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西脇 俊二 院長の独自取材記事

ハタイクリニック

(目黒区/祐天寺駅)

最終更新日:2019/11/13

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東急東横線祐天寺駅から徒歩7分。駒沢通りを越えた住宅街にある、カフェのような外観が印象的な「ハタイクリニック」。木目調の温かな雰囲気の中で、診療にあたるのは患者の症状の完治・改善を第一に考える西脇俊二院長だ。西洋医学の域に留まらない広い視野で、内科・心療内科、漢方の処方を取り入れながら代替医療などにも目を向け、個人の生活や病状に合わせたオーダーメイドの医療の提供を心がけている。セミナーや海外の勉強会にも積極的に参加し、常に新しい治療法を探し求めている。「病気が治るなら何でも取り入れたい」と語る西脇院長に、日々の診療のこと、心療内科に対する思い、西洋医学を超えた幅広い診療体制について話を聞いた。
(取材日2018年10月15日)

アスペルガー症候群を乗り越えた経験を生かし診療

カフェのようにすてきな外観ですね。院内に飾られた絵も印象的です。

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このクリニックは1983年、幡井勉先生が開業し、2009年に僕が後を継いで院長になりました。もともとこの建物は、幡井先生が絵を描くアトリエとして建てたものだったので近所の人は長い間、クリニックだと思っていなかったようです。院内に飾ってある絵画やマスクは、患者さんたちが製作したものです。どの作品にもリラックス要素や、診療に関係したテーマがあるんですよ。僕自身、子どもの頃に絵を習っていたので芸術に興味があり、若手の芸術家を応援する気持ちも込めて飾っています。

こちらではどのような診療が受けられますか? また、どのような患者さんがいらっしゃいますか?

うつ病・パニック障害・自律神経失調症などを西洋医学・漢方薬・認知行動療法で解決をめざす心療内科、内科や、漢方薬処方・栄養指導、糖尿病をはじめとする生活習慣病に対し運動や食事指導などを行っています。また、診療科にこだわらず「アトピーがつらい」「抗がん剤が体に合わず使えない」といった悩みを抱える方もいらっしゃいますよ。皆さん、インターネットやクチコミ、本などでここを知り、遠方から足を運ばれる方が多いですね。

ご自身がアスペルガー症候群でつらい体験をしたこともあり、心療内科に特別な思いを抱いているそうですね。

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1996年から11年間、国立秩父学園で重度の発達障害の子たちを診療していました。当時は、発達障害が注目されていない時代で、医師もよくわかっていなかった。僕も自閉症のことをあまり知らなかったので、毎週講習を受け、海外にも勉強に行って必死で勉強をしました。そうして間もなく、自身がアスペルガー症候群だとわかったのです。医師になって5年目のことでした。それまでの僕は、今でいう「空気の読めない人間」で切れやすかったし、友達もいなかったし、人と雑談をすることができず、変わり者と言われていた。その理由がわからなくて、自己洞察道場に通ったこともありましたが、何も変わらなかった。あの時、「アスペルガーだったのか」と思った瞬間、いろいろなことが氷解して楽になり、病気との付き合い方がわかったことで生きやすくなりました。こうした経験があるので、発達障害の患者さんには特別な思いがあり、経験を通してお話をしています。

新しい治療法を求め、さまざまな分野の勉強も

代替医療や新しい治療法などに興味を持たれ学んでいるそうですね。

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病気が治るなら何でも取り入れていきたいと思っています。さまざまな分野に興味を持ち学んでいるのもそれ故です。僕は両親をがんで立て続けに亡くしました。あの時、精神科の医師である自分は何もできませんでした。治る気配のない治療を「こんなものか」と見ていることしかできなかった。そうしたこともあり、父母を失って「もっと有効な治療法があるのではないか」と、いろいろな医療について調べるようになったんです。先日もメキシコに行き、新しいがん治療の勉強会に参加してきました。来年1月には、カザフスタンの医師が開発した、がん治療の機械も見に行く予定です。簡単な理論でわかりやすく、危険じゃなくて、結果が出る。そんな治療法をこれからも追求していきたいですね。

インド伝統医学「アーユルヴェーダ」にも関心を持たれ、勉強されたと伺いました。

インドが大好きでインドの伝統医学について知る前も、年に1回は旅行に行っていたんです。スパイアクション映画の舞台にもなった、静かな湖上のホテルに泊まって本を読んだり、地元の人の家に呼ばれて食事をご馳走になったり。インドには昔から特別な思いを抱いていました。そんな日々の中で、ある時、アーユルヴェーダに関する講演会を聴き、心と体のバランスを整える医学に感動したことがきっかけです。これに限らず、悩まれている患者さんの力に少しでもなれればという思いで、さまざまな分野の勉強をしています。

診療で心がけていることと、医師としてやりがいを感じる瞬間を教えてください。

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予約制にすることで、患者さんのお話をゆっくり聞くよう心がけています。診療では、発達障害の方の場合、職場での工夫の仕方を細かく指導するほかに、コミュニケーション面でのアドバイスも行うようにしています。例えば「あまり期待をしないで。周りの人にも自分にも」と伝え、その練習をしてもらいます。というのも、人は期待を裏切られたときにストレスを感じやすい。期待をしなければ「そんなもんだよね」と受け入れることができると思うんです。あとは、自分ではなく相手の自己重要感や承認欲求を満たすことの大切さもお話ししていますね。これはすべて、アスペルガー症候群である僕自身がやってきたことでもあるんです。医師としてやりがいを感じる瞬間は、やはり患者さんが快方に向かったときですね。このときの喜びは最高ですよ。

患者の症状に合わせ「オーダーメイドの医療」を

先生が医師を志したきっかけは何でしょうか?

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実家は医療関係ではなく酒屋でした。ただ、友達に病院の子が多かったので、医師というものを身近に感じていたのかもしれません。小さい頃から変わり者といわれていて、サラリーマンに向いていないことは自分でもわかっていたので「医師になりたい」と思ったんです。医師なら自分で診断をして、治療方針を決定して、治療ができる。もちろん実際はそうでない面もあるのですが、「ある程度自分で考えてできる」と思い医師をめざしました。

学生時代に取り組んだことと、精神科に進んだ理由をお聞かせください。

大学に入った当初は「地域医療研究会」に入り、地元の地域医療に取り組んでいました。しかし2年間、集中してやっているうちに「やはり若い時は地方に行かず、都会で多くの経験をしたほうがいいかもしれない」と思うようになり、国立国際医療センターの精神科に入りました。実は、脳外科の医師になろうと思った時期もあったのですが、当時、精神科はまだ治療法が確立されておらず、これから進化していく科という印象がありました。その進化する過程の中にいたいと思い、精神科に進みました。ただ、国立国際医療センターは総合病院だったので、救急救命室にも行ったし、内科にも行ったし、いろいろ勉強ができたのは良かったですね。あの時の経験が今の診療につながっています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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海外で行われているような治療法に注目し、今後取り入れることも考えていきたいですね。また、糖尿病・高血圧・痛風・がん・心療内科の症状に合わせた食事指導のレシピを、パンフレットでわかりやすく紹介したいと考えています。もう一点は、僕が心療内科の医師として行っている催眠療法に、瞑想を組み合わせること。当院では、患者さんの生活や病状に合わせた「オーダーメイドの医療」を行っています。ご自身やご家族のこと、体や心、健康、生活習慣病など気になることがあれば何でも気軽にご相談ください。実際、診療科に関係なく「これ治せませんか?」と相談にいらっしゃる方はとても多いんですよ。

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