全国のドクター9,201人の想いを取材
クリニック・病院 158,634件の情報を掲載(2024年4月24日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 名古屋市名東区
  4. 藤が丘駅
  5. 鈴木歯科
  6. 鈴木 智郎 院長

鈴木 智郎 院長の独自取材記事

鈴木歯科

(名古屋市名東区/藤が丘駅)

最終更新日:2022/09/13

鈴木智郎院長 鈴木歯科 main

藤が丘駅から西へ徒歩約5分の場所にある「鈴木歯科」。同院がある明が丘は新築マンションや家族向けアパートも多く立つエリア。町には小さい子どもを連れて歩く人の姿も多い。鈴木智郎院長はそのニーズをくみ取り、一般歯科のほか小児歯科、また子どもでもできるような予防歯科など、幅広い診療を手がける。「私自身、痛い治療は苦手なので」と語る鈴木院長は、麻酔の方法を工夫したり、できるだけ削らないMI(ミニマムインターベンション)治療を行うなど、患者への負担を減らすことにも力を注ぐ。先進的な歯科治療や口腔ケア用品情報などに常にアンテナを張り巡らせ、最適な方法を模索してくれる姿勢が魅力の鈴木院長から、治療に対する思いなどを聞かせてもらった。

(取材日2018年6月15日)

自身の子育て経験が役立つ小児歯科の治療

まずは、この藤が丘の地で歯科医院を開業しようと思われた理由を教えてください。

鈴木智郎院長 鈴木歯科1

大学時代から地域の人のために働きたいと思っていたので、開業医になりたいという想いはずっともっていました。かつては、幼少期に育った名古屋市昭和区や天白区での開業を考えたこともありました。が、いろいろ調べてみると、藤が丘周辺はまさに今人口が増えている場所で、比較的若い世代が多い地域だったんです。子ども向けの治療にも取り組んでいきたいという私の想いにも通ずるものがあり、ここで挑戦してみたいなと思いました。実は開院当初は、ここから徒歩数分の名東区藤が丘にクリニックを構えていました。13年間はそこで診療しておりましたが、診療所が2階にあったので、患者さんには階段で上がって来てもらわなければなりませんでした。それで明が丘の土地が空いたのをきっかけに移転開設。より皆さんに通いやすい歯科医院づくりを実現するため、院内はバリアフリーで統一しました。

先生は、ご自身の子育て経験からお子さんの診療もお得意だとか。

実は私、男女の双子の父親なんです。子どもが小さい頃は妻と2人で育児を分担しないととても回りませんでしたので、私は主に息子を担当していました(笑)。当時は仕事が終わったら真っ先に家に帰って育児や家事をするという毎日でしたね。自分が実際に育児をするようになって、小児の患者さんに対する見方が大きく変わったと思います。それまではやんちゃなことを言ったり治療がなかなか進まなかったりすることに戸惑うこともありましたが、今はその言動も理解できます。子どもがとる行動にはすべて意味があるんだということが、わが子を見て理解できるようになったんです。今では不思議とどんなお子さんでもかわいく見えてくるんですよね。治療に来られるお子さんとは良い関係づくりができていると思います。

ところで、開業される以前はどこで経験を積まれたのでしょうか。

鈴木智郎院長 鈴木歯科2

愛知学院大学歯学部を卒業し、縁あって静岡県榛原郡の「グリーン歯科クリニック」というところで勤務しておりました。そこはコンビニも夜9時には閉まってしまうような地方でした。歯科医師として経験を積むにあたって、そこを選んだのは患者さんの数がとても多かったからです。あまり歯科医院がない地域だったので、一ヵ所に集中するんですね。都会の病院では見学から始まることが多いのですが、そこでは即実践。忙しい毎日でしたが、臨床経験を多く積ませてもらえたことは自信につながりました。近くに海水浴場があったので、夏は海の家で昼食を食べていました。今思えば結構良い思い出ですね。

歯周内科治療など、患者のためになる治療は積極的に

治療面では、痛みの少ない治療に取り組まれているとのことですが、詳しく教えてください。

鈴木智郎院長 鈴木歯科3

実は私自身が歯科医院の痛い治療が苦手なんです。あと、何をされているのかよくわからないというのも恐怖感も。だから自分が治療をする際は、できるだけ痛みの少ない治療を実現したいと思っていました。治療中はもちろん、治療に入る前の麻酔の段階から痛みをなるべく感じないよう工夫をしています。術中にどんなことを行うのかを写真などを見せながら明確にお伝えすることも工夫の一つですね。あともう一つのポイントとしては、患者さんが来院されてすぐに虫歯治療に入らないということ。もちろん痛みがあれば、それを取り除くことを優先します。しかし、歯を削る前には薬を詰めておくなどの処置をして、しばらく日数を置いてから治療に入ると、痛みを抑えた治療をすることができますので、よほどのことがなければそちらをお勧めしています。

健全な歯をしっかりと残すMI治療も実施していらっしゃいますね。

MI治療とは、歯の削る量を最小限にしましょうというものです。虫歯の部分だけを取って、あとはお薬を詰めていきますので、極力歯を残すことができます。昔は予防拡大という概念があり、溝に少しの虫歯があったら溝全体を削ったりして、虫歯が広がらないようにしていました。ですが今はMI治療のほうが主流ですね。自歯をできるだけ残すことで、歯は長持ちしやすいですし、患者さんのメリットは大きいと思います。

歯周内科治療も行っていらっしゃいますが、こちらは具体的にどのような治療になるのでしょうか。

歯周病菌とか虫歯菌というのは、その多くが両親からの口移しで感染するものですので、ほとんどの人が持っていると思ってもらったほうがいいかもしれません。そして、持っていたらその菌を少なくしたほうがいいです。歯周内科治療では、最初に顕微鏡で歯周病の検査をし、その方の歯周病菌に合う抗生物質を処方します。抗生物質を3日間飲み、1週間のうちに特殊な歯磨き粉を使って歯磨きをしてもらいます。そうすることで、その後、口のお掃除もとっても楽になると思いますよ。

歯周内科治療はどのくらいの年齢の方が対象になりますか。

鈴木智郎院長 鈴木歯科4

歯周病菌が口の中で増え出すのは30代からといわれています。50~60歳になると一気に悪化する人もいるので、それを防ぐために30代後半から40代にかけて一度自分のお口の中の検査に来られるのも良いかと思います。顕微鏡の画像などを見て「こんなに菌がいるのか」とびっくりされる方も多いです。歯周病菌を減らすという根本治療をすると、年を取った時にも楽に過ごすことができると思います。

新しい予防法などさまざまな方面にアンテナを張る

フィンランド式の虫歯予防を推奨されていますが、これはどういったものでしょうか。

鈴木智郎院長 鈴木歯科5

キシリトールを噛む習慣をつけ、虫歯菌を減らすことを目的とする予防方法です。フィンランドでは国をあげて取り組んでいる方法なんですよ。ただ、キシリトールは大量に噛むとおなかを壊しやすくなるので、1日3回くらいが目安です。また、市販のものと歯科医院などで扱っているものとではキシリトールの濃度が違うので、そこも注意が必要です。興味のある方はお尋ねください。

他の口腔ケア用品も気になります。

このペースト状の製品は、歯ブラシ後に歯に塗りこむことで、歯の再石灰化を促すというものです。お子さまにも使っていただけるのですが、牛乳成分なので、アレルギーがある場合は使えないというのが唯一のデメリット。私の子どもも小さい頃から使っています。とても良いものだと思うのですが普及率はまだまだ。もう少し広まればいいのにと思っています。

今後、どのような歯科医院にしたいとお考えでしょうか。

鈴木智郎院長 鈴木歯科6

新しい治療法にはとても興味がありますし、良いと思ったものは患者さんに還元していけたらと思っています。また、藤が丘は予防歯科などへの意識が高い方も多い地域なので、今後もより丁寧に知識をお伝えしていけたらなと考えています。そのために、患者さんからも何でも言いたいことを言ってもらって、お互いに納得のいく治療ができる環境づくりを進めていきたいです。虫歯でなくても、遊びに来るような感じで来てもらうというのが理想ですね。

Access