医療法人社団青泉会 下北沢病院

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菊池守病院長

頼れるドクター

保存療法から手術までさまざま
下肢静脈瘤の治療法

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保険診療

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足がつったり血管が浮き出たり、疼痛、むくみといった不快な症状を引き起こす下肢静脈瘤。静脈の弁が壊れることで血液が逆流し、血管内で血液が滞ることが原因となり、こうしたさまざまな症状が出てくる。命に関わるほど重症化することはごくまれで、20年、30年かけてだんだんと症状が現れる進行の遅い病気だが、放っておくと慢性の潰瘍になることもあり、場合によっては手術を薦められるケースもある。かつてこの病気の手術といえば、大きく切開するケースもあったが、現在は医療の進歩により、数ミリの傷ですむ時代になった。ここでは、「足の総合病院」をコンセプトにした「下北沢病院」の血管外科医である長崎和仁先生に話を聞きながら、数ミリの傷ですむ手術を中心に治療の流れをレポートする。(取材日2016年9月30日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

下肢静脈瘤とはどんな病気ですか?

下肢の静脈弁が壊れて血液が逆流することで生じる病態です。血液の逆流でうっ滞症状が増進することにより、足がつる、むくむ、だるくなる、血管が浮き出る、といった症状がだんだんと起きてきます。症状が慢性化し悪化すると、色素沈着ができたり、むくみやかゆみがひどくなったり、靴擦れや外傷をきっかけに慢性の潰瘍につながることも。壊れた静脈の太さによって、症状は違ってきます。太い順に、伏在型、側枝型、網目状、蜘蛛の巣状の4つに分けられ、手術になるケースが見られるのは伏在型です。立ち仕事をしている方、それに妊娠を経験された女性に多く見られます。特に、2人目の妊娠・出産を機にだんだん出てくるといわれています。

治療法にはどんなものがありますか?

大きくは、保存療法と手術療法の2つに分けられます。静脈瘤の原因は血管の弁不全ですから、基本的に、手術で患部を取り除かなければ治りません。しかし、保存療法によって症状をやわらげることは可能。症状が軽い場合は、医療用の弾性ストッキングを履いて行う圧迫療法や、ふくらはぎのマッサージといった保存療法で経過観察することが多いです。保存療法をしても痛みが我慢できなかったり、潰瘍や色素沈着があったりするような場合は、手術を考えます。手術には、静脈の血管を切除するストリッピング、ラジオ派やレーザーを使って血管内を焼いて塞ぐ血管内焼灼術、軽症の静脈瘤にスポットで薬を注射して固めてしまう硬化療法などがあります。

術後、何日くらいで日常生活に戻れますか?

ストリッピングで両足の静脈瘤をいっぺんに切除するケースでは腰椎麻酔が必要なこともあり、術前・術後は入院になります。ラジオ波やレーザーを使った血管内焼灼術は、片足ずつ行います。希望すれば日帰りも可能で、術後も日常レベルの活動なら問題ないことが多いです。硬化療法は外来で行っている医療機関が多く、当然その日のうちから日常生活を送ることはできます。両足を手術した場合でも日を置かず日常生活に戻れますが、例え日帰り手術でも、術後は少し痛むかもしれませんので、1週間ほどは激しい運動を避けたほうが無難です。手術の翌日には傷口のチェックで、その後も1週間後や1ヵ月後に血栓などのチェックで通院することになります。

検診・治療START!ステップで紹介します

受付を済ませてからフットアセスメントを受ける

受付で問診票に記入し、名前を呼ばれたら、看護師によるフットアセスメントを受けるため診察室へ。看護師は、血流や関節の固さ、足の変形がないか、たこなど皮膚の固い部分がないかなど膝から下を目視と触診によって全体的にチェックしていく。糖尿病がある患者の場合は、足先に神経障害が出ていないかどうかも確認。同時に、立ちっぱなしの仕事かどうか、日頃よく歩くか、日頃の習慣など生活背景についてインタビューする。

初診では超音波検査により足の血管の状態を確認

診察室で問診を受ける。医師は、いつ頃からどのような症状があるか、どのような治療を望んでいるのかなどを確認していく。問診に続いて、超音波検査、もしくはCTによる画像診断へ。超音波検査の場合は、診察台の上に立てれば立ち、ふらつく場合は座って、超音波診断器を足にあて、働かなくなった静脈弁がどこにあるのか、静脈内の逆流がないかなどをチェック。問診と併せて、手術の適応があるかどうかの判断材料にする。

リスク回避のために綿密に行う術前検査

初診の問診と画像診断で手術の適応になれば手術の準備へと進む。手術の方法や入院か日帰りかなどを話し合い、並行して、心電図検査や採血などを実施する。血液検査で診るのは、肝・腎機能、感染症や貧血の有無、血が固まりやすさなど。例えば、不整脈や糖尿病の患者で血液がさらさらになる薬を服用している場合は血が止まりにくいので、血液の状態によっては「ストリッピングよりラジオ波のほうが安全」などと判断される。

ラジオ波治療にかかる時間は30分から1時間程度

術前検査で手術が可能な状態であることを確認したら、あらためて手術の日程を決定。当日は、点滴を受け、鎮静剤を投与。眠ったような状態で手術室に入り、局所麻酔をして患部付近に小さな傷口を開ける。傷口からカテーテルを血管内に挿入し、カテーテルの熱によって壊れてしまった弁のある静脈の血管を閉塞させていく。手術時間は、静脈瘤の範囲や術式にもよるが、30分から1時間。両足の場合は、プラス30分ほど。

術後の1ヵ月は弾性ストッキングでケア

手術の翌日は、傷などのチェックのため診察を受ける。問題がなければ、1週間以上、場合によっては1ヵ月後など間隔を空けて、血栓の有無などを診るために再び通院。血管を取り除いてしまうストリッピングでは、1ヵ月後の診察で終了することが多い。ラジオ波やレーザーによる血管内焼灼術の場合は血管が残るため、定期的にチェックを受ける。また、術後1ヵ月は、予防的な意味も含めて弾性ストッキングを着用する。

ドクターからのメッセージ

長崎 和仁先生

命に関わるほど重症化することはまれですが、何かあれば受診することをお勧めします。足のむくみや痛みが実は循環器系など別の病気が原因というケースもまれにあるからです。「足」に特化した当院では血管外科の他、整形外科、形成外科、内科、皮膚科のドクターが科の垣根を越えて診療・治療にあたっています。症状によって手術をお勧めするケースもありますが怖いと不安な方もいるでしょう。しかし、保存療法で経過観察になる患者さんは多く、手術になったとしても、数日で以前と同じように動けるようになります。手術をする場合でも、夏休みなど長期休暇のタイミングで受けるなど、患者さんの要望にあわせ手術日をアレンジすることも可能です。

読者レポーターのメッセージ

N.Kさん

ある時、何気なくふくらはぎに目をやると、皮膚に青く浮いている血管を発見。ちょうどテレビ番組で私と同じ症状について取り上げていて、下肢静脈瘤だと知りました。中には手術を勧められることもあると聞いて、何だか怖い病気なのかなと心配になったんです。でも先生のお話で、手術になることはそれほど多くなく、手術になったとしても傷は小さくて済み、痛みも強くなく、日帰りできるケースが多いと聞いてほっとしました。こちらの病院では、さまざまな診療科の先生が足のいろいろな悩みを聞いてくれるうえ、ベテランの看護師さんや理学療法士さんなど足に特化したスタッフ体制になっているので、安心してお任せできそうですね。

記事更新日:2016/10/31
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