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丸山 高広 院長の独自取材記事

昭和歯科

(名古屋市昭和区/御器所駅)

最終更新日:2021/10/12

丸山高広院長 昭和歯科 main

地下鉄御器所駅の2番出口を出て、徒歩約2分。「昭和歯科」はビルの2階に位置するクリニック。御器所駅には地下鉄鶴舞線・桜通線の両方が利用できるためアクセスは良好。駅から近いこともあり、夜間は仕事帰りの患者も多く来院するそうだ。またクリニック専用の駐車場も用意されており、車で来院する患者も利用しやすくなっている。院長の丸山高広先生は広島大学歯学部を卒業後、名古屋大学で約5年間にわたり顎関節の研究を行い、1988年にこの地で開業した。開業以来、ずっと通院し続けている患者もいるという。今回は、丸山院長の医院の診療方針や、先生が特に女性の患者に多いと指摘する食いしばりについても話を聞いた。

(取材日2017年5月19日)

開業してから30年にわたるこの地域との絆

先生のご経歴をお聞かせください。

丸山高広院長 昭和歯科1

子どもの頃は親の仕事の関係で東京や横浜などで暮らしていて、私が小学校5年生の時に名古屋へ戻って来たんです。大学は広島大学歯学部に行きました。一度名古屋を出てみたいなと思っていて、それで広島大学を選んだんです。その後、歯学部の中では、口腔外科が一番面白くて人気もあったので、卒業後は名古屋大学医学部の口腔外科に約5年ほど所属し、顎関節の研究などを行いました。その後、1988年に開業し、現在に至ります。

開業してから現在まで、この地域の印象に何か変化はありましたか?

昔はこの地域に古くから住んでいる方、特にご年配の方が多く来院されていたんですけど、最近はマンションがどんどん建ってきていて、若い方が増えましたね。このクリニックのビルの前にも新しいマンションが建っていて、どんどん変わっていくな、という印象ですね。当院はもう30年近く続いていますから、開業当初から来られている患者さんも30歳は年を取られているわけです。ご高齢になってきているため、年齢的なことで通院できなくなっている方もいらっしゃいます。その代わりではないですが、そのご高齢の患者さんのお子さんやお孫さんが来院してくださることもあり、2代続けて通っていただけるのはとてもうれしいです。

先生ご自身がお考えになる開業医としての役割は?

丸山高広院長 昭和歯科2

「外科医としての知見を持ちつつ、内科的な役割を果たすこと」が重要だと考えています。例えば、インプラントを埋める処置は大学病院など専門的な治療を行える病院に任せて、当院ではその後の管理や経過観察を行うことが大事ではないかと。患者さんにとってもインプラントや手術などは、大きな病院のほうが安心して受けることができると思いますが、術後の経過観察のために大きな病院に通うのは、半日ぐらいかかってしまうこともあるので大変です。逆に、検診などを受ける場合、当院のようなクリニックなら予約をすればすぐに来院して受けることができます。そういった点が開業医の良さだと思っています。口腔がんでも定期的な検査を大学病院で行うのは大変だと思うので、当院のようなクリニックを普段から検査の際には利用してほしいですね。そちらのほうが患者さんにとっても良いのではないかと思います。

患者のメリットは何か、と考えて治療を

診察で先生が心がけている事はどういったことでしょうか。

丸山高広院長 昭和歯科3

年齢的なこともあり、植え込みや手術などの外科的な治療は専門の先生に紹介するようにしています。幸いなことに、名古屋大学医学部附属病院やこの近くにある聖霊病院などには、私がよく知っている歯科医師が多く、彼らは充実した外科的治療が行えます。さらに「こういった処置はこの先生が得意としている」など、私はある程度把握しているので、適した先生のもとへ患者さんを紹介できます。年齢を重ねると外科的な治療を行うことは難しくなりますが、その代わり診断能力の経験値が上がります。当院で患者さんを待たせずに診断した上で、必要な処置を行える先生に紹介できるということが、患者さんのメリットにつながると考えています。

患者さんと接していて何か思うことがあれば教えてください。

30年近く歯科医師をやってきて、やっぱり歯周病の管理が一番大事かなと思っています。歯にいくらきれいなものかぶせても根っこが駄目になってはいけませんから。また歯周病と糖尿病の関係も指摘されています。歯周病が悪化することで糖尿病も悪化していきます。歯周病が改善していけば糖尿病もまた改善されていくというのはデータでも出てきているんです。ですので、歯周病を改善していくことは患者さんの体全体の改善にもつながる、といことを患者さんにも知っていただければと思います。

歯周病についてはマウスピースを使って行う治療もあるそうですね。ほかに診療のこだわりなどありますか?

丸山高広院長 昭和歯科4

はい、薬剤をマウスピースに塗り、それを装着することで自宅でできるケアなので、おすすめです。歯周病の予防としては、細かい粒子のパウダーを使って歯周ポケットの中をきれいにするやり方もあり、そちらも好評ですね。また、私は保険診療・自費診療に関わらず、できる限り金属を使わずにお口の中を白くしてさしあげたいと思っています。差し歯も、グラスファイバーの根っこを使うことで折れにくくし、差し歯の中枠もできるかぎり白くしたり、いろいろと工夫しています。

ストレスをためないことが食いしばりの予防に

先生が最近気になっている症状があるそうですね。

丸山高広院長 昭和歯科5

若い女性、仕事をしている女性の方に食いしばりの症状が最近多くみられます。とても多いと感じますね。食いしばりをしてしまっている方は、歯周病のポケットの検査などしていると奥歯だけが悪くなっているんです。そこで患者さんに聞いてみると「食いしばっているかもしれない」と。実際、食いしばりは、本人が思っているよりも強い負荷が歯や歯茎にかかっているため、歯や歯茎を痛めてしまうんですね。対策として、マウスピースを使っていただいたりしていますが、一番いい対策はストレスをためないことなんです。ストレスが知らず知らずのうちに、顎の筋肉を緊張させてしまい、食いしばりにつながってしまいますから。現代は、女性の社会進出によって職場で男性と競わされることも多くあり、どうしてもストレスがたまってしまうようです。そのため、こちらとしては食いしばりの状態を患者さんに伝えて、本人に気付かせてあげることが大事だと思っています。

食いしばりが多いとは意外でした。

最近というか、もうここ10年ぐらいはとても多いと感じていますね。特に30~40代の働き盛りの女性の方で、奥歯に違和感を覚える人は食いしばりを疑ってもいいかもしれません。また、同じ食いしばりの症状でも両側ではなく片側だけの歯を食いしばっている方もいます。歯ぎしりとは違い、音もしないので、本人も気付かないうちに食いしばりをしてしまい、肩が凝ったり頭痛が起きたりもします。また当然歯も悪くなってしまいますので、ぜひ気を付けてほしいですね。

では最後に、先生のプライベートについてもお聞かせいただけますか。

丸山高広院長 昭和歯科6

最近、家庭菜園を始めたんですよ。一般に貸し出している農地があってそこを一区画借りているんです。先日のゴールデンウィーク中も植え込みをして、今は夏野菜をつくっているところですね。若い頃は農業なんてまったくしませんでしたが、最近になって興味を持ったんです。休みの日に朝から畑に行って、鳥の声を聞きながら広々とした畑で土いじりをする。それがメンタルを整えていいストレス発散になっているみたいなんです。先ほどお伝えした、食いしばりの原因にもつながってきますが、やっぱりストレスは溜め込まないことが大事です。何とかしてストレスを発散できるものを見つけること。それが大切ではないかと思っています。

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