全国のドクター8,921人の想いを取材
クリニック・病院 159,508件の情報を掲載(2023年9月22日現在)

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 福岡市中央区
  4. 大濠公園駅
  5. 医療法人 光安整形外科
  6. 光安 廣倫 院長、菊池 克彦 副院長

光安 廣倫 院長、菊池 克彦 副院長の独自取材記事

医療法人 光安整形外科

(福岡市中央区/大濠公園駅)

最終更新日:2022/03/30

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科 main

1951年に開院した「光安整形外科」は、地下鉄「大濠公園駅」より徒歩5分の場所にある。2012年に改装した院内は、大きく取られた窓から日差しが差し込み、開放感ある空間が来院患者を優しく迎えてくれる。今年に入り、前院長の息子の光安廣倫(ひろみち)先生が3代目院長に就任し、菊池克彦副院長との深い信頼関係のもと、多くの診療にあたる。診療は手の疾患、脊椎疾患というように、それぞれの得意分野も生かしながら一般整形外科も広くカバー。最近では、8mmの内視鏡を用いた全内視鏡下脊椎手術への対応も開始し、より治療の幅が広がったと語る光安院長。今回、半世紀にわたり地域医療を担ってきた同院の歩みもたどりながら、両人の診療にかける熱い想いを聞いた。

(取材日2021年7月8日)

多くの「絆」により地域に貢献できる医療を実現

前院長から光安整形外科を引き継がれたのですね。院長に就任したことによって変化はありましたか?

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科1

【光安院長】私は今年院長となりましたが、これまでも光安整形外科で診療にあたってきましたので、基本的に祖父の代から築いてきた地域医療に対する考え方は前院長である父と同じです。大きくかじが変わるということはありません。患者さんは祖父や父が考えたことを求めて当院に来られていると思うので、患者さんに寄り添った医療が私たちのめざす方向です。基本理念は変わりませんが、新しいことにも挑戦していきたいと思っています。患者さんとの絆はもちろん、スタッフとの絆もあって初めて地域に貢献できる医療が実現すると思っています。

院長が医師を志したのは、祖父である初代院長の影響が大きかったそうですね。

【光安院長】私のことを祖父がすごくかわいがってくれましてね。私にいろんなことを見せてくれたんです。例えば、小学生の頃に整形外科分野でその当時先進的な仕事をした方が発表された本をくれたり。そういう意味でも祖父の影響は大きかったと思います。そして、私が子どもの頃、父は九州大学に勤めていましたから、実験している場所に連れて行ってもらうなど、父の影響も当然ありました。そのような環境で育ったことが医師を志すベースにあったと思います。その結果、鹿児島大学の医学部へ進み、卒業後は九州大学の整形外科に入局しました。

大学病院では手の疾患を中心に整形外科全般の研鑽を積まれたとお聞きしました。

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科2

【光安院長】当時の九州大学の整形外科は、2年間他の病院を回った後、大学院で研究をするというシステムだったんですね。私の場合は、2ヵ所他の病院を回ったのち、アメリカへ留学をしました。最初はテキサス大学医学部のガルベストン校で手首の実験をし、翌年にはケンタッキー州にある世界から手外科専門の医師が集まる病院で学びを深めました。どちらの施設も手に特化した疾患を主としているところだったので、帰国後は九州大学で多くの手術に従事。そして2011年からここで勤務を開始しました。

8mmの内視鏡を用いた全内視鏡下脊椎手術にも対応

菊池副院長は光安院長の後輩だそうですね。

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科3

【菊池副院長】はい。九州大学整形外科教室での後輩で、研修医の頃からかわいがっていただきました。ことあるごとに気にかけてくださり、こちらに呼んでいただいてからは3年目になります。私も光安院長と同じで祖父の代から医師で、実家は内科の開業医でしたが、次男だったこともあり、自由に選択させてもらえたのも整形外科の医師になろうと思った理由の一つでした。手術も機能的なものになりますし、自分の技術面でのスキルが術後の状態に直結する点にも魅力を感じましたね。その中でも私は特に脊椎疾患を得意としています。光安院長が手の疾患を得意としておられるので、私がそれとは違う分野で力を発揮できれば、もう1つ柱をつくることができるんじゃないかと考えたんです。

院長にとって菊池副院長は心強い存在なのでしょうね。

【光安院長】彼は内に秘めたる熱い想いがありながらも人間的にとても穏やか、人に接する姿勢も素晴らしく、尊敬しています。菊池副院長が加わったことで、今までになかった分野を担ってくださっていますし、大きく飛躍する要因にもなっていると思うので、本当に心強いなと思っています。私も菊池副院長も日本整形外科学会整形外科専門医ですので、もちろん整形外科全般を診ることができます。ある疾患だけを得意として診るというのではなく、整形外科におけるゲートキーパーのような立ち位置であらねばと思っています。その上で自分の専門性を持つことは大事なことだと思っているんですね。特に痛みで苦しんでおられる方が多いですから、菊池副院長が持っている脊椎内視鏡下手術の技術はすごく意味のあることだと思っています。この手技が行えるクリニックはまだ限られていますのでね。そういった意味でも菊池先生の存在は心強いです。

その手技について詳しくお聞かせいただけますか?

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科4

【菊池副院長】今、脊椎内視鏡の手技は2種類あり、一般的には16mmほどの内視鏡を用いるのですが、私が行っているのはその半分の8mmの内視鏡を用いたFESS(全内視鏡下脊椎手術)という手技になります。内視鏡が小さくなった分、より多くの部位や疾患に対応可能となりました。これまでは腰の椎間板ヘルニアのみでしたが、脊柱管狭窄症など他の脊椎疾患にも対応できるように。傷の痛みも少なく、多くは術後3時間ほどで動くことができるため、従来よりも体の負担の軽減を図れ、早い回復が期待できるのが大きな特徴。呼吸器系の合併症を防ぐことにもつながると思います。これまで脊椎の手術というと、全身麻酔で行うのが一般的だったのですが、FESSは傷が小さい分局所麻酔で済みますので、ご高齢であっても体に大きなご負担をかけることなく行える低侵襲手術です。すでにインターネットなどで調べて、この手術を希望されて来られる方もおられます。

病気を「見る」のではなく、人を「診る」のが地域医療

また、総勢36人のスタッフの方たちをどのようにまとめておられるのでしょう。

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科5

【光安院長】私がスタッフの方たちを束ねるというよりも、すでに風通し良く働ける風土ができているというのが正しいと思います。私が子どもの頃から長年勤めてくれている看護師もいますし、若いスタッフもいます。36人のスタッフがおり大所帯ですが仲が良く、まとまりができているのではと思います。私はわりとはっきりとお伝えするタイプなのですが、菊池副院長は優しく受け止められるタイプなので、そのバランスも良いのではないかなと思います。
【菊池副院長】スタッフの方たちのまとまり感が感じられるのは、クリニックの理念である「絆」というものを皆さんがしっかり感じ取られているからこそだと思います。

クリニックの核となるものがしっかりと築かれているのですね。

【光安院長】スタッフには「自分がされて嫌なことは、患者さんにもしてはならない」ということだけはいつも言っているんですね。医療というのは性善説であると捉えていて、いかなるケースでも患者さんと気持ちは通じると信じているんです。私は病気を「見る」のではなく、人を「診る」のが地域医療であると思っています。そこは皆十分に理解してくれていますし、地域医療を担っていく上でこれからも大事にしていかなくてはならないことだと思っています。

最後にどのような医師、そしてクリニックでありたいかお聞かせください。

光安廣倫院長、菊池克彦副院長 医療法人 光安整形外科6

【菊池副院長】一般整形外科はもちろん、腰痛など脊椎疾患のつらい痛みを少しでも楽にできるよう、患者さんと一緒にゴールをめざせる医師でありたいですね。歴史あるクリニックですから、その伝統を守りながら自分のできることを追求していけたらと思っています。
【光安院長】祖父の代から「光安整形外科」に流れている理念を途絶えさせてはならないと思っていますし、継承していくことが使命だと思っています。整形外科は患者さんの困ったことを改善するためにいろんな手段を講じることができる診療科の一つですので、患者さんにも多くの選択肢を提示できるクリニックでありたいですね。その選択肢の一つである脊椎内視鏡下手術の技術は、私たちにとっても患者さんにとっても非常に価値のあるものだと考えています。菊池先生とともに皆さまの痛みを取れるようなところをめざしていきますので、もしお困りの方がいらっしゃったら、気軽にご相談ください。

Access