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葉 紹誠 院長の独自取材記事

葉歯科医院

(横浜市都筑区/都筑ふれあいの丘駅)

最終更新日:2022/06/03

葉紹誠院長 葉歯科医院 main

東急田園都市線江田駅のほか、市営地下鉄など計3駅からアクセスできる「葉歯科医院」は、院長の葉紹誠先生が、未来を担う子どもたちの診療にも力を入れたいと、開発中のニュータウン近くに1989年に開業。周囲に住む多くの家族に頼られ、またクチコミによる紹介で受診者が広がってきたという。「特別なことは何もありません。私の理想は気軽に入れる『町の歯医者さん』なんですから」と院長。患者の相談への回答に熱が入って1時間も話してしまったというエピソードから、熱心に診療にあたる葉院長の姿が目に浮かぶ。こちらの質問に丁寧かつ真剣に答えてくれるその姿も印象的な取材だった。

(取材日2014年2月18日)

未来を担う子どもたちのため、ニュータウンに開業

早速ですが、患者さんと接する上で気をつけていることはありますか?

葉紹誠院長 葉歯科医院1

当院は皆さんが緊張せずに受診できる歯科医院をめざしています。歯科医院が「怖いところ、行きたくない雰囲気」では、受診をつい先延ばしにしたくなるでしょう? だから昔から私は、気軽に行って相談できる「町の歯医者さん」をめざしているんです。当院では患者さんに接するとき、声や表情は明るく元気いっぱいがモットー。もともと中区にある庶民的な商店街で生まれ育ちましたから、そういったざっくばらんなコミュニケーションが大好きなんですよ。

出身地と違う、都筑区に開業されたのはなぜですか?

開業当時、このあたりは横浜市内でもまだ新しいベッドタウンで、住んでいるのは若い方ばかり。私はそうしたご家族、特に未来を担うお子さんの健康をサポートしたいと思ってこちらを選びました。そのために開業以来、週1日は、大学時代の同級生である大学病院の小児歯科医師に来てもらって、小児の診療をしています。また地域貢献活動として、小学校の校長や養護教諭、PTA、医師、薬剤師と話し合いながら学校保健活動にも参加。こうした経験から、ますますお子さんの健康に興味を持つようになりました。学校での健康診断や啓発活動で子どもたちの元気な様子を見ると、私まで元気をもらえます。そしてこの子たちがずっと笑顔でいられるよう、病気を防ぎたいという気持ちはさらに強まっています。

子どもたちには、どのように説明されるのでしょうか?

葉紹誠院長 葉歯科医院2

直感的にわかってもらえるように工夫します。例えば歯磨きの大切さを伝えるときは、食事をよそう前の食器、よそった後、そして食事をした後の汚れた食器の写真を見せて、「こんなふうに汚れた食器に、またごはんを入れるの?」と問いかけるんです。子どもたちはみんな「嫌だ」「ちゃんと洗う」と答えますから、「これと同じことがお口の中でも起きているんだよ。歯磨きしないとどうなるかな?」と言うだけで、みんなちゃんと納得してくれます。毎食後の歯磨きは大人でも面倒に感じるのですから、お子さんはなおさら興味を持って納得し、自発的に取り組むことで長続きするのだと思っています。もちろん保護者のご協力も大切です。ご自宅では、ご自分が歯磨きする姿をお子さんに見せて、「一緒にどう?」と誘ってほしいんですね。忙しいときは口をゆすぐだけでもしてください。歯や口のケアは生活の一部だと、ご家族の共通認識にしてもらえたらと思います。

生活の質を守るため、歯科医師が果たす役割は大きい

こちらで大切にされている診療方針をお聞かせください。

葉紹誠院長 葉歯科医院3

私は「健口」つまり口の健康を維持することで、全身の健康までサポートしたいと考えています。口は食べる、話すという機能を担う重要な器官。歯周病の悪化や噛み合わせの不具合などで歯が欠けたり壊れたりすると、そうした楽しみも半減します。高齢になるほど「毎日の食事が楽しみ」という方が増えますから、生活の質を守るため、歯科医師が果たす役割はとても大きいと思うんですよ。「痛みが我慢できなくて歯科医院に行く」という方もまだ多いのですが、それではお金も時間も多く使って、かなり進んだ病状が悪化するのを食い止める程度しか手がありません。そうした残念な結果にならないよう早めに、痛みがなくても定期検診に来てほしいですね。当院では、初診日に診査でわかった現状をお知らせして、患者さんとともにどんなゴールをめざしていくか考えています。

どのような方がおみえになっていますか?

お子さんから高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんがおみえになっていますね。お子さんの治療を大切にする姿勢は変わりませんが、もともと私の専門分野は歯内療法で、「根管治療などで歯を抜かずに残す」というもの。ですから私はどの年代の患者さんも診ますし、できるかぎり歯を抜かずに治療するよう心がけています。来院された方には、口の中の健康度を歯茎の色で確認するなど、日々の健康チェックに役立つ情報もお伝えしています。磨き方が行き届いているとき、歯茎は薄いピンク色をしていますが、炎症などを起こすと赤みが強くなるんです。ふだんから鏡を見ながら、そうした歯茎の色なども確認しながら歯磨きをしてほしいですね。

子どもがいる親の年代が注意することはありますか?

葉紹誠院長 葉歯科医院4

ご自身のことでは、40代を過ぎると歯周病が悪化傾向にありますから、早めに歯科医院で定期検診を受けて、ケアしてほしいですね。横浜市では満40、50、60、70歳といった年齢の方に、歯周病検診を勧める施策を打ち出しています。ぜひそうした節目から定期的に受診する習慣をつくってください。もう一つのお願いは、お子さんを歯科医院に連れて来るとき、「騒いだら注射してもらうよ」「痛くしないから大丈夫だよ」など、痛い怖いイメージを植えつけないでほしいこと。「歯医者さんに行ってきれいにしてもらおう」「上手に磨けているか診てもらおう」など、ポジティブな言葉に言い換えてはどうでしょうか。当院も明るく元気に接して、一度来ていただければ、次はお子さん自身が「また行こう」と思ってくれる雰囲気づくりを心がけています。

町歩きや旅行が好きなのは、人との出会いが楽しいから

先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

葉紹誠院長 葉歯科医院5

子どもの頃の私は虫歯が多く、定期検診で虫歯が見つかって治療することはしょっちゅう。幸い、とても居心地の良い歯科医院に通っていたので、治療が痛いとか怖いとかは思いませんでした。それどころか虫歯を治してもらえる喜びから、「自分もこういう仕事に就きたい」と考え、歯学部に入ったほど。ところが大学で同級生や先輩と話すうちに、改めて「世の中は歯科医院嫌いの人が多いんだ」と知って驚きました。この経験から、私は患者さんにとって「歯科医院は気持ちのいい場所」にしたいと思っているんです。大学卒業後は開業医の先生のもとで働きながら、週1回は大学病院で治療して経験を積みました。幅広く治療する開業医と、専門分野を突き詰める大学病院。両方を経験して、自分が進みたいのは患者さんの健康をサポートする役割だと実感。お子さんが成長して大人になるまで、ずっと見守っていけることにもやりがいを感じました。

では同じ場所で25年以上も続いているのですか。

ええ。だいぶ長く続いていますね。最近は高齢の方も増え、お子さんの虫歯が減ってきて定期検診が中心になるなど、診療内容も少しずつ変わってきました。でも私は特別なことは何もしていないと思っています。最初からずっと、近くにお住まいの皆さんに気軽に来ていただき、一人ひとりの症状にきめ細かに対応する「町の歯医者さん」をめざしているんですから。それには患者さんとのコミュニケーションが何よりも大切。質問に答えて話し始めると、本当に話が止まらないんですよ。先日もお悩みだという歯ぎしりや食いしばりのことで、原因は仕事のストレスやパソコンの長時間使用が考えられること、対策としてマウスピースや体をリラックスさせるコツなどをお伝えしました。気づいたら、とうに診療時間を過ぎて話し込んでいましたね(笑)。

長く続けるための健康法や趣味などはありますか?

葉紹誠院長 葉歯科医院6

実家が商店街にあったせいか、今でもあちこちの商店街が好きで、町を歩いて回るのが趣味の一つです。勉強会などで遠くに出かけると朝に散歩に出かけていい空気を吸って、その町の様子を感じながら地元の商店街を探してウロウロするんですよ。都内に用事があるときは、横浜市から4、5時間かけて寄り道をしながら出かけることも。あとは鉄道の旅も好きなので、これからは東北や九州のローカル線で各駅停車に乗り、降りたところで町を散策するような気ままな旅をしてみたいですね。診療と同じように、さまざまな人との出会いがやはり楽しみなんですよ。

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