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平手 雅樹 院長の独自取材記事

ひらて歯科クリニック

(名古屋市中区/新栄町駅)

最終更新日:2021/11/16

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック main

名古屋市営地下鉄東山線新栄町駅から南へ徒歩5分ほど、広小路通りを渡り、そのまま国道153号線(飯田街道)を進んだ場所に「ひらて歯科クリニック」は立つ。虫歯や歯周病治療、義歯、根管治療、噛み合わせ治療など、小児から高齢者までさまざまな患者の訴えに4半世紀余りにわたり向き合ってきた。治療にあたるのは、地元で生まれ育った平手雅樹院長と、妻で副院長の平手麻紀先生だ。かつてはにぎやかな商店街だったという下町情緒が残る界隈で、「お世話になった方々のお役に立ちたい」と穏やかに語る平手院長。スタッフともども患者とのコミュニケーションを大切に、予防やメンテナンスにも注力する。そんな同院の普段の様子や展望について平手院長に聞いた。

(取材日2021年8月11日)

患者の立場で安心できる環境づくりを心がける

開業の経緯や来院される患者について教えてください。

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック1

私はここ、新栄で生まれ育ち、愛知学院大学歯学部卒業後は4年ほど勤務医として働きました。妻で副院長である麻紀先生も大学卒業後は勤務医をしており、それぞれ歯科技術や患者さんへの接し方などをしっかり学んだことが今に生きています。昔からお世話になった方々のお役に立ちたいと思い、1995年地元に開業しました。かつてこの辺りは商店街でにぎわっていたのですが、今は店が減り、新しくマンションが立ち並んでいます。患者さんは昔からお住まいの高齢の方や近隣にお勤めの方など幅広く、小さなお子さんの歯並びや歯磨きの相談も多いです。

診療においてモットーとされているのはどのようなことですか?

私は医療の家系ではないので、治療を受ける側である患者さんの立場で考える習慣がもともと身についていたと思うのです。自分が痛い思いをするのもきつい言い方をされるのも嫌ですから、できるだけ痛みの少ない治療をめざすこと、丁寧にお話しすることをモットーとしています。またどんな治療でも患者さんが納得されてから始めるようにしています。初診の方にはスタッフがあらかじめ来院理由をお聞きしているのですが、実際に診療すると主訴以外にも問題が見つかることも考えられます。そんなときも患者さんが「痛い箇所だけを治してほしい」とおっしゃれば、現状を説明した上でご希望に沿うようにしています。ご自身では普通だと思っていたことが実は良くない状態だと気づいていただき、歯を守る治療につながるきっかけになればと思っています。

他に心がけておられることはありますか?

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック2

患者さんにリラックスして安心して過ごしていただけるように心がけています。緊張している方には天気やニュースの話題から入って気分をほぐすようにしたり、お子さんには「学校どうだった?」とスタッフも楽しい話題を振ったりしています。当院では鎮静作用のある笑気麻酔を取り入れていますので、お子さんや歯科医院が怖いという方にも来ていただきやすいと思いますよ。また院内は真っ白で無機質な感じではなく、くつろいだ雰囲気にしたくてソファーは落ち着いた濃い色を選び、観葉植物の緑や花も絶やさないようにしています。待合室と診察室の絵画は、麻紀先生が毎月選んで取り替えており、患者さんから「いい絵だねえ」と言われることもあります。

歯科医師2人とスタッフとの連携で治療やケアにあたる

先生の得意とされる治療について教えてください。

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック3

勤務医時代から勉強を続けている噛み合わせ治療です。噛み合わせと体のバランスとは深い関係があり、膝や腰が痛くてかばうような歩き方をしていると噛み合わせのバランスが変わってしまうことも考えられるのです。治療では、歯の高さや左右のバランスを計算して調整していきます。矯正治療をする前に噛み合わせの相談に来られる方もいますね。また糖尿病など体の病気とお口の健康は関連していますから、近隣の内科の先生と連携して治療を進めるケースもあります。治療は、1本の歯だけを診るのではなく口腔一単位として診ることが重要です。歯の治療を通じて体調が良くなっていただけたら、と思っています。

麻紀先生とはどのように連携されていますか?

麻紀先生はかぶせ物や詰め物などの補綴が得意です。女性の患者さんや、特にお子さんには人気があり、よく指名されています。2人で患者さんのエックス線写真を見ながらディスカッションすることもあり、互いの得意分野から治療法を検討できることが当院のメリットですね。特に根管治療は長年の経験を積んだ歯科医師が2人いることが強みになります。根っこの病気が再発して2度目の治療のために初めて当院に来られる方も少なくないのですが、再治療はまず、かぶせてある土台を外すリスクがあることに加え、かなりの時間が必要になります。当院ではベテランの歯科医師が常に2人いることでそのような難しい治療が可能になっています。

スタッフさんについても教えてください。

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック4

現在、当院には歯科衛生士が2人、歯科助手が4人おり、治療のサポート以外にも歯科衛生士はスケーリングやブラッシング指導など予防に積極的に取り組んでいます。当院のスタッフは勉強熱心で「この勉強会に行きたい」「ブラッシングのためにこの器具が欲しい」とさまざまな提案をしてくれます。予防はセルフケアも大切で、当院では歯間ブラシよりも使いやすいと思われることからタフトブラシをお勧めしているのですが、これもスタッフの発案です。子育て経験のあるベテランから新卒の人までそろっており、仕事はてきぱきこなしつつ、ムードメーカーもいるので全体の雰囲気は和やかですね。お子さんには明るく、お年寄りには手を引いたり車いすを手伝ったりなど優しく接してくれていて、いつも感謝しています。

患者に合わせた心遣いのある診療を続ける

先生がやりがいを感じるのはどのようなときですか?

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック5

患者さんは歯の問題についてわかりづらいことがあるかと思いますが、それでも歯の形状のお話から始めて納得してもらって治療に入り、結果的に口内環境の改善につなげていければ、歯科医師としてこんなにうれしいことはありません。この辺りは下町情緒が残り、のんびりしているからか長年歯科医院に行っていないという方が多い印象です。ある高齢の女性は、私がガキ大将だった頃をご存じでしたが(笑)、来院された後「優しくしてもらい、よく食べられるようになってうれしかった」とたいへん喜んでくださり、毛筆で書かれた長いお手紙も頂戴し、こちらもうれしかったですね。

今後についてお考えをお聞かせください。

開業して26年目になり、カルテは通し番号で1万を超えました。現在も番号が1桁、2桁の方が来てくださっており、ありがたい限りです。小さかった子が成人して自分の子を連れてきてくれるのもうれしい瞬間ですね。これからも患者さんそれぞれに適した、納得いただける提案と良い治療をしていきたいですね。長く口を開けていられない方には、器具で無理に開口を保つのではなく「今は頑張って口を開けましょう」「今は閉じていいですよ」などとメリハリをつけて治療をしています。また患者さんの中には「何でもいいから早く治療してほしい」という方もいれば「治療の選択肢を知りたい」という方もいます。さらに妊娠している方、血圧の高い方、痛みに敏感な方なども。それぞれの方に合わせて、こまやかな心遣いのある診療を行っていきたいと思っています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

平手雅樹院長 ひらて歯科クリニック6

先にお話ししたとおり、当院では患者さんとの対話を大切にしています。女性の歯科医師もおり、アットホームなクリニックですので、どなたにも気軽にいらしていただきたいと思います。今は予防の意識が広まっていますが、治療した後も良い状態を保つために定期的なメンテナンスが重要になります。毎月、あるいは3ヵ月、半年に1回の通院になりますが、それで安心というわけではありません。毎日行う歯磨きがいかに大事かを理解していただきたいですね。せっかく時間をかけて治療したのですから、きちんとセルフケアを行い、生涯にわたって健康な歯で元気に生活していただきたいと思っています。

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