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三河 健一郎 院長の独自取材記事

みかわクリニック

(長久手市/長久手古戦場駅)

最終更新日:2023/09/22

三河健一郎院長 みかわクリニック main

リニモ長久手古戦場駅。大型ショッピングモールがオープンして一段と活気あふれる地にあるのが「みかわクリニック」だ。院長の三河健一郎先生は気管支喘息を中心に総合病院の呼吸器内科で数多くの臨床経験を重ね、さらに日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医、喘息を専門とする頼れるドクター。開院から20周年を迎えた地域に根差した医院で、呼吸器を専門として長年にわたり救急医療、地域医療など幅広い医療現場に携わってきた。院長の診療を受けるため近隣の住民はもちろん、長久手市外から訪れる喘息患者も多いようだ。専門性を生かしながら内科の医師として幅広く診療を行う三河院長のルーツをたどりながら、地域医療に対する真摯な思いを聞いた。

(取材日2017年1月11日/情報更新日2023年6月16日)

患者を不安にさせないクリニックとして

この辺りは新しい施設がどんどん増え、とても活気を感じますが先生から見た長久手の印象はいかがですか?

三河健一郎院長 みかわクリニック1

長久手の方は非常に健康に対する意識が高いという印象です。こちらからの説明も熱心に聞いてくれますし、逆に質問もどんどんくださいますから医師としてはとてもやりがいを感じますね。何よりそれだけ健康を意識してもらっていることがうれしいです。長久手市はもともと自然豊かな緑の多い街でしたが、新興住宅地として風景も雰囲気もずいぶんと変わりました。最近では当クリニックのすぐ側に大型ショッピングモールもできましたし。でも一歩入れば、まだまだ自然はあちこちに残されています。そんな風景の中でウォーキングをしている方もよく見かけますから、本当に健康を意識した生活を送っている方が多いのでしょう。開院から20周年を迎えましたが、これからもそんな皆さんの健康を支えていきたいと思っています。

クリニック内はオレンジやシックなピンクなど、温かみある色調でほっとするような空間です。

設計については機能的であることを重視しましたが、色調については自分自身で色彩について研究し“不安を感じさせない色”という配色でクリニック全体を統一しました。間取りについても患者さんの居心地を最優先に考え、待合スペースを南東に、診察室を北側に配置しています。来院した患者さんにとっては、混み合ったときには長い時間待合室にいることになります。その空間を一番居心地の良い場所にしたいと思い、待合スペースを日当りの良い南東にし、窓をたくさん設け光を取り込む明るい空間にしました。診察室は、第1診室と第2診室を左右に配置し、私が移動しながら効率良く診察を行うことで少しでも患者さんの待ち時間が短縮できるよう心がけています。

クリニックの診療の特徴を教えてください。

三河健一郎院長 みかわクリニック2

呼吸器疾患を中心に糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病を含む総合内科として幅広い疾患にも対応しています。診察では患者さんからの話をしっかり聞いた上で、必要な検査を行い慎重に治療を行います。近年“科学的な根拠に基づいた医療”がもてはやされています。もちろん傾向としては良いと思いますが、疾患の中にはそれだけではとらえきれない部分も必ず出てくるものです。例えば長引く咳など、検査だけではわかりづらい疾患もありますので、患者さんとの話の中でしか確認できないような細かな症状や情報を聞き取りながら、より信頼性の高い診療ができるようにしています。

呼吸器疾患を専門に喘息患者と向き合う

医師をめざそうと思ったのはいつ頃ですか? そして呼吸器を専門にしようと思われたきっかけはありますか?

三河健一郎院長 みかわクリニック3

小学生の頃から、将来なりたいものの候補の中に医師が入っていました。エンジニア、建築、都市計画など、興味のあるものはたくさんありましたが、子どもの頃から人と関わる仕事に就きたいと思う気持ちが強くあり、最終的に医学部を受験することを決めました。大学卒業後、研修医の頃に呼吸器疾患に興味を持ち、特に喘息に関しては熱心に発表したり、論文も書いていましたね。また、呼吸器に関わる疾患は実はとても多く、専門分野とはいえ幅広いアプローチで考えていく点も関心を持ちやすかったです。決定的に呼吸器の分野を極めていきたいと思ったのは、瀬戸市の公立陶生病院に行った時でしょうか。陶生病院では多くの喘息患者さんが入院、来院しており、その臨床の多さと先進の治療に強く影響を受けたのです。

陶生病院での経験が呼吸器疾患への興味をさらに深めることになったのですね。

はい。卒業後は陶生病院の呼吸器内科に勤務し、多くの喘息患者さんの診療を行いました。当時はまだ喘息と言うと長く患う病気というイメージで、実際に入院される患者さんも少なくなかったですが、ちょうど私が関わり始めた頃から喘息の治療に吸入ステロイドが導入され、大きく変わりつつある時でした。喘息で入院する人は激減し、日常生活も普通に行えるようになっていきました。そういった点でも呼吸器にやりがいと可能性を感じました。陶生病院に勤務している間、本当に忙しく休みもほとんどないような状況でしたが、その分、多くの臨床経験を積むことができました。ここで特化した分野を極めることの重要性を学ぶことができたなと感じています。

次に勤務された総合病院での経験が開院へのきっかけになったそうですね。

三河健一郎院長 みかわクリニック4

そうなんです。その後、勤務した渥美病院では、陶生病院ほどは細かく診療科目が分かれていなかったので、一人の医師が患者さんの疾患を総合的に診ることもありました。元気なお年寄りが多い地域でしたが、呼吸器以外の疾患を併発されている方もいらしたので、ここでは患者さんの体の中で起こっていることを総合的に判断しなければ、同じ患者さんがすぐまた別の疾患で再度受診することになってしまうのです。「分野の枠を超えた診療」というものの大切さを実感することができました。専門性に特化した疾患と向き合うことと、一人の患者さんの体全体と向き合うこととの違いを感じた時、その両方と向き合える手段として地域でクリニックを開業することは理想的だと思いました。今まで選択肢の中になかった開業というイメージが浮かんだのはその時でしたね。

専門性を生かしながら幅広い診療で地域医療に貢献

多くの臨床経験を経て先生が思い描くクリニックをめざし、開院されたのですね。

三河健一郎院長 みかわクリニック5

そうですね。そうして呼吸器疾患に注力しながらも、生活習慣病といった地域医療には欠かせない分野なども診療できるかかりつけ医でありたい、患者さん一人ひとりに対して総合的な診断ができるクリニックでありたいと思っています。私は学生の頃から今日まで本当に良い指導者に恵まれてきました。その経験のすべてがかけがえのないものです。その先生方と医療の現場をともにしてきたからこそ今、自分のめざす医療というものに、このクリニックを通じてたどりつくことができるのだと思っています。

先生が診療の際に患者さんに対して心がけていることはありますか。

常に患者さんの目線で話を聞き、患者の立場になって病気の説明や帰宅後のケアなど、なるべくわかりやすい言葉を選んで、きちんと理解してもらえるよう心がけています。またスタッフには患者さんに対して「さま」ではなく「さん」と声かけをしてもらい、親しみやすい雰囲気づくりをお願いしています。私が勤務医だった頃からの担当で、今もクリニックに通ってくれている20年来の患者さんがいらっしゃるのですが、出会った当時は喘息でよく入院されていましたが、ご高齢になった今が、人生で一番調子がいいとおっしゃっています。喘息の治療は日々良いものへと変わっています。この患者さんのように、一人でも多くの方に元気に過ごしてもらえるよう、これからも健康のサポートをしていきたいという思いです。

最後に、読者の方たちへメッセージをお願いします。

三河健一郎院長 みかわクリニック6

呼吸器内科やアレルギーの分野では近年、新しい検査、新薬が次々と出ているので、喘息、長引く咳、息切れ等で苦しんでいる方はぜひ専門のクリニックを受診してください。「まだ若いから」「健康診断を受けているから」とあまり安心し過ぎずに、日頃からご自身の健康状態を意識して気になることがあれば早めに医療機関にかかっていただきたいですね。またその際にはぜひ正しい医療機関の使い方をしてほしいです。長久手市はクリニックや総合病院が多く、症状によって求められる専門性も異なります。正しい道筋で適切な治療が受けられるよう、日頃の備えとしてもかかりつけを持ち、ご自身やご家族の健康管理を行いながら、安心できる生活を送っていただけるといいですね。

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