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高橋 修 院長の独自取材記事

高橋矯正歯科医院

(千葉市中央区/西千葉駅)

最終更新日:2021/10/12

高橋修院長 高橋矯正歯科医院 main

「高橋矯正歯科医院」は、アットホームでどこかほっとできるクリニックだ。もとは西千葉駅の反対側で開業していたものの、開業20年の節目に現在の西千葉駅南口付近に移転。ここでの診療も10年となるが、清潔感のある院内は長い年月を感じさせないほど手入れが行き届いている。そんなクリニックの院長を務めるのは、気さくな笑顔が印象的な高橋修先生。矯正歯科を通して、生まれ育ったこの地域と人に貢献できる医師でありたいと話す姿からは、医療への確かな熱が感じられた。また、多趣味でありながら勉強も好きという高橋院長は、国内外の学会や勉強会に通う勉強熱心なドクターでもある。どんな質問もじっくり考え、的確に答えてくれる高橋院長に、開業生活30年の思いを伺った。

(取材日2015年5月22日)

人の縁が歯科医師としての自分を成長させてきた。その恩を診療に込めて、患者へ還元する

歯科医師になったきっかけを教えてください。

高橋修院長 高橋矯正歯科医院1

サラリーマンの家庭で育ち、小さい頃から漠然と「何か“ものつくり”にかかわることを自分でやりたい」と思っていました。しかし、子どものころはそれほどハッキリと将来を考えていたわけではありません。将来を考える年になってきて、自分の得意分野を活かした道はないものかと考えるようになったんです。僕はもともとプラモデルを作ったり、時計を分解したりと、手先を使うことが好きでした。エレベーター付きの東京タワーの模型やマッチ棒で作った武道館の模型などで、賞をもらったこともあるんですよ。手先が使えて、自分で起業や開業などができて、人の役に立てるものはないか……そんなふうに考えていくうちに、歯科医師をめざそうと考えるようになったのです。その後は、進路に迷うことなく歯学部へ進みました。

なぜ矯正歯科へ進まれたのですか? また、大学卒業後のご経歴を教えてください。

矯正歯科は歯科の中でも、歯を削らずに治療できるところに魅力を感じました。しかし、大学卒業後に勤務できる矯正歯科がなかなか見つからず、困っていたところ、日本大学歯学部附属歯科病院の小児歯科の先生がうちでやってみないかと誘ってくださったのです。当時、うちの大学の小児歯科は「咬合誘導」という、矯正歯科に近い内容の小児治療が盛んで、矯正治療を学ぶにもとてもいい環境でした。また、恩師の子どもを口の中だけでなくトータルに診るという方針は、とても良い勉強になりました。僕はどちらかというと、1つのことを極めていくタイプなので、もしあの時のご縁がなければ小児歯科で勤務するなど考えもしなかったでしょう。やはり僕がやりたいのは矯正歯科。大学病院に2年間勤めた後は、矯正歯科を専門に勉強するため東京歯科大学の矯正歯科に入局しました。

歯科医師になって良かったと思う瞬間はありますか?

高橋修院長 高橋矯正歯科医院2

自分の治療で患者さんに喜んでいただける瞬間が、何よりもうれしいです。以前治療した患者さんの中に、大学生の間に矯正治療をして、地元で就職したいからと東北に帰った女性がいます。しばらくしてその方から、「地元のミスコンテストで優勝しました。先生のおかげです。ありがとうございました」とお手紙が来た時は、本当にうれしかったです。僕は小児歯科、矯正歯科ともにいい指導者に恵まれました。医療の技術だけでなく、歯科医師としての心構えもたくさん勉強させていただきました。先生方から受け取った良いものを患者さんに還元し、一人でも多くの患者さんに、矯正治療して良かったと思ってもらえる治療をしていきたいと思っています。そして、皆さんの健康を守る手助けができたらうれしいですね。

患者が納得できるまで説明。治療は患者の協力があってこそ成功する

先生の診療モットーを教えてください。

高橋修院長 高橋矯正歯科医院3

開業した当初、矯正装置をつけると虫歯になりやすくなるのではないかと心配されている方、矯正しても歯は戻ってしまうのではないかと心配される方が少なからずいらっしゃいました。僕はこの「矯正歯科に対する負の認識」を何とか払拭したいと考え、治療を続けています。きちんとケアすれば虫歯は防げますので、当院では、虫歯や歯周病も予防できる診療計画を立て、患者さんにもしっかりお話します。また、歯が戻ってしまう原因と対処法についても、最初にご説明してご理解いただけるよう努めています。矯正治療には、装置をつけて歯を動かす治療が終わった後も、歯並びが元に戻らないよう保たせる「保定」が必要なんです。この「保定」の期間にきちんとした処置をしていかないと、せっかく動かした歯も元に戻ってしまうかもしれません。実は僕も矯正治療を受けたことがあり、保定の重要さを実感しました。患者さんには、自分の経験も踏まえながら、保定期間の大切さをお伝えしています。

矯正治療に適した年齢というのはあるのですか?

お口の中だけで考えると、歯や骨の反応や適応がよい子どもの頃が良いといわれます。しかし、患者さんの生活や置かれた環境などにおいて、「患者さんに適した治療時期」が必ずしも「医学的に見た適齢期」であるとは限りません。例えば、受験や部活で一生懸命になっているお子さんに、矯正治療に通わせるのが果たして正しいのか……僕なら、受験が終わった後から矯正治療を始めてはどうかとお話させていただきます。また、歳を重ねると矯正治療はできないと思っている方がいらっしゃいますが、お口の中のケアさえきちんとしていただければ、いくつになっても矯正治療はできます。当院の患者さんの中で一番高齢の方は、60代の男性。ずっと歯並びが気になっていたけれど、仕事が忙しくて治療ができなかったそうです。定年退職してようやく時間ができたから、どうしてもキレイにしたいと言って通ってくださいました。

男性が最高齢なんですね。矯正治療を望むのは女性かと思っていました。

高橋修院長 高橋矯正歯科医院4

そうですね。やはり女性のほうが審美的な矯正治療にご興味のある方は多いと思います。当院に治療をしたいといって来院された女性の方の中には、70代の方もいました。その方はまだご自分の歯もたくさん残っている方で、十分矯正治療は可能だったのですが、ご家庭の事情で結局治療を行うことはできませんでした。その年齢で矯正治療をすると言ったことに、ご家族の方が驚かれたのかもしれません。実は僕も気になって、治療したいと思った理由をご本人に聞いてみました。そうしたら、その方は「だって先生、キレイな口元の顔で最期を迎えたいでしょう?」とおっしゃったんです。女性の心理は、僕には計り知れません。でもその前向きな生き方に、はっとした記憶があります。

患者にとって治してくれている先生は一人、行われた治療がすべて。恩師から教わった精神が今も息づく

お休みの日は何をして過ごしていますか?

高橋修院長 高橋矯正歯科医院5

なかなか休みが取れないのですが、時間がある時は映画を観に行ったり、美術館に足を運んだりしています。僕は心の健康を保つためには笑いが大事だと思っていて、寄席に行くのも好きです。皆さんにもぜひ体感してみていただきたいですね。また、僕は昔からあるプロ野球チームのファンなのですが、今年は優勝に近づく勢いなので、できるだけ球場に足を運びたいと思っています。このように趣味に使いたい時間はほしいのですが、休みの日に一番やりたいのは、日々進歩する医療に遅れないために研鑽を積むことなんです。学会や講習会にもよく行きますし、興味深い題材であれば、日本だけでなく海外の学会にも足を運びますよ。春に行ったアメリカの学会では、自分の治した症例について話す機会をいただき、講演しました。すごく緊張しましたが、とても良い経験をさせていただきました。

先生ご自身とクリニックの今後の展望を教えてください。

自分にできる診療の幅は広げたいと思いますが、僕はすべての分野で専門家になれるような、オールラウンダーはめざしていません。できることを堅実に行い、決して派手ではないけれど、確実に結果を残していく。そんな歯科医師になっていければと思っています。これはある恩師に言われた言葉でもあるのですが、歯科医師にとって患者さんはたくさんいるけれど、患者さんにとって治してくれている先生は一人だけ。治療も歯科医師にとっては数ある治療法の1つでも、患者さんにとってはそれがすべて。そう思って治療を続けてきました。これからも患者さん一人ひとりと向き合い、より患者さんのためになる治療をしていきたいです。ただ、それはすべてを患者さんの望み通りにするという意味ではありません。医療を提供する側から見てできることとできないことを判断し、患者さんにもご理解いただけるよう話し合いながら、お互いに納得できる治療を進めていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

高橋修院長 高橋矯正歯科医院6

矯正治療は単なる歯のアレンジメントではありません。お子さんの治療であれば、「成長・発育」という体のメカニズムを無視できませんし、成人の方であればストレスやホルモンのバランスでお口の中が変化することもあります。一見キレイに並んだ歯のように見えても、上と下の歯で噛み合わせがズレている場合もあるでしょう。歯がキレイなことは大切ですが、それだけでは意味がなく、食べるためにも話すためにも笑顔をつくるためにも「機能する」歯でなければいけません。当院は、永く機能する歯をめざし、治療中も常に微調整しながら、一人ひとりの体に合わせた治療を行うクリニックでありたいと思っています。矯正治療の装置は目立つものが多く、人によってはその見た目がイヤだと考える方もいるでしょう。しかし、装置は治すための期間一時的に使う道具。治療が終わったら、患者さんは歯並びの美しさだけでなく、お口の健康、口元に自信が持てる心の健康など、たくさんの良い未来を手に入れることができるのです。待ち受ける未来を想像し、治療を前向きに捉えてほしいと思います。また、当院では顎から噛み合わせを治す外科矯正も行っています。こちらは、保険が適用される治療となりますので、受け口や前歯が出ていることでお悩みの方もぜひご相談ください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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