小児のうちから考え始める
矯正歯科の費用や治療法の選び方
とりの森デンタルケア
(太田市/三枚橋駅)
最終更新日:2023/02/28
- 保険診療
- 自由診療
歯に抱いたコンプレックスや、長い間矯正装置を着ける煩わしさ、思春期に思いきり笑えずに過ごすつらさ。ある程度成長してから矯正治療で苦労した経験があれば、子どもには同じ思いをさせたくないと考える親は少なくない。こうした背景から、近年は永久歯が生えそろう前から矯正治療を受ける子どもが増えており、予防的に噛み合わせを整えるための筋機能トレーニングにも注目が集まっている。しかし一方で、実際に子どもに矯正を受けさせるとなると、親は始めるタイミングや費用などの心配事も多いだろう。そこで、小児矯正に力を入れる「とりの森デンタルケア」の古室あづさ院長に、小児矯正のメリットや治療継続のこつなど、受診にあたって気になることを詳しく解説してもらった。
(取材日2023年2月6日)
目次
小児矯正で身につける「一生ものの健康習慣」
- Q小児矯正はいつから始めるべきでしょうか?
-
A
永久歯に生え替わり始める6歳後半から7歳くらいにスタートするのが理想です。歯列が乱れる原因の一つに、顎が小さくて歯が並ぶスペースがないことが挙げられます。ですから顎が成長しきった大人の矯正では、スペースを空けるために抜歯が必要になるケースが多いのです。しかし幼少期から顎の適切な成長を促しながら歯を並べていけば、抜歯せずに済む可能性が高まります。また子どもが大きくなる過程を考えたときにも、上顎が成長するピークが6~7歳頃で、8~9歳頃には約8割ができあがるとされていますから、このタイミングが望ましいでしょう。もちろんこの時期を過ぎたから手遅れということはないので、思い立った時にご相談ください。
- Q小児矯正をするメリットを教えてください。
-
A
噛むことは食事に欠かせないので、噛み合わせを整えることはその子の健康づくりに役立つでしょう。また、歯列が整うと歯磨きがしやすくなり虫歯などの予防が期待でき、将来的な口元の見た目の悩みを減らせることもメリットです。そして、舌を適正なポジションに置くためにも、口腔内を整えることは大切。歯が並べられないほど口の中が狭いということは、舌の置き場もないということです。本来、舌は意識せずとも上顎にくっついているはずですが、口の中が狭く舌の筋力がない子は喉のほうに下がってしまうことがほとんど。すると舌が気道をふさぎ、酸素供給量が下がって口呼吸や自律神経の乱れを招くなど、全身の健康に影響が出る恐れもあります。
- Qこちらではどんな患者さんが小児矯正を受けていますか?
-
A
歯並びが悪くて苦労された経験のある親御さんが、お子さんには同じ思いをさせたくないと相談に来られるケースが多い印象です。近所にお住まいの方もいれば、遠方から通ってくださる方もいますね。あとは、矯正以外の定期メンテナンスなどで通うお子さんに私たちからご提案することも。当院ではメンテナンスで虫歯や歯周病の予防に取り組むと同時に、歯科医師が顎の成長具合や歯列の状態など口腔内全体を診ます。継続的に診ていると小さな変化にも気づけますから、もし矯正治療が必要となれば、負担が少なく済むタイミングやその子に合う治療法を見極めてご提案も可能です。お口を通して健やかな成長をサポートしていけたらうれしいですね。
- Q小児矯正をする際に先生が心がけていることはありますか?
-
A
矯正治療には時間がかかるので、お子さんのモチベーションを保てるようなコミュニケーションを心がけています。小児矯正の場合、受診のきっかけはほぼ100%親御さんです。しかし実際に矯正装置を使うのはお子さんですから、本人が治療に前向きでないと継続が難しいでしょう。中には「どうしてやらなきゃいけないの」と不満げな子もいるので、そんなときは早めに矯正治療を受けられるありがたさを伝えるようにしています。親御さんのデンタルIQが高いからこそ、思春期や大人になってから苦労せずに済むんだよ、と。それから、矯正が終わる時には、卒業証書をお渡しするんですよ。お子さんには、親御さんに感謝状を書いてもらっています。
- Qこちらのクリニックの治療の特徴を教えてください。
-
A
一般的なワイヤー矯正も行っていますが、予防的な噛み合わせ治療にも力を入れています。歯並びの乱れは遺伝と考えている方が多いと思いますが、実は口腔習癖による影響も大きいんですよ。例えば、指しゃぶりを続けていると上顎の歯列が狭くなる原因になりますし、口呼吸は口周りの筋肉のバランスを崩し、結果的に噛み合わせを悪化させるとされています。当院ではマウスピース型装置を用いた筋機能トレーニングによって、小児のうちに口腔習癖の改善を図り、整った噛み合わせをめざします。装置は取り外し可能で、就寝中と日中1時間装着すればOK。学校にいる間は着けなくて良いので、小さな子でも取り組みやすいのではないでしょうか。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正(マウスピース型装置を用いた筋機能トレーニングも含む)/49万8000円