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横山 靖弘 院長の独自取材記事

菅野歯科医院

(市川市/菅野駅)

最終更新日:2019/07/25

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京成本線菅野駅から徒歩7分ほど。住宅街の一角にある「菅野歯科医院」は1992年に開業した歯科クリニック。院長の横山靖弘先生は、訪問歯科を診療の中心に据えており、菅野エリアの高齢者の居宅で「食べられる喜びを生む歯科診療」を実践している。「私にとって訪問歯科診療はライフワーク。医療法人社団高輪会では訪問歯科診療を指導する立場でもあるので、この菅野エリアだけでなく、全国各地、診療や指導に出かけています」と横山院長。同院は20年以上も前から訪問歯科診療に取り組んでいる。横山院長は「歯のことで困っておられるご高齢の方のために、全力を尽くします」と力強く語る。訪問歯科への取り組みやクリニックの特徴などについて話を聞いた。
(取材日2019年6月19日)

訪問歯科診療はライフワーク

こちらで開業なさったきっかけを教えてください。

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両親とともに東京の神田から引っ越して診療所と家を建てたことがきっかけです。神田では会社兼自宅でビルの中に住んでいましたので、それと比べると、ここは静かで子どもを育てるのにとても良い環境で、住みやすい街だと感じました。この歯科医院は1992年開業しました。実はかなり長い間、代診の歯科医師に診療をしてもらっていたんです。というのも、開業したのは大学を卒業して3年後でしたので、まだ経験が浅かったのですね。時々は私も診療していましたが、ほとんど代診の先生にお願いしていました。ですが、とうとう妻から「なぜ自分で診療しないの?」と叱られまして(笑)。ここ10年くらいは私が院長として診療しています。

先生の専門分野について教えてください。

大学卒業後に「高輪会」という医療法人グループに入局しました。高輪会の創立者である故・深井眞樹前理事長が大学のクラブのOBで、1年生の時からお世話になっていたこともあり高輪会に入ったのです。入局して3年目の時、高輪会が訪問歯科診療を立ち上げ、その責任者を任されました。以来、ずっと訪問歯科診療に携わってきています。それで先ほどお話ししたように自分の歯科医院で診療していなかったのです。最初、高輪会で訪問診療の担当になった時は、正直嫌でしたね(笑)。まだ歯科医師としての経験も浅いですし、まるで闇夜の中を明かりも持たず歩いているような感覚でした。それがある患者さんの入れ歯を工夫して作り直したら、喜んでいただけて、その時、何か光が見えたような気がしました。それ以来、訪問診療への考え方が変わりました。今では訪問歯科診療は私のライフワークです。

訪問歯科診療のエリアはどの辺りなのでしょうか。

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このクリニックから近い方は歩いていきご自宅に伺っています。初めての患者さんや何かご病気をお持ちの方の場合や、クリニックから遠い場合は、私と衛生士で訪問しています。何回も訪問していて、勝手がわかっている方の場合は、機動力を重視して一人で訪問することも多いですね。高輪会では訪問診療を指導する立場にいますので、グループ内の歯科医師への指導や治療のため、関東1都4県はじめ、北海道や関西方面などに出張することも多いですね。

一期一会を大切に。常に全力を尽くす

訪問診療の際、心がけていることはどんなことですか?

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一期一会です。訪問歯科は、ご自身で歯科医院に通えない方、寝たきりの方や寝たきりに準ずる方への診療です。訪れる歯科医師はその方にとっておそらく最後に出会う歯科医師になるでしょう。ですので、全力を尽くしてより良い仕事をすることを心がけています。訪問歯科にはいろいろな診療内容がありますが、私たちが一番重視しているのは、「食べられる喜びを生む」ということです。高齢になると歯の機能だけでなく、咀嚼機能や嚥下機能も低下して、噛んで、食べて、飲み込むということが難しくなります。私が大学時代に学んだ高齢者歯科医療は60代70代を対象としたものでした。ですが、今の高齢者歯科の対象は80代90代、100歳を超える方もいて、咀嚼や嚥下の機能が衰えている方たちです。中には入れ歯も無理という方も多いです。それでも最期まで自分の口で食べられるよう努めています。

食事はやはり大きな楽しみの一つですよね。

患者さんの中には食事は全介助という方もおられます。ご自身では手を動かせませんから、介助する方に食べさせる技術を指導する必要もあります。また、ご本人が少し手を動かせるのであれば、手の使い方、腕の動かし方も指導しています。食事の形態についてもどんなものが適しているのか、ご本人の環境や介助者などとも相談しながら考えています。咀嚼、嚥下といった食べる機能の衰えをいかに緩やかに維持していくかが、私たちの訪問歯科診療の大きな目的です。どんな人でも食べることは大きな楽しみでしょう。実は、胃瘻(いろう)をしている人は栄養がよく取れていますから肌つやがとても良いのです。ですが、自分の口から食べている人は量を取れないため低栄養になりやすいのです。その点もよく注意を払っています。

歯科医院ではどんな治療が多いのですか?

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総義歯の治療が多いですね。その方の噛み合わせの高さや噛む力、口腔内の容積などを考慮して義歯を作っています。年齢とともに噛み合わせの高さや容積が微妙に変化しますので、70代なら70代の、80代なら80代の、というようにライフステージに合わせて作ります。また、完成度にこだわっている点も特徴です。一般のクリニックでは、義歯を入れてからその後随時微調整していくことが多いでしょう。ですが、私の義歯治療では、完成して装着したら、すべてピタッと合って微調整はあまり必要ないというところをめざしています。なぜなら、出張先の施設で義歯治療する場合、後日微調整することはできませんから、装着したらそれが最終的な完成形になるように心がけています。

今後は訪問歯科のクオリティーの維持・向上をめざす

先生にとって訪問診療とは?

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たとえ感謝の言葉がもらえなくても、やり続けていくものだと考えています。と言いますのも、高齢の患者さんは、ご自宅で最期を迎えることも少なくありません。一人暮らしをされている高齢の患者さんが、ご自宅で一人亡くなられているのを、訪問医師やケアマネジャーが発見したこともありました。私が治療して1週間後に亡くなってしまうこともあるんです。だから、必ずしも報われる仕事とはいえません。それでも自分と出会ってくれた患者さんが最後まで自分の口で食べれるように治療をすることが自分の信念であり、これからも大切にしたいと思っています。

ところでプライベートはどのようにお過ごしですか?

ここ6年くらいは登山を楽しんでいます。50歳を機に体力が心配になりまして、登山を始めました。それ以前は息子と一緒にアーチェリーを12年くらいやっていました。ある時、先輩に誘われて1~2回山に登ってから登山が好きになりました。北アルプスを縦走したり、3000メートル級の山に行っています。私はソロ登山ですが、登山ルートはだいたい同じ行程ですので、山小屋やテント場で同じ登山者に会うことも多いのですね。お互い名前も知らないのに、そのうちにだんだん親しくなっていくのも楽しいですね。山は非日常の世界を楽しめるのが一番の魅力だと思います。

では最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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これからさらに訪問歯科診療のニーズが高まっていくと思います。訪問歯科診療を行う歯科医院も増えてきていますから、当院の今のクオリティーを維持し、さらに向上していきたいと思います。法人では、歯科医師を指導する立場にいますので、訪問歯科診療に携わる歯科医師たちの技術をさらにボトムアップしていこうと思います。どなたかご家族の方が入れ歯のことで困っていたり、悩んでおられたりしたらどうぞお気軽に相談に来てください。どんな状態の方でもしっかりと診療いたします。

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