ファミリーメンタルクリニックまつたに

ファミリーメンタルクリニックまつたに

松谷 克彦院長

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用賀駅から徒歩1分。駅のすぐ側にある「ファミリーメンタルクリニックまつたに」。ドアを開けると優しい笑顔で迎えてくれた松谷院長。患者さんのことを一番に考え、治療だけではなく人生に向き合ってくれる。「患者さんの気持ちにそっと寄り添うことができた瞬間が、一番うれしいですね。」と話してくれた。
(取材日2010年12月8日)

広い意味での家族でありたい

―開業されたきっかけは?

子ども専門のメンタルクリニックを作りたかったんです。以前は、総合病院の精神科で働いていました。しかし、そこで思春期のお子さんと出会って、気がついたんです。多くの患者さんの人生をたどって見ると早い段階の乳幼児期から小学校低学年までの間にサインを出しているんですね。それでは、そのような早い段階からの治療が必要ではないかと。そこで、主に就学前、小学校低学年の子どもを専門にしたクリニックを自分で作ろうと思いました。また、患者さんが付いてきてくれることもあり、前の病院からあまり遠くない用賀駅を選んだのですが、のんびりした雰囲気も好きですね。6年前の12月の寒い日にこの場所と出会ったのですが、部屋に入ると陽だまりができていて。あぁ、こんな温かみのある医院にしたいなと思い、ここを選びました。

―「ファミリーメンタルクリニックまつたに」という名前の由来は?

子どもが育っていくためには、子どもを抱える家族が大切なので、そのイメージで名前を付けました。「抱えて」「育てる」場として家族の機能が大事なのですが、実際にはうまくいっていないことが多い。だから、ご家族全体へのサポートも必要という意味も込めて、「ファミリーメンタルクリニック」という名前にしました。また、ファミリーという言葉にいろいろな思いをこめています。親族だけではなく、その時一緒にいてその人のことを必死に考えてくれる人をファミリーと呼んでもいいのでは。そして、自分も目の前にいる子どもさんにとってのファミリーであったらと思っています。また、地域の支援も大切です。やはり、診療室だけ全て解決するのは難しいんです。地域の方々にもファミリーになって頂ければと思います。

―なぜ精神科を選ばれたのですか?

精神科を選んだのは、人を診る職人になりかったからです。例えば、検査のデータを見てガイドラインに基づいて診断をして統計的に有効性の高い薬から処方、という形なら人間がやらなくてもいいのではないかと思っていました。そんな折、一冊の本に出会ったんです。大学の大先輩の本ですが、前書きに著者の恩師である教授の話がありました。その教授は臨床一筋の先生だったのですが、回診の時に患者さんの2週間後の症状変化を予測して、本当に患者さんはそのとおりになったんです。そして予測できた理由を尋ねられた教授が「前にもそんな人がいたような気がしたから」とあっさり言うくだりまで読んだところで、これこそが、データではなく経験をとおして人を診る"医師という職人"の仕事であると感じました。



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