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より精密に、わかりやすく
マイクロスコープを用いた歯科治療

南歯科診療所

(大阪市住吉区/東粉浜駅)

最終更新日:2022/08/03

南歯科診療所 より精密に、わかりやすく マイクロスコープを用いた歯科治療 南歯科診療所 より精密に、わかりやすく マイクロスコープを用いた歯科治療
  • 保険診療

いくら鏡で見ても、隅々まで確認するのが難しい口の中。歯科クリニックで治療の必要性を説明されてもぴんとこず、納得がいかないまま治療を受けている人もいるかもしれない。そこで「歯科医師が見ている風景を共有したい」と、マイクロスコープ導入を決めたのが「南歯科診療所」の南卓院長。普段使用しているルーペと異なり、マイクロスコープは画像をモニターに映し出すことが可能。南院長が見ている世界を実際に患者も体験することで、治療の必要性や自身の口腔ケア不足の認識につながるという。今後、マイクロスコープを用い治療の幅を広げていきたいとする南院長に、どんな治療を行う際に使用するのか、そのメリットや導入背景などを聞いた。

(取材日2022年7月27日)

歯科医師の見ている世界を共有。より精密な治療につながるマイクロスコープを用いた歯科治療

Qマイクロスコープとはどのような機器ですか?
A
南歯科診療所 マイクロスコープの導入でより精度が高い治療が可能となる

▲マイクロスコープの導入でより精度が高い治療が可能となる

マイクロスコープは「歯科用顕微鏡」といって、患者さんの歯をより大きく、細かいところまではっきり見るための機器です。これまでは約4.5倍に拡大される歯科用ルーペを使用していたのですが、マイクロスコープは約20倍でより明るく鮮明に見えるのが特徴。虫歯、歯が割れている、歯にヒビが入っている、磨き残しなど汚れを確認できるほか、かぶせや詰め物を装着する際に使用する歯科用セメントの取り残しなどもよくわかるため、より精度の高い治療が可能となります。また歯科医師だけしかのぞくことのできないルーペと異なり、マイクロスコープはその画像をモニターに表示し、実際の口腔内の状態を患者さんに見ていただくことができます。

Qどのような治療の際に活用されるのでしょうか。
A
南歯科診療所 根管治療やメンテナンスの際に使用している

▲根管治療やメンテナンスの際に使用している

根管治療といって歯の根っこの治療を行う際に使用しているほか、虫歯や歯の割れ・ヒビの確認、セメントの取り残しの有無、磨き残しや歯垢のチェックなどメンテナンスにも用いています。特にかぶせ物装着時などに接着剤となるセメントを取り残すと、歯と歯茎の境目に異物が存在することになります。少しでも出っ張りがあれば汚れがたまりやすく、また取り除きにくくなるため、マイクロスコープで取り残しを見逃さず、完全除去をめざします。また今後は、マイクロスコープで拡大しながら歯茎の切開を最小限に抑え、治療後は極細の針と糸を用いてぴったりと縫合する低侵襲の歯周外科手術、マイクロサージェリーも行っていきたいと考えています。

Qマイクロスコープを使用するメリットを教えてください。
A
南歯科診療所 より細かく歯の状態を確認し、治りにくい原因をつかむ

▲より細かく歯の状態を確認し、治りにくい原因をつかむ

例えば歯が割れていると、いくら根っこをきちんと治療しても割れ目から感染が続き、結局は歯がダメになってしまいます。マイクロスコープを用いればより細かく歯の状態を診られるため、早い段階から小さな歯のヒビ・割れも見逃しにくくなり、治りにくい原因をつかんで、繰り返しの無駄な治療を避けることができます。セメントの取り残し防止も含め、より高い精度の治療の提供につながるのがマイクロスコープです。また、これまでは私たち歯科医師がルーペで見ている世界を患者さんと共有する術がありませんでしたが、マイクロスコープなら口腔内の映像をモニターに表示できるので、患者さんへの説明もしやすくなるというメリットがあります。

Q治療の精度向上のほか、わかりやすい説明に役立つのですね。
A
南歯科診療所 マイクロスコープの画像をモニターに映し出し、説明を行う

▲マイクロスコープの画像をモニターに映し出し、説明を行う

患者さんに手鏡で確認していただいても、虫歯や歯の割れ、汚れなど口腔内の状況はわかりづらく、自分事としてとらえることが難しいかもしれません。しかしマイクロスコープの画像をモニターに大きく映し出せばインパクトがあり、なぜその治療が必要なのか、患者さんの納得度も大きく変わります。お子さんの場合も実際に虫歯や磨き残しを見せることで、歯磨きの重要性を認識してもらうことにもつながりますし、保護者の方への説明もしやすいですね。まさに「百聞は一見に如かず」です。ご自身では見えないところにある食べかすや歯垢なども確認できますから、“磨いている”と“磨けている”の違いをご理解いただけると思います。

Qなぜマイクロスコープを導入しようと思ったのですか?
A
南歯科診療所 「歯科医師が見ている風景を共有したい」と話す南院長

▲「歯科医師が見ている風景を共有したい」と話す南院長

私が見ている患者さんの口腔内、この景色を共有したいとずっと考えてきたことが導入につながりました。歯科治療の知識・技術向上のために勉強会に参加すると、マイクロスコープを使っていらっしゃる先生方が多いのにも後押しされましたね。治療精度のさらなる向上のために取り入れたい機器はほかにもたくさんあるものの、治療時にリアルタイムで使用するマイクロスコープを優先しました。現状では患者さんへの説明の際に用いることが多いのですが、理解度のアップなど手応えを感じています。なお当院の使用方法であれば、診療時にマイクロスコープを使用しても別途その費用がかかることはありません。

ドクターからのメッセージ

南 卓院長

当院では保険診療・自費診療に関わらず、より精密な治療を心がけており、その一環としてマイクロスコープを導入しました。歯肉退縮を改善する結合組織移植術やマイクロサージェリーなど、当院ではまだ行っていないマイクロスコープを使用した処置の知識・技術の習得にも積極的に取り組み、これまで以上に治療の幅を広げられるよう努めています。私に見えている患者さんのお口の中を、実際にご自身の目で確認しご納得いただくとともに、視覚的に共有した上で共通の治療目標、ビジョンに向かっていける歯科診療をめざしています。

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