胃がんや大腸がんを早期発見
リスクを見つける内視鏡検査
信愛クリニック
(鎌倉市/大船駅)
最終更新日:2021/02/08


- 保険診療
日本人のがん罹患者で大きな割合を占めているのが胃がんや大腸がんといった消化器がん。自覚症状に乏しく、多くの人が命を落とす原因となってしまう恐ろしいがんだが、早期発見により治癒が望め、予防もできるがんでもある。そんな消化器がんの早期発見と予防に必要不可欠なのが、内視鏡検査。鎌倉市大船で内科、心療内科を診療する「信愛クリニック」の井出広幸院長も「防ぎ得る病気から命を守るために、ぜひ受けてほしい」と、定期的な検査を勧める。豊富な経験により磨いた技術で数多くの検査を実践している井出院長に、胃カメラ、大腸カメラとしても知られる消化器内視鏡検査について、その詳細と受けるべき理由について話してもらった。(取材日2021年1月15日)
目次
がんから体を守る手立てだから、「また受けたい」と思える内視鏡検査に
- Qここで受けられる内視鏡検査について教えてください。
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A
▲高い技術と豊富な経験をもつ医師たちが診療にあたっている
当院では、食道、胃、十二指腸の状態を調べる上部消化管内視鏡検査、いわゆる胃カメラと、大腸と小腸の一部を観察できる下部消化管内視鏡検査、いわゆる大腸カメラが受けられます。先端に高性能カメラがついたスコープを口や肛門からそれぞれ挿入し、消化管内部の状態を画像で確認します。粘膜の炎症や出血、ポリープなどがんのリスクとなる症状や、自覚症状のほとんどない初期の胃がん、大腸がんなどを把握することができます。必要な場合には検査と同時に粘膜の組織を採取し、生体検査に回すことも可能です。いずれの検査も従来は大きな苦痛を伴うとして敬遠されるケースもありましたが、技術の進歩により、現在は少ない負担で受けられます。
- Q胃の内視鏡検査について詳しく教えてください。
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A
▲クリニックでは精度の高い検査を提供できるよう心がけている
原因となるピロリ菌の除菌治療が進み、胃がんの発生は減少傾向にあります。しかし、できるだけ早い段階でリスクを見つけ、対策を取ることが必要です。胃カメラでは胃がんや胃潰瘍に進行しやすいとされる、ピロリ菌による萎縮性胃炎などの異変を目視により確認することができます。がんの早期発見はもちろん、そのリスク判定にもたいへん有用なのです。午前中の検査であれば朝食を、午後の検査であれば昼食を抜いていただく必要はありますが、検査自体は5〜10分程度で終了。スプレーで喉に麻酔をかけ、口からスコープを挿入します。当院では技術を持った医師が担当し、少量の麻酔で行っているため、検査後も短時間で回復しやすいです。
- Q大腸の内視鏡検査について詳しく教えてください。
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A
▲鎮静剤を用い、苦痛に配慮した大腸内視鏡検査を受けられる
年々増加傾向にあり、がんによる死因のトップにもなっている大腸がんですが、早期や進行前の大腸ポリープの段階で切除することで、治療や予防することができます。そのためには、大腸カメラが必要不可欠。クローン病や潰瘍性大腸炎、大腸憩室炎などの病気も目視にて状態を確認できます。検査前に下剤により便を出し切る必要がある上、曲がりくねった腸内にスコープを挿入する際に苦痛が大きいとして敬遠されることが多かった検査ですが、技術を持った医師が行えば、あまり苦痛なく実践することも可能になっています。当院では熟練の医師が浅い麻酔での検査を行っており、検査時間は15分程度。軽い負担で検査を受けていただけます。
- Q内視鏡検査でこだわっていることは?
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A
▲休憩室は十分なスペースで落ち着いた空間だ
当院が内視鏡検査において最も大切にしているのは、苦痛なく受けていただけるということ。長く健康を守るために、繰り返し受けていただきたい検査ですから、「二度と受けたくない」とは思ってほしくないのです。そのため、新鋭の機器を導入し、技術を磨いた医師が検査を担当しています。もちろん、特殊な光線を当てて病変を観察しやすくする機能など活用し、見逃されやすい食道がんや食道裂孔ヘルニア、食道炎なども逃さず把握する精密さにもこだわっています。苦痛少なく受けられる内視鏡検査の実践を通して、地域から消化器がんに苦しむ方を出さないようにすることが、当院のめざすところです。
- Qどのような方が内視鏡検査を受診したらよいでしょうか。
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A
▲検査後、診察室で画像を見ながら結果の説明をしてもらえる
腹痛や不快感、便の異常などの症状がある方はもちろん、40代でまだ受けていないという方からお勧めしていますが、50歳以上の方には強くお勧めします。ご家族にピロリ菌が見つかった方や胃がん・大腸がんの罹患者がいらっしゃる場合も同様です。まずは一度検査を受けて、ピロリ菌や大腸ポリープなど、がんのリスクとなる要因がないかを確認していただきたいのです。その上で、リスクが見られない方であれば2〜3年ごとに胃カメラを、3〜5年ごとに大腸カメラを受けられれば、胃がんや大腸がんで命を落とすのを防ぐことが望めるでしょう。