全国土木建築国民健康保険組合 総合病院 厚生中央病院

小杉 雅英副院長

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恵比寿駅から徒歩5分の距離にある「厚生中央病院」。多角的なケアを行うチーム医療や、入院から退院までのトータルサポート、さらには医師の長期勤務を支援することで、継続的に患者を診療する体制を整えている。笑顔あふれるインタビューの中、時おり真剣な表情を見せる小杉雅英副院長。「患者や治療を途中で投げ出さない」と強く語るその瞳からは、地域医療にかける確かな情熱を感じさせた。長きにわたり患者に寄り添うための工夫や、力を入れているという人材育成、これからの目標にいたるまで、じっくり話を聞いた。
(取材日2016年10月19日)

「途中で投げ出さない」チーム医療の実践

―貴院が大切にしていることを教えてください。

1959年の開業以来、地域に安全で質の高い医療を提供することを基本方針としてきました。特に力を入れてきたのは、地域の医療機関との連携です。地域連携室が中心となって周辺のクリニックと情報交換を密にし、スムーズな受け入れを実現しています。外来診察中に渋谷区や目黒区の先生から「今から患者さんを送るから」と電話が来ることもあるんですよ。当院ほどの規模で直接連絡が来ることは珍しいと思います。普段から大学関係者や医師会の先生と懇意にさせていただいているからこそ、可能なことです。院内設置の地域包括ケア病棟では、高齢者がゆっくりと入院生活を送り、自信がついたら自宅またはリハビリテーション専門の病院に移っていただけるような仕組みを取り入れています。圧迫骨折や誤嚥性肺炎、認知症を伴っている患者さんも多いですから、地域のクリニックと顔の見える関係性を築くことは、かかりつけ医に戻った後のフォローにも役立ちます。

―勤務する医師の心がけについて、お気づきの点がありましたら。

当院の医師はそれぞれ違う大学の出身者ばかり。つまり「大学から派遣されて勤務している」のではなく「当院に就職する」という思いで働いている医師が多いのです。当院に就職する、とはつまり、長く当院に勤めるということ。長く勤めれば患者さんを継続的に診ることができ、近隣の医師らとも関係を築くこともできます。これは、地域医療を実現するために非常に大事なことです。現に私は当院に25年間勤めていますし、他にも長く勤務している医師が多いんですよ。私どもの医師の採用基準は「人が人として患者さんと接することができるか」どうか。簡単に言えば、患者さんを丁寧に診ることができるかです。病院では、医師が偉いわけではありません。患者さんに頼られるためには、コメディカルスタッフ(医師や看護師以外の医療スタッフ)と一緒の目線に立ちながら医療を提供することが大事です。幸い当院には、それができる医師たくさんそろっています。



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