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福森 暁 理事長、村井 幹也 分院長の独自取材記事

福森歯科クリニック

(大阪市福島区/野田阪神駅)

最終更新日:2021/10/12

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック main

大阪市福島区、鷺洲公園からすぐの所にある「福森歯科クリニック」は小児歯科、特に矯正に力を入れているクリニック。また、訪問歯科では6台の診療車を備え、訪問チームを中心に取り組んでいる。福森暁(さとる)理事長は1995年に三重県名張市に本院を開業。2011年に大阪市福島区のこの場所で分院を開業した。歯科だけでなく、介護や看護、保育園、NPO法人などの運営や本の執筆などさまざまな活動に関わる先生だ。村井幹也分院長は、主に担当する外来診療に加え、週1度の訪問歯科担当で多くのものを学んでいるという。「お口の健康は全身とつながっている」と話す福森理事長と、村井分院長に、現在の診療状況や診療方針について話を聞いた。

(取材日2018年8月29日)

小児歯科や矯正にも尽力、口腔の健康は全身につながる

大阪市福島区で分院を開かれたのはなぜですか。

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック1

【福森理事長】三重県名張市の本院で訪問歯科を行っていたところ、その実績などを評価いただき、大阪でも診療をとのお誘いを受けまして、この福島区で2011年、開業に至りました。
【村井分院長】来院される方は、近隣地域の方を中心に、虫歯や歯周病など一般歯科の患者さんが多いですね。小児歯科ではさまざまな矯正方法に対応していますので、お子さんもたくさん来られます。また、審美的な施術を希望される20代、30代を中心に女性の来院も増加しています。

小児歯科に力を入れられていますが、掲げられている「健口歯科」とはどういうものですか。

【福森理事長】お口の健康が全身につながっていること、それをしっかりとお伝えしたいと「健口(けんこう)歯科」と名づけ、子どもだけでなく大人の方へもお口の機能維持や改善のための指導や検診、勉強会を行っています。小さい頃から、歯の大切さとケアを癖づけてもらいたいと考え、全身の健康のためにも、歯科ができることの一環として「食育」にも携わっています。

小児矯正を得意とされているそうですね。

【福森理事長】近年、顎の発達などが影響し、「乱ぐい歯」状態の子が少なくありません。まずは低年齢からの床矯正を推奨し、骨を拡大させ、歯が生えるスペースの確保をめざします。また、上下一体のマウスピース型装置を用いた矯正も対応していますが、これは出っ歯や受け口といわれる歯並びにお勧めで、舌の力や口唇力の強化にもつながります。歯並びや顎の発育は、睡眠時無呼吸症候群や鼻呼吸の原因にもなりかねず、全身の健康にも影響します。そのために、小さい頃からの矯正をお勧めしています。

子どもの診療時に気をつけていることはありますか。

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック2

【村井分院長】子どもに「痛い」「怖い」というイメージを絶対に持たせたくないんです。治療以外のことをお話しすることから始め、慣れてきた頃からこの器具はどう使うか、どんな治療をするかを説明していき、安心できた状態を確認した上で治療を開始します。大丈夫だよ、お薬するよ、ここを治療するよと必ず伝えてから行えば、初回からスムーズに治療できることが多いです。
【福森理事長】治療後はご褒美として、おもちゃをプレゼントしています。どういうものが喜んでもらえるか、欲しがっているか、反応や人気などスタッフの意見を参考に、おもちゃ問屋さんから仕入れているので、お子さんたちにも好評です。

訪問歯科診療のためのチーム体制を確立、嚥下訓練も

訪問歯科診療のためのチームがあると伺いました。

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック3

【福森理事長】三重県で本院を開業してすぐ、長く通う患者さんが来院できなくなったことをきっかけに、訪問診療を開始しました。義歯の不適合、虫歯に伴う歯の痛み、歯茎の腫れ、口内炎など幅広い治療が可能です。また、嚥下状況を内視鏡でチェックし、適した食事の判断や飲み込む訓練を行える先生もいます。
【村井分院長】訪問診療車は6台あり、ご自宅と施設どちらもお伺いしており、僕も週に1度、訪問歯科を担当しています。食事がうまくできない方もいらっしゃいますが、お口の中を掃除し、嚥下訓練をすることで、お口からごはんが食べられるような状態をめざしています。僕自身、学ぶことも多く、社会的にも有意義な診療ができるとうれしく感じます。

審美歯科を希望される方も多いとか。

【福森理事長】クリアタイプのマウスピース型装置を使った、大人の方の矯正に対応しています。アメリカでの導入当初から勉強し始め、日本導入後すぐに開始しました。そのほか、CAD/CAM装置も設置していますので、かぶせ物もすぐに製作できます。

治療方針として大事にされているのは?

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック4

【福森理事長】一般的にはインフォームド・コンセントといいますが、当院ではインフォームド・チョイスというスタンスで、多くの選択肢を患者さんに提供し、その中から決定していただくことが重要だと考えています。
【村井分院長】自分の口の中を知らない方は意外と多いので、デジタルレントゲンや口腔内カメラの画像を確認していただきます。また、治療前後の画像もお見せすると、進行状況も理解でき、治療へのモチベーションにもつながります。

「恩返し」のために活動、歯科医師にできることを

ところで、歯科医師をめざしたきっかけは?

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック5

【村井分院長】叔父が歯科医師で、小さい頃からその姿に憧れていました。親族から「歯科医師になったら?」と言われ続けたことも影響しています。ただ患者さんの症状を改善するだけではなく、その方の性格を把握し、望む治療に応えていくことで、感謝していただくこともありますし、やりがいを感じます。
【福森理事長】僕には、血縁関係はないのですが「おじいちゃん」と慕う方がいまして、その方が歯科医師だったんです。僕が小学生の時、その方に「必要な費用は全部出すから歯科医師になれ」と言われたことがきっかけです。実際、学費や生活費などすべて用意してくれました。僕が今さまざまな活動をしているのは、その方への恩返しの気持ちからなんです。

理事長は高齢者や若い世代のための活動も多くされていますね。

【福森理事長】高齢者のための施設をつくり、そこに幅広い世代の方が集うようになれば、と考えたことが最初です。訪問歯科はもちろん、訪問看護や介護、保育園、若者への教育、地域医療、本の執筆、講演会などさまざまな活動を国内外で行っていますが、恩返しのために、自分には何ができるか研鑽し、追求してきた結果です。歯科医師にできることはもっとたくさんあると思います。広く知識を得る機会があり、健康のための食育や嚥下に取り組むようになりました。食べたいものをできるだけ食べさせてあげたい、望むように生きていきたいという方々のお手伝いをさせていただきたいと努力を続けています。

患者さんと接する際に心がけていることはありますか。

【村井分院長】なぜ歯科に来たのか、何を求めているのか、どういう歯になりたいのか。患者さんの本心を掴むように心がけています。できる範囲で、過去からの今のお口の状況への経緯を、体験談を含め聞かせてもらい、幅広く治療の選択肢を提示して患者さんが納得し、満足できる治療につなげます。
【福森理事長】歯科に苦手なイメージも抱かれているなど、最初は患者さんも緊張されていることが多いんです。まずは、しゃべり方や仕草をみて、話しやすい雰囲気づくりを心がけています。技術が良いことは当然ですが、勉強を重ね、豊富な知識できちんと説明することで、その治療の根本的な部分をわかっていただきたい気持ちがあるからなんです。

歯科治療、そして来院を悩まれている方にメッセージをいただけますか。

福森暁理事長、村井幹也分院長 福森歯科クリニック6

【村井分院長】幅広い歯科治療に対応していますし、ご多忙で通院回数を少なくしたい方もご相談ください。また、麻酔に怖さがある方には、手順や方法を工夫し、痛みを極力減らせるよう努めています。専門分野に特化するのではなく、治療の幅を広げるため今後も研鑽していきます。
【福森理事長】歯科は、悩みがあるから話に来る、というような場所であればと。痛いところだけ治してほしいという希望でもぜんぜん構いません。患者さんの望みをかなえられるよう、僕たちは努力するだけですので、気軽に来院してもらえたらうれしいです。僕個人としては、今後も皆さんの健康、そして幸せのために、もっと自分を高め、幅を広げてたいですね。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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