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沼崎 光 院長の独自取材記事

沼崎歯科医院

(中野区/中野駅)

最終更新日:2022/04/06

沼崎光院長 沼崎歯科医院 main

JR中野駅北口を出て、早稲田通りを西に5分ほど歩くと、「沼崎歯科医院」が見えてくる。院内にある2台のユニットは、それぞれ半個室状となっていて、プライバシーへの配慮が工夫されている。同院の沼崎光院長は、大学院で歯周病を専攻し博士号を取得した日本歯周病学会歯周病専門医だが、「基本に忠実でありたい」と一般治療にも力を入れている。時間をかけてじっくりと取り組む誠実な姿勢が評判を呼び、紹介やクチコミで来院する患者も少なくないそうだ。枝葉の知識よりも、幹に該当する問題解決を重視するという沼崎先生に、歯周病に関する専門家の知見を伺ってみることにした。

(取材日2013年12月5日/更新日2022年4月5日)

自慢のロードレーサーで毎朝通勤、体力づくりに挑戦中

先生のご出身はどちらですか?

沼崎光院長 沼崎歯科医院1

私は茨城県の土浦市で生まれ、大学も実家から通っていました。中学生の頃はサッカー部に所属していましたが、当時はJリーグもまだ誕生しておらず、あまりメジャーな存在ではありませんでした。サッカー部のある学校自体が、市内に2校ぐらいしかなかったんじゃないかな。いつもその学校と試合をしては、負け続けていましたね。実家が歯科医院を開業していまして、家に帰ると父親が技工物に取り組んでいたことを思い出します。私が歯科医師をめざそうと考えたのも、父親の影響があるのでしょう。一時は一般医科も考えたのですが、結局、日本大学歯学部へ進学することになりました。

大学で取り組んでいたことはありますか?

体を動かすことが好きなので、大学では、競技スキー部に入りました。スキー自体は、小さい頃から親に連れられて滑った経験があったのですが、ポールの間をくぐり抜けるタイムアタックですからね。一般のスキーとは、滑り方も道具も違います。全日本歯科学生総合体育大会では、チーム優勝をしたこともあるのですよ。この大会には、卒業したOBや諸先輩も、その日だけは休みを取って駆けつけてくるんです。盛り上がった雰囲気の中で栄冠を勝ち得たのは、今でもいい思い出になっています。

今でもスキーは続けているのですか?

沼崎光院長 沼崎歯科医院2

すっかりご無沙汰しています。今の趣味は、あえて言えば自転車でしょうか。近所に自転車好きな方がいて、話をしているうちに興味を持ち始めてきました。テレビでツール・ド・フランスの特集をやっていると、つい見てしまいますね。ご存じの方も多いかもしれませんが、あのレースは、基本的にチーム戦なんです。特定の人に勝たせるために、ある者は先頭を切って風よけになるし、ある者は後に控えていざというときの体力を温存する。そうした普通のスポーツとは違うところに、面白さを感じます。それで、つい影響されて、ロードレーサータイプの自転車を購入してしまいました。運動不足を感じていたところだったので、毎朝通勤に利用しています。また時間ができたらスキーにも行きたいですね。

まったくの偶然から、歯周病に興味を持つことに

大学院では歯周病を研究されたと伺いましたが。

沼崎光院長 沼崎歯科医院3

これは、本当にたまたまなんです。大学時代、当時の親友が、若年性歯周炎という病気で、治療にいくというので、「じゃ、俺も」といった軽い気持ちで歯周病治療を専門にしている歯科医院についていったんですよ。それが若林勝夫先生との出会いでした。そこで、患者さんの補綴物を直接触らせてもらったのですが、見ると聞くでは全然違っていたのです。後で知ることですが、歯周病では、歯茎の組織を安定させるためにも、補綴物の精度は重要な意味を持ちます。その場で見た患者さんの歯茎は今までみたことのないほど、きれいなものでした。それがきっかけで、歯周病専門医をめざそうと決めました。

その後、独立に至ったきっかけは何でしょう。

診療は大学院時代から手がけていましたし、ついてきてくださる患者さんも増えてきたので、「そろそろかな」と独立しました。院内の特徴としては、2つあるユニットが、それぞれ半個室になっていることです。閉塞感がなく、それでいてプライバシーを保つことも可能です。奥のユニットには、カウンセリングルームも併設してあります。ありがたいことに、「時間をかけて丁寧に対応してくれる」というクチコミで来院される患者さんが多いようです。年代としては、40代から70代の方が中心といったところでしょうか。

こちらには、咬合器につけた模型がたくさんありますね。

沼崎光院長 沼崎歯科医院4

患者さんがより咬み合わせのことを理解しやすいように、治療前と治療後のシミュレーション模型などを必要に応じて使っています。長期間、歯と歯茎の健康を維持するためには、歯茎の炎症のコントロールと咬み合わせの安定が重要となるんですよ。クオリティーの高い治療をするためには、歯周組織の管理と、安定した咬み合わせ、治療精度の維持が必要だと思っています。このことが歯科治療の根幹になることであり、その根幹の治療を大切にして確実な治療結果をめざしています。

ときには1時間以上をかけて、じっくり話を聞く

治療面で心がけていることはありますか?

沼崎光院長 沼崎歯科医院5

やはり、患者さんと真剣に向き合うということでしょう。初診の場合は、まず検査を行います。レントゲン写真、スライド写真、歯周病のチェック、咬み合わせや虫歯の状態などです。次に、検査結果に基づいて、なぜこうなってしまったのか、原因はどこにあるのかを説明します。最後に治療計画のプレゼンです。こうしたコンサルテーションには、最低でも1時間ぐらいは必要ですね、それでも足らないぐらいです。お話しした内容は、すべてファイリングした資料にして、患者さんにお渡しします。ご自宅で目を通していただいて、気になったところがあれば、いつでもお電話くださいと伝えています。

診療のモットーを教えてください。

繰り返しになりますが、「時間をかけてじっくりと、基本に忠実な治療を心がける」ことでしょう。そうした意味で、歯の磨き方のような、プラークコントロールの指導も行っています。テレビ番組の特集などでも見かけるようになりましたが、こればかりは実際にやってみないとコツがつかめないと思います。歯ブラシが正しい角度で歯に当たっているか、磨き残したところはないかなど、慣れないうちは鏡を見ながらチェックする必要があるでしょう。本当は、朝、昼、晩のうち1回でいいので、歯磨きに歯間ブラシやデンタルフロスもあわせて10分程度時間を割いてほしいのです。テレビを見たり、お風呂に入ったりしているときで構いません。そうした習慣がつけば、あとの2回は、それほど丁寧にブラッシングしなくてもいいでしょう。

最後に、歯周病について、アドバイスをお願いします。

沼崎光院長 沼崎歯科医院6

歯周病の原因となる歯周病菌は、放置しておくと、歯茎の血管から全身へ広がっていきかねません。肺炎や心臓病の発症を引き起こすこともありますし、さらに怖いのは心筋梗塞や脳梗塞の可能性ですね。歯の健康に自信がある人でも、半年に1回は、定期検診を受けるようにしてください。歯周病は、初期の段階では自覚症状があまりないのですが、吐き出した歯磨き粉がピンク色をしていたり歯ブラシに血がついていたりしたら、要注意です。歯がグラグラするような状態だと、歯周病を疑ったほうがいいでしょう。最悪の場合、物を噛むことができなくなります。そうなる前に治療を始めれば、回復をめざすことはできますので、決して歯の問題と思わず、体全体の健康のためにも、早めの対処を心がけるようにしてください。

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