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子どものお口ぽかんや口呼吸には
矯正や口腔筋運動でアプローチを

川田歯科クリニック

(世田谷区/上野毛駅)

最終更新日:2022/02/02

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  • 自由診療

感染予防対策としてしばらくはマスク着用の日常が続きそうだが、呼吸器機能が発育途上の小さな子どもでは、息苦しさからマスクの内側で口呼吸をしているケースが増えているようだ。「口呼吸を習慣化させるとさまざまな弊害も起こり、健やかな成長を妨げてしまう」と語るのは、小児歯科と小児の矯正に力を入れている「川田歯科クリニック」の川田隆央院長。口呼吸を本来の正しい呼吸である鼻呼吸に戻すため、一人ひとりの状態に合わせて矯正や口腔筋トレーニングの指導を行っている。子どもの頃からの良好な口腔機能の成長・発育をめざす“口育”の観点からも「お子さんの口呼吸を見逃さないでください」と訴える川田先生に、口呼吸の弊害と、それに対する同院の取り組みについて話を聞いた。

(取材日2021年9月21日)

虫歯・歯周病だけでなく、口臭やいびき、睡眠時無呼吸症候群のリスク因子にもなり得る「口呼吸」

Qマスク生活の影響で口呼吸になる人が増えているそうですね。
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▲小児歯科と小児の矯正に力を入れている川田隆央院長

特にお子さんは口呼吸になっていることが多く、マスクで呼吸が苦しく「お口ぽかん」の状態になっていると、口呼吸が習慣化し、成長期にあるお子さんにはさまざまな病気やトラブルの原因となるので、早期に親御さんが気づいてあげることが大切です。とはいえ、お子さんが口呼吸をしているかどうかは、注意して見ていないとなかなか気づけないもの。テレビや本を見ている時やゲームをしている時などにポカンと口を開けていたら要注意です。口呼吸の原因がアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎であれば、連携している耳鼻科に紹介しています。反対に口呼吸の原因が口腔に関係している場合は、耳鼻科から紹介されて診察を行うこともあります。

Q口呼吸が習慣化すると、どんな悪影響があるのですか?
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▲口呼吸を習慣化させるとさまざまな弊害が起こりやすい

口が開いたままだと口腔内が乾燥しがちです。唾液にはお口の細菌を洗い流す洗浄作用や、虫歯や歯周病菌の増殖を抑える抗菌作用があるのですが、唾液の分泌量が少なくお口の中が乾けば、虫歯や歯周病にかかるリスクが大きくなります。また、マスクをしていない時に口が開いていれば、ウイルスや細菌がそのまま口の中に入ってきてしまいます。小さなお子さんですと、唇で歯を抑えていないことで出っ歯になるなど歯並びへの影響が心配されますし、不正咬合になると舌が正しい位置に収まらず、睡眠時無呼吸症候群の原因になることも。あとこれは大人の方にも言えることですが、口腔内が乾燥すると菌が増殖して口臭が強くなりやすいので要注意です。

Q口呼吸は歯科医院で診てもらうのがいいのでしょうか。
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▲大切な子どものために、気になることは気軽に相談したい

お子さんの口呼吸は「口腔機能発達不全症」という疾患の症状の一つです。その病名からもわかるとおり、まずは歯科で診察を受けて治療していくのが一般的です。口が開いて口呼吸になっている以外にも、クチャクチャ音を立てて食べる、舌ったらず、発音がきちんとできていないなどの症状も見られます。口腔機能発達不全症の検査では口唇圧を計り、口を閉じる筋肉がちゃんと発達しているかどうかを調べます。また舌癖があると口が開いた状態となるので、お子さんの口が開いていないか、舌が正しい位置にあるかどうかも診察しています。口が開いている、発音が気になるなどまずは歯科医院で相談されることをお勧めします。

Q口呼吸に対してどのようなアプローチを行っていますか?
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▲歯並びは見た目だけではなく機能的にも重要

例えば、上顎の歯が前に出ていると口を閉じることができないケースには、矯正で歯並びを整える必要があります。また、小児矯正に口腔筋を鍛える口腔筋機能のトレーニングを併用することもあります。トレーニングでは専用の器具を使用したり、発音に併せてお口を大きく動かす運動をしたりして、お口周りや舌の筋肉を鍛え、口腔機能の正常な発育をサポートします。矯正と併用する場合は、最初にトレーニングから始めることもあれば、矯正後に行ってもらうこともあります。このほか、お子さんの状態に合わせて顎を広げるための床矯正や睡眠時に取り外し式の装置をつけて行う矯正も選択肢としてご用意しています。

Qこちらで行っている矯正について教えてください。
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▲なりたい口元をイメージして治療に臨もう

お子さんを対象とした床矯正や、睡眠時に取り外し式の装置をつけて行う矯正、大人の方には目立ちにくい透明なマウスピース型装置を用いた矯正も行っています。マウスピース型装置による矯正は、軽度の歯列の乱れや出っ歯、受け口、前歯を中心に歯列を整えるケースに役立っています。計画どおりに矯正を進めるには1日20時間以上装着していただかなくてはなりませんが、食事や歯磨きの時は取り外しができるのがマウスピース型装置を用いた矯正の大きなポイント。期間は症状によっては半年で済むケースもありますが、だいたい1~2年を想定していただけるとよいでしょう。接客業の方や結婚式を控えている人にお勧めしたい矯正法です。

ドクターからのメッセージ

川田 隆央院長

小さなお子さんを持つ親御さんには「口育」の意識を持って、時々お子さんが口呼吸をしていないかを確かめてみてください。そして頬づえをつくなど、変な姿勢で口や顎に力が加わる習慣がつかないよう注意することも必要です。口を閉じて鼻で呼吸することは、虫歯・歯周病の予防といったお口の中の衛生管理だけでなく、いびき予防や睡眠時無呼吸症候群のリスク低減など全身の健康にも寄与します。歯科矯正や口腔筋のトレーニングも、いろんな病気の予防につながります。顎の成長を促すためにも、前歯でかみ切るような食事を食べさせて噛む力をつけてあげてほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児床矯正/44万円~、就寝時のみ装着する装置を使った小児矯正/44万円~ 、マウスピース型装置を使った矯正/44万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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