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出口 真子 院長の独自取材記事

でぐち歯科

(津市/南が丘駅)

最終更新日:2023/10/23

出口真子院長 でぐち歯科 main

閑静な住宅街が広がる南が丘にある「でぐち歯科」は、地域の発展とともに成長を重ねてきたクリニックだ。院長を務める出口真子先生は「患者さんの声にできる限り応えていきたい」との思いから、一般歯科や小児歯科をはじめ、セラミック素材を用いた歯の治療や矯正など幅広く対応。近年では患者の高齢化を受けて院内をバリアフリー化し、訪問診療にも応じ始めた。さまざまな悩みに応えることは、決して簡単なことではないだろうが、「歯科の仕事が好きなんですよね」とほほ笑む出口院長の姿からは、忙しい日々を思わせない軽やかさを感じる。そんな出口院長に、診療に対する思いを語ってもらった。

(取材日2019年7月11日)

地域の発展とともに歩み歯の健康を支えてきた歯科医院

どのようなきっかけから歯科医師を志したのですか?

出口真子院長 でぐち歯科1

私は生まれが伊勢志摩のほうなのですが、育った地域には身近に医療機関がなかったんです。歯科医院も遠くにしかなかったので通院には時間がかかりましたし、「通院が大変だから」と祖父が自ら入れ歯の調整を行っている姿に、子どもながらに思うところがあったんでしょう。理系が得意だったこともあって、だんだんと歯科の分野に興味を抱くようになり、日本大学歯学部に進学しました。卒業してしばらくは都内の一般開業の歯科医院で働いていましたが、1997年に地元である三重県に戻ることに。そしてこの場所で開業することになりました。

このエリアで開業すると決めた理由とは何でしょうか?

今でこそ多くの住宅が立ち並ぶ立派な住宅街の様相ですが、当時は建物らしいものがほとんどなくて(笑)。ただ、今後開発が進むという話は耳にしていましたし、2人の子どももまだ小さかったので、駅からも近く、子どもたちが小学校などにも通いやすい立地にクリニック兼自宅を構えたいと思ったんです。開業から20年以上がたち、通い始めの頃は小さかったお子さんが結婚し、自分のお子さんを連れて来院されるケースも増えてきました。親御さんの診察中には、診察室奥に設けているマットレス敷きのスペースに赤ちゃんを寝かせておいたり、スタッフが抱っこしてお世話したりすることもありますよ。スタッフの多くも長く働いてくれている方が多くて、患者さんへの応対や説明も丁寧で何かあれば率先して動いてくれるので心強いですね。

患者層について教えてください。

出口真子院長 でぐち歯科2

小さなお子さんからご年配の方まで、非常に幅広いです。予防歯科の意識の高まりから、最近は虫歯より歯周病や口臭に関するお悩みで受診される方が増えている印象です。ただ最近は足腰の悪い方なども増えてきましたから、約5年前に入り口にスロープを増設しました。待合室の段差は、いろいろ検討した結果あえてそのままとしたのですが、移動に不安のある患者さんに対してはスタッフが介助して対応しています。パーキンソン病を患う方など、患者さんによっては病気のために診察台の背もたれを倒すのが難しい方などもいらっしゃいますから、スタッフと事前に打ち合わせをして対応するようにしています。持病などを理由に診察をお断りする、というのはできる限りしたくありませんから。

歯科医師としてできることに力を尽くす

患者さんと接する際に心がけていることは何ですか?

出口真子院長 でぐち歯科3

徹底しているのは、受診されたきっかけとなった主訴を少しでも軽減してお帰りいただけるようにすることです。なるべく一度の診療で悩みを軽減することをめざし、治療する場所が複数に及ぶ場合は、優先順位をつけた上で「この部分から治療していきますよ」ときちんと説明し、治療を進めています。あとは、治療に伴う痛みをなるべく軽くして、怖くない、泣かせない診療を重視しています。例えば麻酔処置を行う際は必ず表面麻酔を行い、注射の速度や麻酔薬の温度にも気を配っています。それでも少なからず痛みを伴う場合がありますから、声かけも欠かせません。またお子さんの場合、聞いたことのない音がしたり、急に見たこともない機械が視界に飛び込んできたりしたら驚いてしまいますよね。ですので「この音はお口を掃除する道具の音だよ」「これはお水が出る機械だよ」などと説明して落ち着かせ、お子さんのペースに合わせて治療を進めることを心がけています。

外来診療に加えて、訪問診療にも取り組まれているそうですね。

通院が難しくなる患者さんが増え始めたことを受けて、5~6年くらい前から対応し始めました。最初は小規模でしたが、現在は3~4の施設の訪問診療や往診に対応しています。施設に入った後も診てほしいなどのご要望もあれば、ケアマネジャーさんからのクチコミなどがきっかけとなるケースも少なくないですね。当院の訪問診療では一般的な口腔ケアと虫歯治療、入れ歯の調整などに応じています。また抜歯が必要な場合には、歯科医師会からポータブルのエックス線検査機器を借りて検査を行って対応しています。訪問診療といってもできることは幅広いんですよ。

そのほか、矯正などにも応じられているとか。

出口真子院長 でぐち歯科4

そうですね、開業当初は簡易的な矯正がほとんどでしたが、最近は床矯正や、患者さんからの要望からマウスピース型装置を用いた矯正にも応じるようになりました。セラミック素材を用いた歯の治療やホワイトニングといったものに対応し始めたのも患者さんの声がきっかけですね。当院では難しい症例の矯正やインプラント治療に関しては、地域の専門のクリニックにご紹介しています。他にも、三重大学医学部附属病院や三重中央医療センターなどとも連携していて、例えばがんの手術をされる方の術前の口腔ケアや術後の口腔ケアなどで通われる方も多いです。

やりがいを持って診療に取り組む

さまざまな診療に応じるのは大変ではありませんか?

出口真子院長 でぐち歯科5

大変さよりも、できるだけ皆さんの力になりたい、自分の力を惜しまず尽くしていきたいという思いが強いのだと思います。開業当初からずっと通っていただいている患者さんも多いですし、これからも診続けていきたいですから。それと、やっぱり歯科の仕事が好きなんですよね。診療が終わればテレビを見るなどしてリフレッシュはしているのですが、その時にも絶えず歯に目が行ってしまって。結局歯のことを考えてしまうし、健康番組などもチェックしてしまうんです。きっかけは何であれ、自分に合った職業に就けたのだなと思います。

歯の健康を守る大切さについて、改めてお考えをお聞かせいただけますか?

お口は、体を作る栄養素の入り口です。それを守るのはもちろん大切なのですが、同時に多くの人にとって食事は楽しみでもあると思うのです。食べる楽しみがあるから今日を乗り越えられる、明日もまた頑張ろうと思えるのではないでしょうか。その楽しみがなくなってしまうのは非常に残念なことです。以前、口腔ケアの講座を聴講した際に耳にしたのですが、流動食のようなペースト状の食事では、だんだんと食べる意欲が低減してしまうといわれているそうです。食感だけでなく食材の形状や香りなど目や鼻を通して、人は食事を味わうのだなと感じましたし、歯科医師として食事を味わい続けられる日々を支えたいとの思いですね。また、健康寿命の延伸においても、歯を守ることは重要です。たとえ寝たきりの状態であったとしても、できるだけご自身の歯で食事を楽しみ続けていただけるよう、力を尽くしていきたいですね。

子育て中の世代に向けてアドバイスなどございますか?

出口真子院長 でぐち歯科6

今のお子さんは学校や塾、習い事などに忙しく、1日2回しっかり歯磨きを行うのは難しいかもしれません。それは仕方のないことでもありますから、せめて夜はしっかり磨くようにしていただきたいです。仕上げ磨きは小学校3、4年生まで、理想をいえば永久歯が生えそろうまで行っていただきたいです。生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすく、歯の溝も深いですから磨きにくいんです。加えてその時期はおいしいお菓子などの誘惑も多いですから、ちゃんと磨かないと一気に虫歯になってしまいます。夜の仕上げ磨きはスキンシップにもつながりますから、親子のコミュニケーションの一環として、歯磨きを取り入れるのは良いかと思います。

今後の目標などはございますか?

しっかり歯磨きをしている、喫煙習慣などもないといったように、歯の健康を守る意識が高いにもかかわらず歯槽膿漏に悩む方が増えている印象を受けますから、その方たちの治療をサポートしていきたいですね。歯科衛生士さんのケアの指導を細かく指示する、使用するジェルの種類を変えてみるなどして、より深みのある診療を実践していきたいと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミック素材を用いた治療/6万円~ 床矯正/10万円~ マウスピース型装置を用いた矯正/40万円~ ホワイトニング/3万円

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