婦人科医だった母が1957年に開院しました。かつての綱島は温泉町として賑わっていたこともあり、土地の方同士の結束が固く、新参者だった両親は苦労したようです。ですが、当時は若い世代の開業医が少なく、町の商業化により人口が増加していきました。こうした時代背景により、地域の医療に対するニーズとマッチする形で受け入れられるようになったとか。おかげ様で、今では地域に根付いたクリニックとして認知されることも多くなりました。その後、1991年に父が他界。母が院長を務めた後、1996年に僕が院長を引き継ぎ、今に至っています。

当初は「久保内医院」だったそうですが、クリニック名を変更された理由は?

患者さんの認知を増やすために、クリニック名を変更したいと思ったんです。両親が医院をやっていた頃は、産婦人科の患者さんが多かったんです。僕は乳腺を専門に一般消化器外科を学び、乳がんや胃がん、大腸がん、肝臓がんなどの手術のほか、胃カメラや大腸ファイバーなどを得意としてきました。現在の副院長である荘先生も同じ分野の出身だったので、乳腺と胃腸に特化した診療を行いたいと思うのは自然のことでした。ですが引継ぎ当初、乳がんで手術になる患者さんは年間に1人か2人しかいなかった。その状態が数年続き「このままではいけない」と決意。実際、名称を変更してからは乳腺疾患の患者さんが急増。名称変更期とマンモグラフィーの導入期が重なったことも、多くの患者さんの牽引力になりましたね。

名称変更が認可されるまでは、大きなご苦労があったと聞いています。

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病院選びにおいてネーミングは非常に重要で、大半の患者さんは看板の名前や診療項目を見て来院されますよね。そこで間違った診療科にかかってしまうと、病気の発見が遅れたり、誤診につながる可能性もあります。特に乳腺疾患は、どこの診療科にかかったらいいのか迷う科なので、それらを防ぐためにも名称にこだわりました。実は名称変更の申請当時、横浜市では「乳腺」という文字を標榜してはならない、と認可がおりなかったんです。最高裁で審判したのですが、結局負けてしまって。しかし裁判直後から厚生労働局の考え方が変わり、2008年に標榜科が拡大。正式に病院名称を「よこはま乳腺と胃腸病院」に変更することができました。さらに翌年、入院施設を取り払ったため現在の名称へ変更しました。

丁寧なアドバイスで患者の不安を取り除く診療を

専門医院で診療にかかるメリットはどんなところでしょう。

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やはり精密な診断でしょうか。医療の技術は常に進化していますので、先端の設備や診療を受けるには、専門医を訪ねるのが一番だと思います。当院の規模だと「小回りがきく」というのも大きなメリットですね。一人の患者さんとじっくり向き合えるんです。一方で、CTやMRIの設備はまだ不十分な点があるため、他の病院で検査していただく場合もあります。もちろん、総合的に安心できるという意味では大学病院の乳腺科を訪ねることも、間違いではありません。「商店街の色んなお店を巡って買い物する」か「百貨店一つで買い物を済ませるか」は患者さん次第ですから、自分にとって最適な選択をしていただくのが良いと思います。

診断の際に心がけていることはありますか?

「不安は少なく、待ち時間は短く」です。「検査は以上です。結果は来週に」と言われたら、患者さんは不安です。ですから、その日に結果が出る検査はすぐ伝えています。検査項目が多い患者さんには、できるだけロスがない検査計画を組み立てます。こうしたスピーディーな診断は、クリニックを支えてくれるスタッフたちあってのこと。当院のX線技師、超音波検査技師はともに女性で、その画像撮影技術は、外部の検査機関から高い評価をいただいています。設備面では、2013年にマンモグラフィ―の機械を導入。データのデジタル化により、スムーズな案内が可能になりました。患者さんの不安を一日でも早く取り除けるよう、クリニック一丸となって診療にあたっています。

患者目線での診療が、信頼につながっているのですね。

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僕の診察のモットーは「中学生でもわかるような説明」です。当院では乳がん検診の前に、生理日・生理周期をお聞きします。生理日直前の2週間と生理が終わるまでは乳房が張るので、マンモグラフィー検診が痛いんです。その時期はむくみで画像が白っぽくなり、鮮明な判断ができません。近年、早期にマンモグラフィ―検診を受ける方もいますが、30代は乳腺が発達しているので画像が不明瞭になる場合が多く、おすすめしません。当院では、40代はマンモグラフィー検診を2年に一度、50代はマンモグラフィー検診とエコー検診を年ごとに、55歳を超えたらマンモグラフィ―検診を年に一度など、年齢に合わせた検診を紹介しています。また、検診から次の検診までの間は石鹸やオイルなどを使って自分で触診をしてください。数ヵ月にわたり痛くないしこりがある、また茶色や黒の分泌液がある一点から出る場合は検診に行きましょう。

今後の目標は後輩の育成と地域医療への貢献

お忙しい毎日を過ごされていますが、リフレッシュ方法などはありますか?

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仕事帰りや休日のフィットネスクラブですね。4年前に腰を悪くしたことをきっかけに、自身の健康を見直し始めました。前は85キロだった体重が、今では70キロに落ちましたよ。引退後は、海外旅行をたくさんしたいと思っているんです。若い頃旅して、もう一度行きたい場所が3ヵ所あってね。ひとつはスイスとイタリアの国境にあるマッターホルン。それからエーゲ海絶壁、サントリーニ島。あそこをロバにまたがって登りたい。あと天国に一番近い島、ニューカレドニアのウベア島。この3つはぜひ行きたいなぁ。

長い医師人生のなかで、印象に残っている出来事はありますか。

40年近く医師をやっていると、良かったと思えることもたくさんある一方で、意図的ではないにしろ、結果として患者さんを悲しませてしまう経験もしてきました。今にして思えば、技術的に未熟だったからだと後悔したこともあります。でも、そうした悲しい経験があったからこそ、今の自分があると思えるんです。僕は医師の仕事を世間の方がいう「お医者さま」とか「聖職」といったきれいごとではなく、もっとドロドロとしたもののなかにあって、そこから一生懸命這い上がって、患者さんと一緒に明かりを見出すような、そういうものだと考えています。「ここに来ると元気になる」って言ってくださる患者さんのためにも、つらい経験をパワーに変えて頑張らなくちゃと思いますね。

今後の展望についてお聞かせください。

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僕もそろそろ収束を考えなきゃいけないとは思うけど、患者さんのことを考えると突然の引退などという無責任なことは許されません。先を見据えて、うまくフェードアウトしていきたい。そのためには、後輩を育成する必要があると考えています。体力が低下しても、マネジメントはできますから。若い人たちへ知識や技術を伝えることは、社会貢献でもあります。また、地域医療への貢献にも力を入れていきたいですね。両親から当院を引継いだ当初は、綱島の町だけという狭いエリアでの医療提供を考えていましたが、乳腺と胃腸という専門に特化して地域医療を行っているクリニックは少なく、もっと広い視野で患者さんのニーズに応えていく必要性を感じています。幸いにも、地域での講演会や外部でのオペなど、外部とのつながりは開業当初に比べると大きくなりました。今後も交流の枝葉を広げながら、かつ地元の人たちを大切にした診療を行っていきたいですね。

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