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成子 浩 院長の独自取材記事

成子クリニック

(目黒区/中目黒駅)

最終更新日:2023/09/07

成子浩院長 成子クリニック main

東急東横線中目黒駅から徒歩1分ほどの好立地にある「成子クリニック」は、幅広い年齢層の患者が受診するクリニック。大学病院や地域の基幹病院で消化器分野を専門としてきた成子浩院長は、「一般的な診療に加え、内視鏡検査によるがんなどの早期発見を重視しています」と話す。気軽に検査が受けられるよう、苦痛に配慮した内視鏡検査が選択できるほか、内視鏡設備の更新など検査の精度を高める環境整備にも尽力する。そうした同院で受けられる内視鏡検査の特徴、地域医療への思いなどを成子院長に詳しく聞いた。

(取材日2022年8月29日/修正日2023年8月30日)

新たな内視鏡の検査で食道がんの早期発見をめざす

どのような方が受診されていますか?

成子浩院長 成子クリニック1

当院を受診される患者さんの年齢層は幅広く、近隣の企業などにお勤めの方や地域にお住まいの方が大半です。受診の理由は急な体調不良、高血圧や糖尿病をはじめとした慢性的な病気、内視鏡検査のご希望など。内視鏡検査は私が勤務医時代から長く携わってきた分野で、当院でも開院当初から力を入れてきました。以前の内視鏡は検査に痛みが伴うのが当たり前で、そのイメージで今でも内視鏡検査を敬遠される方もおられます。しかし、現在は睡眠導入剤の使用や鼻からファイバーを入れる経鼻内視鏡などにより、痛みや苦しさを軽減することが可能です。胃がんの早期発見も大切ですが、食道がんは見つけづらく、しかも進行が胃がんより早いため、特に早期発見が重要な病気。当院では受けやすい内視鏡検査で胃がんや食道がんの早期発見の機会を増やし、がんで苦しむ方を減らしたいと思っています。

こちらの内視鏡検査の特徴を教えてください。

前述した痛みや苦しさを減らすことに加え、2022年に行った検査機器の更新で、一層精度の高い検査が可能になりました。内視鏡はカメラの解像度が上がり、食道や胃を診る上部内視鏡検査で内部をより高精細に映せます。加えて、食道を照らす光を通常光とレーザー光に切り替える機能により、早期の咽頭がん・喉頭がん・食道がんの発見に貢献できると期待しています。早期の食道がん等は内視鏡での視認ではわかりづらく、食道に色素を散布して病変を判別する手がかりにしてきました。今回の内視鏡なら、レーザー光に切り替えるだけで食道がん等と疑わしい部分が焦げ茶色に見え、そこを重点的に確認して検査精度の向上がめざせます。同時に内部を映すモニターもより大型化・高精細化して、消化管内の映像を視認しやすくし、診療室のモニターも大型化・高精細化したので、検査後の患者さんへの説明もよりわかりやすくなったと思います。

診療の際はどんな点に気をつけていますか?

成子浩院長 成子クリニック2

患者さんの話をよく伺うことです。特に生活習慣病の方は生活習慣の改善が課題なので、普段の様子を詳しく聞き、ご本人の健康維持のアドバイスをするパーソナルトレーナーのような役割と言えるかもしれません。加えて当院は「患者さん一人ひとりの顔を見て話し、丁寧にコミュニケーションする」ことが開院時からのコンセプト。そのため、どうしても話が長引いて診療にやや時間がかかることもあるのですが、診療時間を短くするのは難しいと常に悩んでいます。また、内視鏡検査では検査後の説明にも力を入れています。これは「問題ありませんでした」という結果だけではなく、「胃にポリープがあったが、がん化する恐れはほとんどない」など、ご自身の健康状態や病気の知識をしっかりと理解していただくため。そうした理解をもとに今後の健康維持、病気の早期発見に努めていただければと考えています。

多くの受診者が苦痛に配慮した内視鏡検査を選択

内視鏡検査で、どの程度の大きさの病変が見つかりますか?

成子浩院長 成子クリニック3

食道がん、胃がんとも5ミリメートル程度から発見が期待できます。この程度の大きさの病変は、一般的に早期がんがほとんど。体にメスを入れて食道や胃の一部を切除するのでなく、内視鏡で治療できる可能性が高い段階です。内視鏡治療では、内視鏡の先端につけた器具で病変を高周波電流で切り取る方法などがあり、患者さんの体への負担も少なく、入院期間も大抵は1週間程度と短くて済みます。こうした早期発見のために、40代以上の方は1〜3年に1回の検査をお勧めします。特に50代で一度も検査をしたことがない方は、体調が気になるようなら、一度、検査を受けておくといいでしょう。なお、街のクリニックという地域医療の前線で、早期の食道がん、胃がんの患者さんを一人でも多く見つけることが私の使命と考え、内視鏡治療は当院では行わず、患者さんの病状に応じて私が信頼する医師をご紹介しています。

検査時の痛みや苦しさにはどう対処されていますか。

当院の内視鏡検査は、内視鏡を口から入れる経口内視鏡、鼻から入れる経鼻内視鏡、睡眠導入剤を用いて経口内視鏡で検査をする、という3つの方法をご用意しています。一般的に経口より経鼻のほうが、喉の嘔吐反射が抑えられるなど、検査時の痛みや苦しさが減るといわれています。また、睡眠導入剤を用いると一定時間は痛みを感じにくくなることが期待できるため、当院で内視鏡検査を受ける方の多くはこの方法を選択されます。睡眠導入剤についての心配も聞きますが、これまで多くの外科手術を行い、大学病院では麻酔科に勤務していた経験も生かし、できる限りリスクを抑えた睡眠導入剤の使用を心がけています。もちろん、どの方法を選ぶかは患者さんのご希望を優先し、状態を踏まえて事前に十分ご相談しています。ただ、目黒区のがん検診では規定により睡眠導入剤が使えないため、一般的に経鼻内視鏡で検査を行っています。

検査方法や必要な時間を教えてください。

成子浩院長 成子クリニック4

検査では内視鏡を食道に入れ、通常光で1度観察した後、レーザー光で2度目の観察を行います。問題がなければ胃に内視鏡を入れ、胃をくまなく見た後、十二指腸まで内視鏡で確認。その後、胃の早期がんを見つけやすくするため色素を散布して、2度目の観察を行って検査を終了します。この間に疑わしい部位があれば、早期がんかそうでないかを注意深く再確認します。検査をしている時間は10分ほどですが、検査後の説明には検査と同じかそれ以上の時間をかけ、患者さんに現状をご理解いただくよう努めるのも当院の特徴です。なお、睡眠導入剤を使用している場合は、その後は1、2時間ほど休んでいただく必要があります。

自治体の検診を利用して地域全体で病気の早期発見を

看護師やスタッフとのチームワークもいいですね。

成子浩院長 成子クリニック5

当院のコンセプトはコミュニケーションですが、現在は私と患者さん、私とスタッフ、スタッフと患者さんという3方向のコミュニケーションが、比較的良好と感じています。特にスタッフはコミュニケーション能力が高く、患者さんとも良い関係を築けているのではないでしょうか。患者さんからスタッフを褒めていただくと自分が褒められるよりうれしいですね。また、内視鏡検査の日は30分おきに検査することもあり、スタッフのスピーディーなサポートがないと成り立ちません。こうしたチームワークが当院の質の高い診療を支えているのだと思います。

お休みの過ごし方などを教えてください。

時間が取れるときは、月1回のペースでゴルフ場に出かけています。といっても日頃は練習をしないのでまったく上達はしませんが(笑)。職場や自宅から離れて、自然に囲まれた場所で体を動かすことで、大いにリフレッシュされるのが好きなんです。同様に日常生活から離れる旅行も楽しみの一つで、以前はよく行っていました。これから新型コロナウイルスが落ち着いたら、久しぶりに家族と旅行に行きたいと思っています。行くなら海辺のリゾート地がいいですね。特にマリンスポーツをするわけではありませんが、のんびりできる感じが好きなんですよ。

クリニックでのやりがいや地域へのメッセージをお願いします。

成子浩院長 成子クリニック6

開院後は、患者さんやスタッフとの関係も良好で、一人ひとりに目を配る診療スタイルが実現できたので、今はとても楽しく仕事ができて幸せを感じています。それに当院に来院され、診療後は笑顔になってお戻りになる患者さんの様子を見ると、「私たちも少しは世の中の役に立っているのかな」と、スタッフと一緒に誇らしい気持ちになりますね。こうした診療スタイルは今後も続けるつもりですが、地域の方には定期的な検査で早期がんを見つける大切さをもっと伝えていきたいと思います。目黒区では年齢や部位に応じたがん検診があり、ピロリ菌の有無などに基づく「胃がんリスク検査」も行っています。こうした検診も利用して、がんなどの早期発見に努めていただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

上部内視鏡検査/1万7000円~

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