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西之原 美樹 院長の独自取材記事

アイリスター麻布クリニック

(港区/麻布十番駅)

最終更新日:2021/10/12

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック main

麻布十番駅から徒歩約3分の「アイリスター麻布クリニック」。2003年に角膜矯正法「オルソケラトロジー」の専門クリニックとして開業し、現在は眼科に加えて内科、皮膚科の診療も行う。西之原美樹院長は、開業時から数多くの角膜矯正を手がける、オルソケラトロジーのエキスパート。「私たちが思っている以上に目は大切」と話し、患者の視力回復、目の健康のために、日々熱心に診療にあたっている。上品な印象だが、時間に余裕があるときは患者と世間話で盛り上がる親しみやすい面もあり、長年患者に慕われ、頼りにされているのもうなずける。そんな西之原院長に、角膜矯正法の話を中心に、目の大切さ、目のケア方法などについて語ってもらった。

(取材日2018年8月10日)

角膜矯正法など眼科を軸に、内科、皮膚科の診療も

こちらのクリニックを開業した経緯を教えてください。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック1

当院はもともとスポンサーの方が角膜矯正専門のクリニックとして立ち上げられたんです。そこの院長を務めてくれる人を探しているという話を知り合いから聞いて、当初は院長探しのお手伝いだけさせていただく予定でした。そのうちに「短期間だけでも」と院長のお話を頂いて、以前から角膜矯正には興味を持っていたので、良い機会だと思ってお引き受けしたのが始まりです。最初は数ヵ月のつもりが5年たち、10年たち、途中からは独立して自分で経営するように。5年前からは内科、皮膚科の診療も始めました。このような経緯から、開業当初は角膜矯正に訪れる患者さんがほとんどでしたが、最近は近隣で働く方やお住まいの方が増えて、地元密着型に徐々にシフトしてきている感じですね。

診療は平日の夕方以降と土日祝日なんですね。

月・水・木・金曜は15時30分~21時、土日祝は10時30分~13時、14時30分~19時、祝日は18時までと、少し変則的な時間になっています。もともと一般的な時間に診療していたのですが、患者さんがあまりいらっしゃらなくて(笑)。皆さんにお話を聞いたところ、「学校や仕事が終わってからのほうが行きやすい」ということで平日は遅い時間にずらして、さらに「休みの日のほうが行きやすい」という声が多く、土日祝日も診療にするようになり、皆さんのご要望で今の形になりました。平日は近隣で働く方やお住まいの方が中心です。午後9時まで診療しているので「女医さんだから安心」と遅い時間に女性がお一人で来られることも少なくありません。土日祝日は、平日来院するのが難しい方や出張で東京に来られている方、六本木周辺への観光客の方などが多いですね。

患者さんの主訴はどんなことが多いですか。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック2

角膜矯正については、中高生から大人の方まで、激しい動きが求められるスポーツをしている方が「視力を回復させたい」と来られるケースが多いです。一般的な眼科診療では、IT関係の方だと目の疲れや急激な視力の低下、飲食店の方だと調理中に目に油が入ったなど、職業に対しての目のトラブルが目立ちますね。内科領域では、風邪や吐き気、めまい、インフルエンザなどの方が多いです。開業当初は角膜矯正など自由診療が大半を占めていましたが、最近は眼科、内科、皮膚科とも保険範囲内の治療が増えてきていますね。

手術せずに就寝中に装用するオルソケラトロジーレンズ

こちらで専門的に行っている角膜矯正法「オルソケラトロジー」はどんな方法なのでしょうか。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック3

オルソケラトロジーはギリシャ語が語源で、「オルソ」は矯正、「ケラト」は角膜、「ロジー」は学問という意味です。患者さん一人ひとりの目の状態に合わせて作る特殊なコンタクトレンズを装着していただいて、角膜の形状を平らにしてピントを合わせることで視力を矯正させるという方法です。具体的には、就寝前にレンズをつけてそのまま寝て、朝起きたら外していただきます。レンズを外しても角膜は矯正されたままですから、日中は裸眼で過ごしていただいて大丈夫です。このような形でレンズの装着を毎日繰り返し、視力の回復をめざしていくという方法になります。

「オルソケラトロジー」のメリットはどんなところですか。

夜、レンズを装着していただくだけなので、レーシックのように手術をしなくて済むというのが最大のメリットですね。そのため、患者さんはレーシックを受けることができない若い世代の皆さん、特に野球やサッカーなどスポーツをされる方、それから手術が怖いという方、レーシックを受けたいけれども不適応の方などが多いです。もちろんオルソケラトロジーにも適応があって、乱視が強い方、涙が極めて少ない方、角膜に傷がつきやすい方などは残念ながら治療を受けていただくことはできません。ただ、治療ができるかどうか、どの程度回復が見込めるか、矯正期間はどのくらいかなどは事前の検査でわかりますので、じっくり考えて決めていただければと思います。

よく見えることは、日常生活でもさまざまなメリットがありそうですね。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック4

そうですね。視力が回復すれば、思い切りスポーツを楽しむことができたり、起きてすぐに活動することができたり、何でも積極的に取り組めるようになるのではないかと思います。ほかに「視力が良くなると眼鏡のレンズが薄くなって選べる種類が増えるから」「近視が強くて寝ている間に地震が起きたらすぐに逃げることができないので」という理由の方もいらっしゃって、私が考えている以上に近視の方はさまざまなお悩みをお持ちで、オルソケラトロジーはそんなお悩みを解決するための一つの方法になっているようです。レンズを体験していただくこともできますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。

目を休めたり温めたりして、疲れ目・ドライアイ対策を

疲れ目やドライアイなどが問題になっていますが、目の健康はやはり大切ですよね。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック5

そうですね。私たちは外部から得る情報の8割を視覚に頼っているといわれていますので、目は本当に大切です。もともと目はお母さんのおなかの中にいるときに脳の一部が飛び出て作られますので、言ってみれば、脳がむき出しになっているようなものです。特に注意したいのは角膜、つまり黒目の部分。角膜は涙から酸素や栄養が供給されるのですが、パソコンやスマートフォンなどを使い続けるとずっと目が開きっ放しの状態になるため涙の量が少なくなり、目が疲れやすくなるだけでなく、目の細胞が減少して視力の低下につながることも。最近は「目は疲れているのは当たり前」という感覚の方が多いようで、「目が乾いて角膜が傷ついていますよ」とお伝えしても「まったく痛みに気づかなかった」という方も少なくないんですよ。まずは目が疲れていることを自覚することが大切かもしれませんね。

疲れ目をケアするにはどんな方法がお勧めですか。

パソコンやスマートフォン、テレビゲームなどをする際は、大人の方は1時間に1回、お子さんは30~40分に1回、5分から10分ほど目を休めていただくといいですね。まばたきをしたり、遠くを見たり、目薬をさしたりしてください。ホットアイマスクもお勧めです。目の周りを温めると、分泌腺が開いて天然の油が出てきて涙と混ざり、涙が蒸発しにくくなります。さらに、血流を促したり、筋肉のこりをほぐすなどで疲れを和らげることで、ドライアイや視力の低下を防ぐことが期待できます。また、光などまぶしいものを見ると目の疲れは加速します。照明は利き手と逆の方向、つまり、右利きなら左後ろのほうから間接光を当てるようにするといいですよ。それから、真っ白い物は光を反射して目を痛める一因になりますので、テーブルや紙などはくすんだクリーム色を選ぶのがお勧めです。

今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

西之原美樹院長 アイリスター麻布クリニック6

目を中心とした美容などに関することを始めたいと思っています。最近、女性の患者さんから「治療後に目のこりを取るマッサージがあるとうれしいわ」と言われたり、働き盛りの男性から「もう少し眼精疲労を取る方法はないですか」と聞かれたりして、目がお疲れの方が本当に多いなと。そこで、目のケアをするサロンのような展開ができればと思って構想を練っているところです。視力回復や病気の治療のみならず、さまざまな形で皆さんの目の健康を守っていければと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー(両目)/18万~35万円(税抜)

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