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安達 達也 院長の独自取材記事

安藤内科医院

(江戸川区/葛西駅)

最終更新日:2024/01/30

安達達也院長 安藤内科医院 main

1977年、江戸川区の南に位置する葛西エリアに開設された「安藤内科医院」は、胃潰瘍や下痢、便秘などの消化器疾患を中心に生活習慣病の治療や管理など内科全般を幅広く診療するクリニック。先代理事長が掲げた「目配り、気配り、思いやり」の理念のもと、長年、地域のホームドクターとして住民の健康を守ってきた。2022年の夏に院内設備整備に加え、完全バリアフリーへとリフォームを遂行。同年10月より大学の同期である葛西ホームケアクリニック院長の香山虎哲先生に依頼して、第2、第4金曜日午後に整形外科外来も開始。「新しい治療法や医療機器を取り入れながら、父が守ってきたこの地域の医療を受け継いでいきたい」と語る安藤院長に、同院の診療の特徴や地域との連携、今後の展望などさまざまな話を聞いた。

(取材日2023年1月27日)

昭和生まれの歴史あるクリニックを令和にリニューアル

医院継承から15年を超えたそうですね。

安達達也院長 安藤内科医院1

前理事長である私の父が1977年に開設した当時は葛西駅ができたばかりで、この辺りはまだ何もなかったそうです。私は岩手医科大学を卒業して大学の関連病院に勤めた後、2006年にこちらに戻ってきました。父の代から通ってくださっている方も多くて、「あなた、小さい頃はここで遊んでいたのよ」と、患者さんから自分が覚えていない子ども時代の話をお聞きすることもあります。親、子、孫と3代にわたり通ってくださっているご家族もいて、世代を超えて来てくださることをとてもうれしく思っています。そのほか、この地域の企業にお勤めの方たちにも来ていただいていますし、葛西周辺はインドや東南アジアをはじめ、諸外国の方も多く住んでおられるので、国際色豊かでさまざまな患者さんが来院されます。

院内を改装されたと伺いました。

足の悪い方や車いすの方でも来院しやすいよう、院内を完全バリアフリー化するとともに、大幅な改装を加えました。新型コロナウイルス感染症の流行が始まってからすでに3年がたち、当院でも多くの罹患者さんを診ています。感染性の高いこのウイルスに対応するにあたっては、感染者と非感染者で空間を分けることが重要です。今回の改装ではこれまでスタッフ用の出入り口としていたものを発熱者用の入り口とし、動線を分けた発熱者専用の診療室を設けました。診察ブースは全部で4室になります。複数の医師が同時に診療にあたることができるほか、私たち医療者が複数ブースを移動しながら診療にあたることで、移動に時間がかかる方もゆっくり動いていただきながら、効率的に診療を展開することができます。白と木目調をベースに上品なライトグリーンをアクセントとしたインテリアで、明るい清潔な診察室になりました。

診療上の特徴をお聞かせください。

安達達也院長 安藤内科医院2

消化器疾患を中心に、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の治療・管理など、内科全般を幅広く診療しています。特に糖尿病の治療と管理には力を入れていて、外来でのインスリン注射の導入や生活習慣の指導を行っています。毎週水曜日には管理栄養士さんに来ていただき、糖尿病や肥満の方、腎臓が悪い方などの食事指導をお願いしています。また、足や腰の悪い患者さんも多く、昨年から近隣で整形外科医で訪問診療を行っている香山先生に、月に2回外来を担当していただくようになりました。私の専門は消化器内科ですが、大学の関連病院に勤務していた頃は、糖尿病はもちろん脳梗塞や白血病などさまざまな症例を経験しました。医療過疎地域では専門の医師が不在なこともあり、幅広い疾患を診る知識が必要でした。これまでの経験を患者さんに良いかたちで還元できればと思っています。

消化器を軸に生活習慣病から整形外科領域までを幅広く

生活習慣病に対する管理栄養士さんによる指導は心強いですね。

安達達也院長 安藤内科医院3

40歳からの特定健診で問題のある方は管理栄養士さんからの指導を受ける流れになっていますが、未指導の方や、健診未受診の方などを当院でフォローできたらと思います。例えば血糖値が高いケースでは、診察後にカロリー制限を管理栄養士さんに伝え、患者さんには数日分の食事内容のメモを持参してご受講いただきます。食事を準備するご家族にも来院してもらい、「こういう物を食べていただきたい」という具体的なことを伝えてもらっています。その後、採血や体重の減り具合などをみて、経過観察していきます。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、近年江戸川区では健診受診率が下がっているそうで、医療情報から遠ざかっていたり、ネットなどの不確かな情報に触れたりすることで不利益を被る方もいらっしゃいます。生活習慣病の管理では、患者さんとご家族が正しい知識を身につけることが重要ですので、できる限りの情報発信をしていきたいですね。

内視鏡検査も受けられるのですね。

新たに導入した内視鏡システムでは、波長の違う2種類の光を照射することで、がん細胞に栄養を与える異常な血管が見えやすくなり、早期の病変も発見しやすくなりました。特に食道や咽喉頭部の早期がんの発見率向上が期待できます。異常所見が見つかった場合は、同時に細胞の検査や治療も行えます。早期発見から治療、経過観察までが可能になったことで、検査でがんが見つかり、専門の医療機関で手術を受けた患者さんの術後フォローも担えるようになりました。胃の検査に用いる経鼻内視鏡は、口から入れる経口内視鏡に比べて咽頭反射が少なく、「バリウムを飲むより楽だから」と、定期的に経鼻内視鏡検査を受ける方も多いです。咽頭反射に不安を感じるなど患者さんの要望がある場合は、苦痛を軽減するために静脈麻酔を用いて眠っている間に検査を行うことも可能です。当院では、がんなどのリスクが少ない人には、1~2年に1度の検査をお勧めしています。

整形外科診療について教えてください。

安達達也院長 安藤内科医院4

近隣で診療していた複数の整形外科医院が立て続けに診療を停止した経緯があり、当院を受診されている患者さんから「整形外科の受診先に困っている」というお声がありました。足や腰の悪い方にとっては、大きな道路を渡って通院することも負担なのです。そんな折に、大学の同期で整形外科医の香山虎哲先生が近隣で訪問診療所を開業されました。往診の空き時間を利用して、当院に月2回、第2、4金曜午後に予約制で整形外科の外来診療をお願いしています。関節の不調や痛みがある方の診療はもちろん、通院が困難な方への往診対応や相談も受けられるようになりました。

医療連携により住み慣れた地域での健康な暮らしを支援

診療で心がけていらっしゃることはありますか。

安達達也院長 安藤内科医院5

お話をしっかり聞くことですね。特にストレスが原因と思われる方には、症状だけでなく「最近職場で変わったことは?」「お家で困っていることは?」など、患者さんの生活背景についてもお聞きするようにしています。あとは患者さんの様子をしっかり見ること。診察室に入ってくる時の歩き方や仕草などが診断のヒントになることもあるほか、触診も重要な手がかりになります。実際、腹部の触診で子宮筋腫や悪性腫瘍が見つかることもありますから、見て、聞いて、触って、と五感を働かせた丁寧な診察を心がけています。

看護師さんの勉強会も開かれているとか。

月に1度ずつスタッフ全員参加で、院内スタッフ向けの実務に関するミーティングと、新薬の説明など院外からの情報を確認するためのミーティングを行っています。私が院長に就任してから検査や業務が増えたので、医師だけで対処できないことが増えてきました。より丁寧に効率良く診察するためには、医師、看護師、事務のチームで診療にあたることがベストだと考えています。チームで対応することで、一人の患者さんに時間をかけることができますし、診察室では聞き出せなかった情報をスタッフが検査室や待合室で聞き取り、診察の際にフィードバックすることもできます。このように、家族背景や介護の必要性などを確認し、患者さんが必要としているサービスにつなげています。

読者へのメッセージをお願いします。

安達達也院長 安藤内科医院6

総合病院や他科の診療所の先生方と協力して、患者さんが住み慣れた地域で治療を完結できるよう心がけています。「あそこに行けばどうにかなる」という信頼が町のかかりつけ医の一つの評価になると思っており、その目安でもある他科の先生方からの紹介も多く受けていることを光栄に思います。今後も精力的に学び続けるとともに、これまでの積み重ねを真面目に黙々と続けていきたいです。

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