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小野 仁資 院長の独自取材記事

おの歯科

(名古屋市南区/道徳駅)

最終更新日:2021/10/12

小野仁資院長 おの歯科 main

名鉄常滑線・道徳駅から徒歩5分。「おの歯科」はこの地域で70年診療を続けてきた歴史あるクリニックだ。2014年に小野先生が3代目院長に就任し、2017年には院内をリニューアル。これまで2階にあった診療室を1階に移動するほか、バリアフリー設計を採用、キッズスペースも設置して、子どもから高齢者まで幅広い年代が通えるクリニックに生まれ変わった。「曽祖父から代々受け継いだものを守りたい」と強く語る小野院長。クリニックや診療に対する想い、今後の展望について話を聞いた。

(取材日2019年1月26日)

開院から70年。より通いやすい院内にリニューアル

先生が歯科医師になったきっかけから教えてください。

小野仁資院長 おの歯科1

歯科医師の家系で、曽祖父の代からこの南区で診療を行っていました。当時の診療所は家と一体になった造りだったので、歯科医師という存在は僕の生活の中に当たり前のように溶け込んでいましたね。祖父もこの場所で診療を行っていたので、祖父が治療する様子をよく見ていました。彼らが患者さんと家族のようにアットホームな感じで接していたのがとても印象に残っています。あいさつだけして帰るという方もたくさんいたので、曽祖父や祖父のファンのような人も多かったんじゃないかと思います。やがて自分の進路を考える時期になると、特に強制されるわけでもなく自然と歯科医師の道をめざしていましたね。

このクリニックは2018年9月にリニューアルされました。ポイントはどこでしょうか?

一番大きなポイントは診療室を2階から1階に移動したことです。なぜ診療室が2階にあったのかと言うと、1959年の伊勢湾台風によって1階部分が浸水してしまったからなんですよ。診療室を1階に移しただけでもかなり通いやすくなったと思います。さらに車いすでも入れるようにスロープを設置したり、土足で入れるようにしたりして院内をバリアフリー仕様に変えました。以前から通っていただいている患者さんは高齢の方が多くなっていたので、その方々が通いやすくなることを一番に考えて設計しています。さらに幅広い年齢の患者さんに来てもらいたいと思っているので、キッズスペースをつくったり照明を明るめにしたりして、よりアットホームな雰囲気が出るように工夫しました。

この地域は高齢者が多いのでしょうか?

小野仁資院長 おの歯科2

そうですね。名古屋市内の中でも南区は高齢者の割合が高いです。もちろんそれも関係しているのですが、何より曽祖父の代から受け継いできたものを守りたいという想いがあります。曽祖父の代に来てくださった患者さんのお子さんやお孫さんなども来てくださっているので、僕はその方々を離したくなかった。「祖父をよく知っている」という患者さんも高齢になり足腰が弱くなっていたので、診療室を1階にしたことで多くの人から「通いやすくなった」という声をいただいています。

幅広い診療を提供し、一生の付き合いを

院内設備のこだわりについて教えてください。

小野仁資院長 おの歯科3

特にこだわったのは清潔な院内を保つ設備ですね。診察台はドイツ製で、座り心地ももちろん良いのですが機能面もとても気に入っています。診察台には水が循環しており、治療中に患者さんが口をゆすぐ時や歯を削る時などに水が使えるようになっているのですが、この器具に汚れがたまることもあります。しかしこのクリニックで使っている診察台は自動で消毒水を作ってくれるので、いつでも清潔な水が流れるようになっています。また、滅菌室は赤や緑の色を使って、滅菌されていないものとそうでないものが視覚的にわかるような設計にしました。さらに空調設備にもこだわって、できるだけ「病院っぽいにおい」がしないよう工夫しています。正直リニューアル計画中ではそんなにこだわるつもりはなかったんですが、患者さんの安心・安全を考えると気になるところはたくさんありましたね。

治療方針についてお聞かせください。

祖父の代から当たり前のように開業医の仕事を見てきたので、彼らのように幅広い年代に幅広い診療を提供したいと考えています。矯正や抜歯でわざわざほかの歯科医院に行かなくても良いように、ここで完結できるような治療をめざしています。そしてその考えはクリニックのロゴにも反映しました。クリニックのロゴの一番上は高齢者の歯、真ん中は生えそろった成人の歯、そして一番下が生まれたての赤ちゃんの歯をデザインしています。これは幅広い年代の患者さんに来ていただきたいというのと、皆さんの歯を「生えそろった成人の歯」に近づけて健康な歯を維持してきたいという想いを表現しています。幅広い診療を提供し長期的に患者さんを診ていければうれしいですね。気持ちとしては「生まれてから死ぬまで」、一生のお付き合いをしていきたいと考えています。

診療で心がけていることは何でしょうか?

小野仁資院長 おの歯科4

当たり前のことかも知れませんが、基本に忠実になることや丁寧な説明を心がけています。初診で来られた場合、痛みがあれば応急処置をしますが、基本はカウンセリングを実施して患者さん一人ひとりに合った治療計画を立てていきます。また治療の説明にはタブレット型端末や診察室の大きな画面を使って、視覚的にもわかりやすくなるよう工夫しています。歯の治療に対して前向きな方は少ないので治療をためらう人もいますが、大事なのは必要な情報を患者さんに伝え続けること。治療によって、あるいは治療しないことで歯がどう変化するのかをしっかり説明しています。今は治療の必要性がわからなくても、いつかわかってくれればと良いなと思っています。

クリニック内にとどまらず、より広く地域の医療に貢献

クリニックでの診療に加え、訪問歯科診療を行うようになったきっかけは何でしょうか?

小野仁資院長 おの歯科5

訪問診療は僕が院長になった2014年に始めました。これは長年来ていただいた患者さんが高齢になり、通うのが難しくなってしまった方が増えたためです。今まで来てくれた方が、高齢になったという理由でこのクリニックとのつながりが切れてしまうのはすごく寂しい。僕はそれが嫌だったので、「ここに来るのが難しかったら僕のほうから行きます」ということで訪問診療をするようになりました。なので施設に行くというよりは患者さんのお宅にお邪魔して診療を行っています。「設備が整っていない中でいかに最善を尽くすか」という勉強にもなりますし、何より患者さんやその周りの方々ともコミュニケーションを取れるのがうれしいですね。

クリニックの今後の展望についてお聞かせください。

曽祖父の代から70年続いていて、この地域でもここまで続けているクリニックはあまりありません。その重みを感じ、代々受け継いできたものを守っていきたい。診療については新しい分野に取り組むというよりも、今やっていることを深く丁寧にやっていきたいと考えています。例えば子どもの患者さんが増えていてそれとともに矯正の相談も増えているので、矯正の勉強会などに参加し知識をアップデートしています。また、来院された方々だけでなくもっと幅広く関わりをつくれたらと思っていますので、今後はセミナーなどを開いて地域の皆さんと交流する機会をつくりたいですね。ただそれは「僕らのクリニックに来てほしい」ということよりも、一人ひとりが自身の歯に関心を持ち、歯科医院に行くきっかけになればと思っています。

それでは最後に読者へのメッセージをお願いします。

小野仁資院長 おの歯科6

このクリニックは代々、アットホームな雰囲気の中で患者さん一人ひとりを診ることで、70年もの長い間診療を続けてきました。ですから今後も変わらずさまざまな年代や悩みに合わせて、丁寧な診療を心がけていきたいです。子どもの中には歯科医院に行くこと自体が嫌いな子もいると思いますので、まずはそこから慣れてもらって時間をかけて治療を進めていきましょう。慣れるまでは診察台に座るだけでも良いですし。歯のことで少しでも気になることがあれば、話をするだけでも構いませんので、気軽に来ていただければうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正治療/1万5000円~
※種類により費用は異なる

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