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吉田 建美 院長の独自取材記事

吉田矯正歯科クリニック

(神戸市中央区/三ノ宮駅)

最終更新日:2021/10/12

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック main

阪急神戸線の神戸三宮駅東口、JR神戸線の三宮駅西口を北側へ出てすぐ、サンキタ通り沿いのビル8階に「吉田矯正歯科クリニック」がある。院長の吉田建美(けんみ)先生は、国内で矯正治療が今ほど知られていなかった時代に、アメリカの大学院で知識と技術を習得。矯正治療を国内に普及させたパイオニア的存在の一人とされており、これまで多くの矯正治療を行ってきた。さらに、アメリカで出会った外科的矯正治療にも取り組み、顎変形症の治療で行う歯科矯正にすべて保険診療で対応可能な施設基準を満たしているという。矯正治療、外科的矯正治療にかける情熱や、診療におけるこだわりなどについて、吉田先生に話を聞いた。

(取材日2018年12月13日)

アメリカで先進的な矯正技術と出会う

歯科医師になられたのはどなたかの影響ですか?

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック1

父が神戸市内で歯科医院を開業していましたので、歯科医師の仕事についてはある程度は知っていました。しかし、私自身は小中学校の頃から大の電気マニアで、ラジオやアンプ、無線機などを作って楽しんでいるような子どもだったんですよ。それで将来は工学部に進んで電機関係の仕事に就きたいと思っていたのですが、高校生になって将来のことを真剣に考えた結果、歯科医師の道を選びました。父の後を継ぐという意識はそれほどなかったのですが、手先が器用なので歯科医に向いているとは思っていました。

矯正治療に興味を持ったきっかけを教えてください。

私が大学に入った頃は、歯科医院といえば虫歯治療というイメージがあり、今よりも虫歯で治療に訪れる患者さんがたいへん多くいました。しかし、私が考える歯科治療は、できてしまった虫歯を治療することだけではなく、自分の歯の状態を整えて、生涯しっかりと噛めるようにしていくことだと考えていたんです。そこで矯正歯科に興味を持つようになっていきました。歯学部を卒業すると、削ったり、詰めたり、入れ歯を作ったりという一般的な治療は一通りできるようになります。しかし、矯正については大学ではそれほど詳しく習うことができず、大学卒業後医局に入局して臨床の研鑽を積むのが普通です。大阪大学歯学部で、当時40人ほどの同級生の中で矯正を選んだのは私一人でしたね。

アメリカの大学に留学されたのも矯正を学ぶためですか。

基本的な矯正治療の方法にアメリカ発祥の「エッジワイズ法」があります。これは歯にブラケットと呼ばれる小さな装置を着けて細いワイヤーを通し、歯並び・噛み合わせを整えていくという、よく知られている方法ですね。当時はまだこのエッジワイズ法が日本に正式にはほとんど紹介されていなかったので、現地で学ぶことにしたのです。現地で開業医としてやっていける知識と技術を修得できる2年間の大学院のコースがあり、朝から晩までみっちりとしごかれました。基準を満たさない評価点を取ると即退学という厳しい環境でしたが、おかげでしっかりと学べました。帰国後は母校でエッジワイズ法の普及や後進の育成に力を注ぎました。

その頃から外科的な矯正治療も手がけられるようになったのですか?

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック2

アメリカでのもう一つの大きな収穫は、外科的矯正治療に出会ったということです。外科医師による外科手術と、矯正歯科医師によるエッジワイズ法の治療を組み合わせたもので、極端な受け口など顎のサイズや形、位置に大きな問題がある場合に適用される治療法です。歯並びや噛み合わせの改善が図れるとともに、見た目にも変化があり、長年のコンプレックスから解放される可能性も期待できます。当然、国内ではほとんど知られていませんでしたから、「これは、日本に持って帰らなくては」と熱心に学びました。母校に戻るとすぐに口腔外科の先生方と外科的矯正治療のチームを結成して、臨床を開始しました。

症状や年齢に見合った矯正歯科治療を提供する

開業されたきっかけは何ですか?

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック3

今まで培ってきた知識や経験を、診療という形で地域の方へ届けたいと思い、矯正専門のクリニックを開業することにしました。開業する場所として、地元である神戸以外は考えませんでしたね。神戸は自分が生まれ育った街で、海にも山にも近く、本当に良いところです。父親が神戸で開業していたので、地域の先生方とのネットワークがあるのも強みでした。

どんな患者さんが来られますか。

お子さんからシニア層まで幅広い年齢の方が受診されます。症状によっては就学前のお子さんの矯正もあれば、60代の方の部分的矯正まで、また治療方法もさまざまです。当院では、歯の表側から装置を着ける標準的な矯正、裏側から着ける矯正(リンガル矯正)、マウスピース型装置を用いた矯正といった代表的な方法に加え、アンカーと呼ばれる小さなネジを一定期間顎の骨に埋め込んで、より正確さにこだわった治療を行うインプラント矯正、さらに外科的矯正治療まで、幅広い方法に対応しています。それぞれにメリット、デメリットがあるので、患者さんの症状、年齢、ご要望に応じてどの方法が適しているかを判断していきます。

お子さんの矯正についてお考えを聞かせてください。

すぐ矯正を行う必要があるケースと、治療を行っても将来的に再治療が必要になるケースがあり、その見極めが大切です。例えば、顎のずれがあるというような場合は、治療は早いほどいいと思います。通常、前歯が大人の歯に変わっていく7~8歳というのが治療開始の1つの目安ですが、受け口など幼稚園の頃から治療したほうがいい場合もあるので、気になる場合は早めに診てもらうことが大切です。その後は、永久歯が生えそろう中学入学頃が目安ですね。最近は、中学生になると勉強やクラブが忙しいので小学生のうちに矯正が終わることを希望される方もおられます。しかし、一生使う大切な歯である前歯から7番目の12歳臼歯(第2大臼歯)までは、中学生になってすべて生えそろうので、最終的な矯正はその頃以降に行うのが普通です。

大人の場合の矯正について教えてください。

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック4

大人の場合は特に歯周病的な見地から治療計画に注意深い判断が必要となります。大人では裏側矯正(リンガル矯正)を希望される方が多くおられます。外から装置が見えないという点が大きな利点ですが、舌が矯正装置に当たって不都合が生じる場合があります。例えば、舌を突き出す癖がある患者さんでは裏側矯正にすると、舌が当たって痛いとか不快とかおっしゃることがあるのです。症状や口腔内の状況に応じて、適切な治療法を選択することが大切だと思います。

矯正治療を通じて多くの人を笑顔にするのが目標

患者さんに接する際はどんなことを心がけておられますか。

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック5

動画なども交えて、丁寧でわかりやすい説明を大事にしており、特に最初の説明の際には話した内容を私が書きとめるようにして、そのコピーを持ち帰っていただきます。患者さん自身がメモを取る必要もなく、聞くことに集中して理解を深めることができると思います。

こちらでは、顎変形症治療に関連する矯正治療を保険診療で受けることができるそうですね。

はい。当院は、そのための施設基準を満たしています。これにより当院では、受け口や顎のずれなど顎変形症の治療を受けられる患者さんには、手術も矯正治療も、すべて保険診療が適用されます。このことを知らない患者さんがまだまだ多くいらっしゃるのですが、保険診療が適用されることは大きなメリットです。悩んでおられる方はぜひ相談していただければと思いますね。

今後の目標を教えてください。

矯正治療の世界も日進月歩で、最近は歯形をスキャンしたデジタルデータを海外のメーカーに送ってブラケットをオーダーするというシステムも実用化されています。矯正の方法についても、より効率良く歯の位置を動かせる方法も開発されつつあります。こうした新しいものも積極的に取り入れながらも、これからもできるだけ患者さんの負担が少なく、笑顔でハッピーな毎日を送れるような治療を提供していきたいと思います。

読者にメッセージやアドバイスをお願いします。

吉田建美院長 吉田矯正歯科クリニック6

矯正治療は口の健康や全身の健康に良い影響をもたらし、生活の質を高めるために役立ちます。当院の患者さんの中には、歯に対する意識が変わり、歯を大事にするようになったという方や、自信が持てるようになって何に対してもポジティブにチャレンジすることができるようになったという方もおられます。少しでも悩んでおられるのであれば気軽にご相談ください。実際に相談だけという方も多く、中にはとても通えないエリアから相談に来られる方もいらっしゃるくらいですよ(笑)。

自由診療費用の目安

自由診療とは

10代の全体的な矯正(30万円~)、60代の部分的矯正(20万円~)、表側の矯正(70万円~)、裏側矯正(100万円~)、マウスピース型装置を用いた矯正(50万円~)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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