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木村 陽介 院長の独自取材記事

八重洲歯科クリニック

(中央区/京橋駅)

最終更新日:2021/10/12

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック main

京橋駅7番明治屋出口から徒歩2分、ビル8階にあるのが「八重洲歯科クリニック」。1990年の開業以来、完全予約・完全自由診療で専門的な歯科治療を提供。全国から患者が訪れるクリニックだ。「当院のコンセプトは、患者さんが一生自分の歯で食べていくことができるようにするための治療です。それには治療時間や経費の制約を受けずに治療ができる自由診療は必然でした」と木村陽介院長。一人の患者に数時間、半日かけて治療を行うことも珍しくない。複雑で手間のかかる根管治療を得意として、矯正やインプラント治療など専門的な治療も歯石のクリーニングもすべて自分で行うという木村院長。治療にかける想い、歯科医師となった原点について話を聞いた。

(取材日2012年8月29日/情報更新日2019年10月18日)

ベストな治療をするため、完全予約・自由診療のみに

こちらは完全予約制、すべて自由診療と伺っています。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック1

当院のコンセプトは極力歯を抜かず、患者さんが一生自分の歯で食べていくことができる治療です。そのためには十分に時間をかけて治療を行うことが必要ですから、一人にかける時間が30分程度で、1日に10人〜15人を治療することが前提となる保険診療は不可能と考えました。当院は、患者さんの状態や処置にもよりますが、1回で終えられる治療は1回で終えますので、一人の患者さんを半日かけて治療することもあります。あらゆる制約を受けずにベストな治療をするため、完全予約・自由診療は開業当時からの方針です。

患者さんは、どのような症状で受診する人が多いのでしょうか。

歯根の再治療や、かなり進行した歯周病など、ほかの歯科医院で「治療のしようがない、歯を抜くしかない」と言われた方が来院するケースが大半です。中でも多いのは根管治療ですね。歯の根っこが曲がっている、金属の土台が深く入っているなど難しいケースも当院では何時間かけても治療します。そもそも根管治療は根っこの先まできちんと治療するためには、時間がかかるとても細かな作業が求められます。そのため、治療後しばらくたってから調子が悪くなったり、歯茎から膿が出てきたり、問題を起こすことも。根管治療の再治療では、もともと曲がっている根を強引にまっすぐ治療されてしまったものを再治療することもあり、そういう場合は手間も時間も相当かかります。また、歯周病が進行しているケースでは、歯茎の下についた歯石の除去も歯科衛生士に任せず、私が行います。歯や周りを傷つけず、見えないところについた歯石も取りきるように行っています。

歯を抜くしかないと諦めていた人も救うことができるよう努めていらっしゃるのですね。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック2

もちろん歯周病の進行具合によっては、私もすべての歯を残せるわけではありませんが、何とか残せるように治療法を探し出し、患者さんに治療内容と費用を提案して納得していただければ行います。自由診療というと高価な材料や審美歯科を思い浮かべる人が多いと思いますが、当院では時間も治療法も制約を受けずに最善の治療を行うために自由診療のみとしています。保険診療では、材料も技術も時間も一定の制約がありますから。患者さんのほとんどはクチコミで、遠く北海道や九州からいらっしゃる方も多いんですよ。1回で済む治療は半日かけても1回で済ませるという方針は、遠方からいらっしゃる患者さんのことを考えてのことでもあります。治療に何時間もかけるというと、「そんなに長く口を開けて疲れそう」と思うかもしれませんが、開口器を使うので治療中は寝ていても大丈夫です。実際、治療を受けながら寝入ってしまう方は多いですね。

リスクが少なく、精度重視の治療法を提供する

治療の進め方についてお聞かせください。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック3

初診ではCT検査とカウンセリングを行います。三次元画像のCTで撮影することで歯や歯茎など口の中の構造が手にとるようにわかり、精密な治療を行うことができます。精度重視で被ばく量が少ない機器を採用しています。自由診療の医院にいらっしゃる多くの患者さんはそれまで受けてきた治療に不安や不満をもっています。そのため、カウンセリングでは患者さんのお話をじっくりと伺い、検査の結果にもとづいて治療法と、治療にかかる時間と費用を説明します。その場で決めるのは難しいですから、後日に治療することを決めたら予約の連絡を入れてもらいます。初診は90分かけて行います。治療後はアフターケアのシステムがあり、年に3回程度のチェックや歯石除去と噛み合わせの診査なども行います。海外赴任などでブランクができた場合もアフターケアを受けてただくことが可能です。

先生が特に得意とされている治療法はなんでしょうか。

根管治療や歯周病の治療が得意と言えますが、何をする、何はしないではなく、保険診療で行うことはすべて行いますし、インプラントも矯正も手がけています。メンテナンスは歯科衛生士が行い、専門的な治療は別の歯科医師に任せる、という歯科医院もあるでしょうが、歯科の治療は一貫して一人の歯科医師が責任をもって行わないときちんとした治療はできないというのが私の考えです。常にベストな治療ができるよう、選択肢を増やすことも大切です。

さまざまな治療を提供してもらえるのですね。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック4

そうですね。ただ、新しい治療法だからいいのかというとそういう訳ではありません。たくさんある治療法の中で、何が有効なのか正確な情報をキャッチし、見極めることが大切です。学会論文などは治療がうまくいったケースばかりを取り上げる傾向にありますから、有効性ということではあまり参考にならないんです。実際にはどうなのか、どういう場合にどの治療法が有効なのか。それを見極めるためには、医療機械や治療法の開発トップの人の論文などにもアクセスし、自分で情報を探し出して学ぶことが欠かせません。そうすることで、よりリスクが少なく効果が期待できる治療法を患者さんのために勉強していくことができます。

歯科医療に対する疑問が歯科医師を志した原点

先生はどのようなきっかけで歯科医師を志望なされたのでしょうか。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック5

子どもの頃、自分自身の歯が悪くて歯科医院に通っていたのですが、歯科医院には常に疑問を持っていました。予約したのに1時間も待たされたり、治療について訊ねてもまともに答えてくれなかったり。高校生くらいになって、図書館で歯に関する本や雑誌を読み、「こういうふうに治療してほしい」と言い、無理だと言われたこともありましたね。なぜ無理なのかその説明がなく、ほかの選択肢も提案してくれず、非常に納得できない気持ちでした。実は、大学は最初歯学部以外の学部に進んだのですが、その頃、自由診療の歯科医院では自分が希望する治療が受けられることがわかり、自分も自由診療を行う歯科医師になろう、と決意して歯学部に入り直しました。ですから、歯科医師になろうと決めた時から現在の形で治療することが絶対の前提でした。

歯科医療に対する疑問と探究心が歯科医師への道を決められたのですね。

そうですね。昔は説明をしてくれない歯科医院が多い印象を持っていましたから、探究心はもともと旺盛で、そういう意味でも自分は歯科医師に向いているだろう、と思ったんですね。歯学部卒業後は自由診療専門の歯科医院での勤務を経て、その頃情報が入りにくかった歯周病について学ぶため、東京医科歯科大の歯周病科に行きました。大学に籍があると図書館を自由に使え、思う存分勉強できたことも大きかったですね。その後、複数の自由診療の歯科医院で経験を積み、開業しました。

読者にメッセージをお願いします。

木村陽介院長 八重洲歯科クリニック6

当院には、電話で治療費についての問い合わせがよくあるのですが、実際に診察しないことには患者さんにどんな治療を提供すればいいのかわかりません。ですから、初診に来ていただくことが前提になります。また、自由診療は審美性や高度な治療と思われがちですが、本来は小さな虫歯こそ自由診療できっちり丁寧に治すべきだと考えています。前歯に虫歯ができたとき、例えば保険診療ではプラスチック、自由診療ではセラミックとかぶせ物の素材の違いで受け取られがちですが、そういう単純なものではないんですよ。そもそも歯にかぶせるということはたくさん歯を削ることになります。ですから、安易に歯を削らないためにきちんと治療をするかが一番大事なことです。プラスチックでも精度の高い治療が行われていれば十分にきれいに長持ちします。患者さんには、さまざまな治療法を検討して、自分の歯の健康のためにベストな治療法を選択してほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診料(90分):2万円
年間の定期診察料(アフターケア、歯石クリーニング):2万円
根管治療:10万円~24万円
マウスピース型装置を用いた矯正:15万円~
歯列矯正:50万円~
インプラント治療:22万円~
虫歯治療:1万円~
歯周病治療(1歯):5000円~6万円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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