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高松 伸博 院長の独自取材記事

高松歯科

(台東区/鶯谷駅)

最終更新日:2021/10/12

高松伸博院長 高松歯科 main

患者の全身の健康に寄り添う診療をめざす「高松歯科」。鶯谷駅から徒歩3分、言問通り沿いのビル2階にある。1980年の開業以来、地域の歯科医療を支えるのは院長の高松伸博先生だ。明るい日差しが入る院内は、ユニットの間隔が広くリラックスできる。2014年1月に院長に就任した高松先生は、大学院修了後、アメリカで生化学の研究室に在籍した後、同院で実績を積んできた。顎関節症に対応するほか小児矯正なども行い、小児矯正では、床(しょう)矯正や口腔筋機能訓練も併用した矯正法も取り入れている。また「鼻うがい」や「あいうべ体操」などを用い、自然に鼻で呼吸ができるよう指導を行っている。今回の取材ではクリニックの特徴や健康な歯を保つ秘訣について聞いた。

(取材日2017年3月2日)

地域のかかりつけ医として、幅広く多様な診療を

こちらのクリニックの歴史についてお聞かせください。

高松伸博院長 高松歯科1

当院は、私の伯父で先代の高松重光が1980年に開業しました。2002年に移転しましたので、この地に来て15年目になります。ここは下町で小学校も近く、昔から住んでいる方々の結びつきが深い街ですね。私は今から17年前にこのクリニックで勤務するようになり、院長に就任したのは3年前の2014年1月です。伯父は入れ歯を得意としており、地域の方々からの信頼がありました。それをこれからも継承し、地域のかかりつけ医として、また得意分野も生かしながら皆さんが健康的に食べていけるお手伝いをしたいと思っています。

クリニックの診療の特徴は、どのようなものがありますか?

地域の患者さんにはご年配の方も多く、歯周病治療や入れ歯の治療をすることが多いです。特別なことではありませんが、定期的にクリーニングをして良い状態を保つことが一番大切だと思っています。また整体などの施術所から紹介いただくこともあり、顎関節症でお悩みの方の診療も行っています。体の不調というのは歯から受ける影響も大きいことがあるので、他分野の職種の方々と連携をとりながら、診療を進めています。そのほかに、お子さんの矯正にも力を入れています。成長期のお子さんだからこそできる、 床矯正や、口腔筋機能の訓練と併せて矯正を行うといった矯正法なども取り入れています。

顎関節症についてはどのように対応されているのですか?

高松伸博院長 高松歯科2

顎関節症は慢性的な疾患で、噛み合わせに問題がある場合のほか、日常での姿勢や噛み癖、立つ時の重心のもっていき方など、体のバランスが悪いせいで顎に症状が出ることもあります。一般的な治療法としては、強く当たる歯を削る方法や、顎の位置を安定させるためのマウスピース型装置を装着する方法があります。当院では体のバランスを整えていき、その上で噛み合わせに問題がある場合は噛み合わせの調整をしていきます。バランスを整えるため行っていることの例としては、口内の筋肉を指でほぐしたり、首や頭の筋肉のこりにアプローチしたり、問題のある癖についての指導を行ったりするなど、多様な方法を取り入れています。顎関節症のケアは奥が深いため、現在も顎と全身の関係性についてのセミナーに毎月通い知識や技術を学んでいます。

小児矯正治療とともに、生活習慣の改善にもアプローチ

子どもの矯正にも力を入れているのですね。

高松伸博院長 高松歯科3

小児矯正は小学校に入る前から始めるお子さんも多いですね。お子さんの場合、筋肉の機能が歯並びを悪くしていることもあります。主にヨーロッパで研究されてきた矯正の考え方である床矯正は、皆さんがよくイメージするワイヤーなどを使う矯正で「スペースがないので歯を抜く」というものとは異なり、「永久歯が並ぶスペースがないなら、スペースをつくって歯を並べる」という考えが基本にあり、そのために使うのが床矯正装置です。ほかにも、オーストラリアで開発され、筋機能訓練を取り入れたトレーナータイプの装置を用いた歯列矯正法も導入しています。このシステムで舌の位置を正しいポジションに導くなどの口腔筋の訓練を行い、歯と顎の位置の改善をめざします。正しい顔の発育や顎の発育、正常な歯列の発達をサポートするためには、間違った舌位置や口呼吸、舌の突き出しのような状態、異常な飲み込み方などの筋機能癖を正してあげることが重要なのです。

診療の中で大切にされているものはありますか?

口呼吸から、鼻呼吸へと変えていくために、必要な方には「鼻うがい(鼻洗浄)」や「あいうべ体操」の指導を行っています。実は、いびきをかく人の多くは口を開けて呼吸していて、口呼吸によって口腔内に雑菌が繁殖しやすくなると、口臭も強くなりやすく、虫歯や歯周病を悪化させる要因にもなります。それと同時に、リンパ組織に炎症を起こし、免疫異常を起こすこともあります。なので、鼻の通りをよくするために、鼻うがいや口の周りと舌の筋肉を鍛えるあいうべ体操を指導しています。治療とはまた違う、こうしたアプローチからも患者さんを健康へとつないでいけたらと思いますね。

印象に残る患者さんとのエピソードはありますか?

高松伸博院長 高松歯科4

小児矯正でお子さんたちの治療を行っているので、幼稚園の頃くらいから診ていたお子さんが大きく成長した姿を見たときなど、とても感慨深いですね。また、年配の方が年を重ねられていくことにも年月の重みを感じます。エピソードとしては、矯正治療を続けていく中で、つらい時もご両親に励まされながら頑張っているお子さんたちが特に印象に残っています。また、どんな治療でもそうですが、患者さんから感謝していただいたときは本当にうれしく思いますね。

口腔内の良い環境をつくることが全身の健康へつながる

先生の歯科医師としてのご経歴を教えてください。

高松伸博院長 高松歯科5

私は青森生まれで、東北大学歯学部を卒業後、上京して1998年に東京医科歯科大学大学院を修了しました。大学院では免疫学に関心があり、細菌の研究をやりたいと歯周病を専攻しました。その頃、伯父が運営していた当院にもちょくちょく遊びにきていて、歯科医師としては厳しい人ではありましたが、ここでさまざまなことを学びました。大学院卒業後はアメリカの生化学の研究室に1年半在籍。帰国後、当院で勤務医としてスタートを切りました。

お忙しい毎日かと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

学生の頃は映画が好きで、特にフランス映画を見に仙台市内の映画館によく行っていましたが、最近はあまり行けていません。日曜の休日は歯科のセミナーや研究会でつぶれてしまうこともありますが、電車が大好きな5歳の息子がいるので、都電荒川線や山手線に一緒に乗って遊ぶのが楽しみです。この前は、静岡の大井川鉄道に乗るために家族で出かけてきました。ストレス解消にお酒を飲むのも好きです。大学の頃は日本酒、東京に来てからは芋焼酎とビールです。芋焼酎はカロリーも低いですし。あとは気分転換で自転車に乗ります。自宅からクリニックまでは毎日自転車通勤しているんですよ。

最後になりますが、今後の展望やドクターズファイルの読者へのメッセージをお願いします。

高松伸博院長 高松歯科6

これからも患者さんの健康な歯をつくるお手伝いを続けていきます。小さいお子さんのうちから良い口内環境をつくることがとても大切で、良い歯並び、良い噛み合わせ、そして正しく鼻呼吸ができていれば、大人になってからも健康なお口の状態を保ちやすく、全身の健康へとつなげることができると考えられます。年をとられてやむなく入れ歯になってしまう方も多くいらっしゃいますが、歯並びや噛み合わせが影響しているケースも少なくありません。今は、有用なツールや選択肢が用意された恵まれた時代です。一人でも多くの患者さんにそのメリットをお伝えしていきたいと思っています。何か困ったことがあれば、いつでも相談に来ていただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正の診査、診断料/1万5000円
床矯正(片顎)/6万円~
筋機能訓練に用いるトレーナー型装置(子ども)/10万円

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