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酒匂 丈裕 院長の独自取材記事

さこう眼科

(川崎市中原区/武蔵小杉駅)

最終更新日:2021/10/12

酒匂丈裕院長 さこう眼科 main

東急東横線武蔵小杉駅に直結。ショッピングパーク「ららテラス武蔵小杉」のクリニックモール内という抜群の立地にある「さこう眼科」は、日本眼科学会専門医の酒匂丈裕(さこうたけひろ)院長が2014年5月にオープンした新しいクリニックだ。検査機器は大学病院レベルの新型検査機器を数多く導入し、小さな子どもから高齢者まで、さまざまな症状に対応できる体制を整えている。「患者がいつでも気兼ねなく通える雰囲気づくりを大切にしている」と話す酒匂院長。とても気さくな人柄で、地域の小学校2校で学校医も担当しているそうだ。インタビュー中も日々の患者さんとのふれあいや小児の弱視や近視、緑内障など注意したい眼科の病気のこと、診療で大切にしていることなど、わかりやすくユーモアたっぷりに語ってくださった。

(取材日2015年12月11日)

目の不自由な患者さんのため、利便性に優れた場所で

武蔵小杉で開業を決めたのはなぜですか?

酒匂丈裕院長 さこう眼科1

街がとても魅力的だったからです。新しい街並みと昔ながらの街並みの両方があって、自分の生まれ育った街によく似ているのが気に入っています。立地としては、眼科は目の不自由な患者さんが多いので、利便性の高い場所を選びたいと思っていました。付き添いの方にとっても通院のしやすさは大切な条件ですからね。また、目の病気は全身の病気から来ることも多いので、他科との連携は欠かせません。その点についても、他科のクリニックさんとの連携が密にできるクリニックモールという環境は理想的だと思います。さらにここは駅直結でバリアフリーですし、車でお見えになっても駐車場からエレベーターで上がって直接来られるといった諸々の条件を備えている最高の場所だと満足しています。

患者さんの年齢層を聞かせてください。

0歳から高齢の方まで幅広く、小児科や内科などと一緒になって、クリニックモールの特長を生かした健康のトータルサポートを行っています。ご年配の患者さんは戦時中の貴重な体験を話してくださったり、旬の食べ物のことを教えてくださったりするんですよ。勤務医時代には考えられないくらい、一人ひとりの患者さんと会話をさせていただいています。いろいろなお話を伺えるのは本当に楽しく、勉強にもなりますよね。世間話をきっかけに患者さんの緊張がほぐれると、病気の原因を探る糸口を発見できて、結果的に早く治療を始めることが出来るケースも多いので、できるだけこちらから患者さんとの距離を縮められるような話題づくりや雰囲気づくりに努めています。

先生は近隣病院との連携も重視なさっているそうですね。

酒匂丈裕院長 さこう眼科2

専門的な治療や手術が必要になった場合は、速やかに連携病院をご紹介させていただきます。この近辺には大きな病院が複数ありますが、眼科だけでなく他の科も含め、各病院の特徴を理解した上で適切な病院を紹介しています。以前に「ふらふらして体調も悪いが、どこに行っても良くならない」という患者さんが当院に来院なさいました。目の奥を調べてみたところ神経の周りが出血していて、視野もかなり狭くなっていました。そこで、「脳にトラブルが生じている可能性があるので、すぐに調べてもらった方がいいです」と患者さんに説明し、すぐに近隣の大学病院に緊急で診てもらえるよう手配しました。結果、患者さんに脳腫瘍が見つかり、緊急手術を受けることになりました。このような緊急対応が実現するのも、普段から連携病院とコミュニケーションをとっているからこそです。そして、患者さんが私の紹介した病院で手術を終えたら術後の様子をしっかり確認します。紹介したらそれで終了ではなく、その後のアフターケアも大切にしたいのです。

失明を食い止めるため、早期発見に取り組む

内装のこだわりや完備されている検査機器についてご紹介ください。

酒匂丈裕院長 さこう眼科3

内装は患者さんができるだけリラックスできる雰囲気にしたいと思い、明るい色の木目調にしました。検査機器は大学病院レベルの新型機器を揃えました。新型の検査機器は検査の正確さや時間短縮などの部分で、患者さんへの負担軽減に直結しますので、積極的に導入しています。例えば目の奥の視神経が弱り、視野の範囲が徐々に狭まってくる緑内障という病気があります。ゆっくり進行する病気のため、自分では症状に気付きにくく、疲れ目がひどくなって受診した際に見つかることも多いです。最新の調査によれば失明の原因第1位で、40歳以上の20人に1人がかかっているといわれていて、以前の検査機器では目の奥の写真を撮影する機能しかなく、写真だけでは神経が弱っているかどうかまでわかりませんでした。それが新型機器のOCT(光干渉断層計)ならば、わずか1秒ほどで目の奥の写真撮影が済み、しかもその写真を見れば神経が弱っているかが瞬時にわかるんですよ。当院では今まではわからなかった、ごく初期の段階の病気も見逃さないために導入しましたので、病気が心配な患者さんにも好評です。

レーザー治療もしていただけるのですね。

網膜剥離や網膜裂孔のレーザー手術を頻繁に行っています。目の中に何か黒い物が飛んでいるように見える飛蚊(ひぶん)症の患者さんの眼底をチェックしてみると、網膜裂孔といって目の奥の網膜に穴が開いていたり、その穴から入った水が溜まって網膜剥離になっていたりするケースがあります。穴が開いているだけならレーザー手術で済みますが、網膜剥離に進行して、放置していると失明してしまいます。ちょっとでも目に異常を感じたら、ぜひ眼底検査を受けて病気がないかどうかを確認していただきたいと思います。早期に見つけて進行を食い止めることが何よりも重要で、当院では病気が見つかった際にはすぐに進行を食い止めるべく、即日レーザー手術で治療しております。

診察ではどんなことを心がけていますか?

酒匂丈裕院長 さこう眼科4

患者さんには、「ここのクリニックに来てよかった」と笑顔で帰っていただきたいので、患者さんの不安や心配が完全になくなるまで、とことん向き合う診療を心がけています。症状があると、「自分は病気なのかもしれない」と心配になりますし、万が一、病気だった場合はいつ、どこで、どんな治療を受ければいいのか不安でいっぱいになるでしょう。心配や不安の度合いは患者さんによって違いますし、知りたいことも変わってくると思いますので、まずは患者さんとのコミュニケーションを大切にし、会話のキャッチボールができる医師でありたいといつも思っています。小さなお子さんを診るときには、出来るだけ泣かれずに診療できるよう努力しています。泣かれてしまうと目の状態の把握も、充血がひどくなったりして難しくなりますからね。アニメのキャラクターグッズを診察室にたくさん置いたり、治療中にできるだけ声をかけたりしています。現在は私自身にも小さい子どもがいますから、子どもの心が理解できるようになって、少し接し方も上達したかなと思っています。

街の発展とともに成長し、信頼されるかかりつけ医に

少しプライベートな質問になりますが、お休みの日は何をしてお過ごしですか?

酒匂丈裕院長 さこう眼科5

2歳の子どもがいるので、一緒に遊ぶのが何よりも楽しみです。子どもといると、本当にリラックスできるんですよね。親ばかかもしれませんが、お風呂に入ると手足を上手にぱちゃぱちゃと動かすので、「ひょっとすると、この子は水泳の才能があるかもしれない!」なんて思い、先日からスポーツジムのプールに通わせています(笑)。子どもが生まれる前はゴルフなどの趣味もありましたが、今は子どもとの時間を最優先するようになりました。

学校医としてもご活躍だと伺いました。

近隣の川崎市立上丸子小学校、下沼部小学校の2校で学校医をさせていただいています。インターネットやゲームと近視の関係については、保護者アンケートでも一番の関心事だそうで、近視の抑制は今後の当院の重点テーマの一つです。近視の進行は、遺伝的要因と環境要因(目の使い過ぎ)が原因といわれており、目の使い過ぎには、目の筋肉の負担を取る点眼薬などが効果的です。しかし、長時間にわたって近くを直視するスマートフォンやパソコン、ゲームのし過ぎには、やはり注意が必要です。8〜16歳は近視が最も進む時期で、いかに近視を抑制しながら目を健康に保つかが課題です。スマートフォンやゲームとの付き合い方や眼鏡の相談なども、気軽に当院にご相談ください。

弱視についての相談も増えてきているそうですね?

はい。小児の弱視については、早期発見・早期治療が治療の鍵です。視力の発達する期間(生後〜8歳ぐらい)に、強い屈折異常などがあると、視力が悪い状態のまま発達が止まってしまいます。これを弱視といいます。眼鏡をかけると、1.0まで見える場合は弱視とはいいません。視力が0.9や0.8でも日常生活で困ることはありませんが、8歳を過ぎると治療・訓練を行っても、視力を1.0以上に発達させることが難しくなります。つまりこの時期を逃すと、視力の発達は生涯見込めないということです。だからこそ、弱視はできるだけ早く見つけて、視力を1.0まで上げることが大事なので、3〜4歳になったら一度視力検査を受けることをお勧めします。

読者にメッセージをお願いします。

酒匂丈裕院長 さこう眼科6

当院は患者様への負担をより少なく、より安全で高度な医療サービスを提供することを目標に、最新の検査機器の導入と最新医療の情報収集を常に心がけています。例えば目の位置をより瞬時に確認することができる新型視野計の導入により、負担を軽減しながら正確な緑内障検査(視野検査)が可能になりました。小児の弱視訓練器は、治療を受けるお子さんはもちろん、それを支える保護者の方への負担の軽減にも一役買っています。今後も、患者様のために導入する価値があると判断したものについては、積極的に取り入れていきたいと考えています。最後に、これからも末永く武蔵小杉に根差し、街の発展とともに成長して、地域の皆さんに信頼されるかかりつけ医になりたいと思っています。目のことで不安な症状があるときは、不安を取り除く手段の一つとして、当院にお越しいただければ幸いです。

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