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久保田 亘 院長の独自取材記事

二子新地 ひかりこどもクリニック

(川崎市高津区/二子新地駅)

最終更新日:2024/04/19

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック main

二子新地駅からすぐという利便性の高さも魅力の「二子新地 ひかりこどもクリニック」は、20年以上にわたり地域に根差してきた街のクリニックだ。2017年に久保田亘先生の院長就任とともに大幅なリニューアルを実現させ、医師も増員して診療を行っている。診療内容は小児科、内科、皮膚科で、子どもへの診療を中心とし、その上で気管支喘息、アレルギー、低身長、肥満、腎疾患、夜尿症、血尿、蛋白尿といった専門的な外来を開設。さらに2023年4月には、予防接種や一般外来をメインとする新区画を新設し、より多くの患者が安心して通える環境を整えた。日本小児科学会小児科専門医であり、子ども向けの高度医療機関において腎臓内科を担当していた専門性の高さを持つ久保田院長に、クリニックの特徴などを聞いた。

(取材日2023年6月23日)

重症化する前に地域で提供できる小児医療の提供を

まずは医師になったきっかけを聞かせてください。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック1

母が看護師をしていたため、小さい頃から母親に連れられて職場である病院に顔を出していました。ドクターと話す機会もあったおかげで医療を身近に感じていましたから、大学の医学部に進学することは自然な流れでした。大学卒業後に専門分野を小児科にしたのは、医療を通して子どもが元気に成長していく姿を見たいと思ったからです。3人きょうだいの長男で、弟、妹の面倒も見ていましたから、子どもが好きだったことも小児科の医師になった理由だと思います。今も、自分の3人の子どもの育児をしている時が一番うれしい時間になっています。院内でも家庭でも子どもとずっと接しているわけですが、飽きませんね。

子どもの心配事を何でも相談できて、かつ専門性の高い診療が受けられるのが同院の特徴ですね。

当院は小児科、皮膚科、内科に加え、気管支喘息、アレルギー、低身長、夜尿症などの専門的な外来を開設しています。私が専門とするのは腎臓内科ですが、皮膚科専門の医師も在籍していますし、最近は低身長や思春期早発症などを診れる内分泌を得意とする医師も加わりました。お子さんが成長していく過程でいろいろな困り事や悩みが出てくると思うので、専門分野に特化しながらも、子育ての「何でも屋さん」として気軽に相談できる存在になりたいと願っています。当院は20年以上地域に根差してきたクリニックですから、私が院長に就任してリニューアルした後もその良さは生かしつつ、専門分野を持った医師複数人で診療にあたることで、地域の小児医療における多様なニーズに応えてきました。もちろんお子さんのみならず、内科や皮膚科は親御さんも受診していただけますので、ファミリークリニックとしてご利用いただけたらと思います。

街のクリニックで、専門的な医師にかかれるというのはありがたいと思います。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック2

私は日本小児科学会認定小児科専門医であり、特に子どもの腎臓をサブ・スペシャリティーにもしています。4年ほど在籍した東京都立病院機構小児総合医療センターでは腎臓内科を学び、今はその経験を生かし、夜尿症の治療などを行っています。こうした自分の経験を地域の中で還元させてもらえたら、と考えていたことが当院の院長に就任するきっかけになりました。大きな医療機関に重症化して送られてくる前の段階で、地域において施すことのできる医療があり、そこに関わりたいと思ったのです。例えば、腎臓の症状の悪化というのは自覚症状などではほとんどわかりません。だからこそ検尿などによって出てきた予兆を見逃さずに、必要ならばしかるべき施設に紹介できるよう、自分のこれまでの経験を生かしていきたいと思っています。

皮膚科専門の医師から診療が受けられるのも、子どものいる家庭にとっては心強いでしょうね。

乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、とびひ、水イボなど、子どもには皮膚の疾患がつきものです。治療も大事であると同時に、いかに日常的なケアの方法を教えて長期的な管理をしていくのかも重要なのです。その点で、日本皮膚科学会皮膚科専門医の観点から説明してもらうというのは、軟こうの塗り方、入浴の仕方、せっけんの使い方など、小児科だけでは対応できない細かさでご家族の参考になるのではないかと思います。

子どもの成長を一緒に見守る場の一つになりたい

大学卒業後の経歴について教えてください。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック3

大学卒業後、小児総合医療センターでの経験を経て、慶應義塾大学の小児科医局へ入り、同世代の医師たちと切磋琢磨しながら学術的にも臨床的にも医療を追究してきました。その医局で「小児科の医師は子どもたちのその後の人生80年をつくるんだ」と言われた言葉の深みは今も忘れられません。当時は、お住まいの地域では手の施しようのないお子さんを紹介していただくことも多く、その中で主治医を務めさせてもらった子に対して、現場のみんなであの手この手の医療を考え、実践してきました。

先生が診療の際に大切にしていることはありますか?

育児は病気がなくても大変なものです。特に近年は相談できる人が周囲にいない核家族も多いので、地域で一緒に成長を見守る場の一つになれたら良いな、と考えています。診察の最後には「何かほかに心配なことはありますか?」と一声かけるようにしています。この一言によって、「こんなことを相談しては駄目かな」「先生が忙しそうだから聞くのはやめよう」と患者さんに思わせないようにしています。あとは、患者さんの待ち時間を改善できるように予約システムを導入したり、継続的なフォローが必要な場合は、改めてこちらからご予約をお取りして患者さんに手間を取らせないようにしたり、気軽に患者さんが来院できるような体制づくりも意識しています。

RSウイルス感染症のワクチン接種にも力を入れているそうですね。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック4

パリビズマブというRSウイルス感染症に対するワクチンです。RSウイルスというのは冬に流行する風邪のウイルスですが、近年は夏にも感染の流行が見られます。生後半年ぐらいまでに罹患すると、呼吸がぜーぜーしたり酸素吸入が必要になったりすることがあります。心臓や肺に問題のある子どもがかかると、命に関わる病気にもなりかねません。早産児、心疾患やダウン症のお子さんは保険適応でのワクチンを接種できます。このワクチン接種のために遠方の総合病院まで出向く必要がある場合も多く、お住まいの地域のクリニックで接種できると患者さんの負担は少なくなるのではないかと思っています。

新区画を開設、より多様な悩みに対応できる体制に

2023年4月より、新区画を開設なさったそうですね。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック5

新区画では主に乳幼児検診、予防接種、各種専門の外来、内科診療については慢性的な疾患を診療します。本館では感染症の方やその疑いのある方、新区画ではそれ以外の方を診るということになります。これまでは感染症の患者さんとそれ以外の患者さんを時間帯で分けることしかできませんでしたが、新区画は建物が違いますので、安心して通っていただけると思います。一般外来の予約時間も拡大しましたので、急に具合が悪くなったのですぐに診てもらいたいという患者さんを長くお待たせすることも減り、患者さんの利便性も向上するのではないかと思います。

新区画の内装もすてきですが、こだわった点はありますか?

広い空間を確保して、ベビーカーの患者さんも移動しやすい設計にしました。外装がウッド調なので、院内もそれに合わせた優しい印象に仕上げ、柱や壁にリンゴや鳥を描いたりして明るい雰囲気になるように工夫しました。熱帯魚がいる大きな水槽も設置しましたので、お子さんが「あのお魚さんのところに行きたいな」と、少しでも楽しい気持ちで来院してくれればうれしいですね。

最後に今後の展望をお聞かせください。

久保田亘院長 二子新地 ひかりこどもクリニック6

新区画開設とともに医師も増員し、一般外来の予約が取りやすくなったと同時に、私も専門の外来により注力できるようになりました。当院の専門性を、さらに強化できたと思います。具体的な病名がわからなくても、例えば朝起きられないなど、思春期ならではの悩みは受け皿が少ないのも実情ですから、当院でケアさせていただければと思います。大きい病院に足を運ぶ一つ手前の相談場所として、気軽に頼ってください。新区画の2階に多目的ルームを設けましたので、今後は子育て中の親御さんの集いの場として活用するなど、地域のお役に立てればと考えています。

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