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中山 貴文 院長の独自取材記事

中山歯科医院

(大田区/大森駅)

最終更新日:2023/09/29

中山貴文院長 中山歯科医院 main

JR京浜東北線の大森駅から徒歩約5分、にぎやかな商店街の一角にある「中山歯科医院」。院長である中山貴文先生は、地元の歯科医師会にも所属し、積極的に地域との交流を重ねている。これまでは高齢者に対する一般歯科の診療が多かったが、近年は20~40代の層、また若年層や小さな子どもを連れた保護者の来院も目立つようになってきており、まさに家族皆が通える歯科医院になっている。最近では、治療するユニットのすぐそばにキッズスペースを設けたり、CTを導入して、患者の移動負担を軽減するなど、新たな試みも充実。子どものときには歯科医院が嫌いだった中山院長だけに、患者が歯科医院を嫌いにならないためにどんな工夫をしているのか、詳しく話を聞いた。

(取材日2021年7月21日/再取材日2023年8月3日)

痛みが少ない治療で来院しやすい歯科医院に

歯科医を志した理由はどのようなものだったのですか?

中山貴文院長 中山歯科医院1

子どもの頃から動物好きで、高校生までは獣医になりたいと思っていました。しかし、大学受験のとき、やはりきちんと生活をイメージできる仕事も検討しようと考え、父が歯科医であったこともあり、この道に進みました。奥羽大学を卒業後、まず大田区の千鳥町にある歯科医院と千葉県の原木中山にある歯科医院で診療経験を重ねました。インプラント治療をはじめ外科的なことを中心に、歯科のノウハウやテクニック、一般歯科の診療についてたくさんの経験を積ませていただきました。同時に、明海大学の口腔外科にて、研修という形で勉強させていただき、2015年に当院を引き継いでいます。

大森近辺は住宅街ですので老若男女が訪れそうですね。

そうですね。子どもから高齢者まで幅広く来院しています。でも時代ゆえか、昔はクチコミ主体だったのが、ウェブの情報をもとに20~40代の層が増えてきている実感があります。特に保護者と子どもがともに訪れるというケースは増えていますね。主訴としては、虫歯や歯周病から、予防目的のメンテナンスやインプラント治療など、さまざまです。虫歯は比較的昔に比べると少なくなってきている印象はありますが、やはり一定数はいますね。私自身が麻酔の技術にこだわりをもって、痛みによる怖さが極力なくなるような麻酔や治療を心がけていますので、そういった話を聞いてお越しいただく方もいらっしゃいます。

痛みに配慮された治療だと、歯科医院に抵抗感がある患者も通いやすいですね。

中山貴文院長 中山歯科医院2

歯科医院は怖いところといったイメージをお持ちの方も少なくないと思います。痛いから怖いという記憶が残るわけですから、当院ではまず麻酔注射から痛みを感じないよう、麻酔を打つ前に表面麻酔を用いるなど工夫を重ねています。意外に思えるかもしれませんが、注射のやり方にもコツがありましてね。痛みが少なく済むための方法もあるんです。麻酔や技術などの進歩によって痛みが軽減していることも確かですが、歯科医師側の患者に対する意識が変わったことは大きいのではないでしょうか。患者と対等の立場で相談して治療を決める、自分がされて嫌なことは患者さんにもしない。そのように歯科医師の意識が変わっていることと、治療の技術の進歩がかけ合わさり、患者さんのメリットにつながっていますね。

抵抗感を軽減して子どもや保護者が通いやすくする

子どもの来院数が増えてきたのは、抵抗感を軽減する工夫が功を奏したのでは?

中山貴文院長 中山歯科医院3

実は、私自身、子どもの頃は歯医者が大嫌いでした(笑)。歯科医師の息子ですから、当然、父の治療を受けるのですが、そのときの痛みによって苦手意識を持ち、かなり長く引きずったんですよ。ですので、私は子どもたちには無理に治療を進めるようなことはしないように心がけています。最初の診療では、小さめの鏡やピンセットなど、治療で使う器具を手にしてもらって「今度、これを使うからね」と話します。気をつけているのは「痛くないよ」とうそを言わないこと。まったく痛くないと言うとうそになってしまいますので、「ちょっと頑張ろうね、大丈夫だよ」と声をかけるようにしています。大人になっても歯科医院に行きたくないという人はいますから、子どもの頃の歯科治療をトラウマにはしたくないのです。

子ども連れの保護者も治療を受けやすいよう、キッズスペースを新設したと聞きました。

1~2歳児を抱える保護者が、通院のために子どもを預けるという苦労をしてほしくないと思い、ユニットの横に子どもの居場所となるスペースを用意しました。もっとも、そこにおもちゃの類はありません。おもちゃを持つと「これ見て!」などとユニットにいる保護者の気を引こうとしてしまうので、モニターでアニメを見てもらうようにしていますね。またきょうだいで一緒に来るときは、交代でそのユニットで治療し「お兄ちゃんがんばってるね」などと声をかけながら、一緒に診療時間を過ごしてもらうことができます。きょうだいがおとなしく治療を受けているのを見ると、小さな下の子も「自分もこうしなくては」と思ってくれるので、保護者にとっても歯医者に連れていきやすくなるのではないかと考えています。

歯科医院への慣れは、大人になってからの予防歯科にもつながってきますね。

中山貴文院長 中山歯科医院4

そうですね。実際に定期的なクリーニングは、ほとんど痛みがなく金銭的にも時間的にも負担が少ない処置になりますので、痛みが出てから大がかりな治療を行うよりも非常に合理的といえますね。歯科衛生士によるメンテナンスだけでなく、クリーニングやブラッシングの指導などは私が直接行わせていただくこともあります。私自身、歯石を取ることが得意だと自負していますし、汚れが取れてきれいになっていく過程が好きなんですよね。もともと口腔外科が専門なので、外科的な歯周病治療も含め、時間をかけてきれいに処置させていただいています。またCTも導入していますので、痛みや違和感の原因をいち早く特定して、対処できる環境になっていますので、予防歯科で期待できる効果を後押ししてくれていると思います。

地道な治療と地域活動を通じて信頼関係の構築へ

高齢の方ではどのような治療が多いのですか?

中山貴文院長 中山歯科医院5

ニーズが高いのは入れ歯です。入れ歯はインプラントに比べて経済的な負担も少ないですし、糖尿病など持病のある方でも行えるケースが多いので希望される方が多いです。ですから、患者さんに質の高い入れ歯治療を提供するため、勉強を重ね、日々新しい知識を取り入れるようにしています。特に総入れ歯は、基準となる歯がなく、学問的な基準でしか作ることができないため、入れ歯治療の奥深さや難しさを感じる場面も少なくありません。こちらがきちんとはまって噛めていると思っても、ご本人からしたらしっくりきていないという場合には、患者さんに細かく確認しながら、ご要望に合わせて調整を重ねます。そうして患者さんにとって満足のいく入れ歯ができあがり、笑顔で喜んでもらえたら一番うれしいですね。当院では基本的に保険適用の入れ歯を提供していますが、特別なご要望があれば保険外の入れ歯にも対応しています。

歯科医師会の活動にも尽力されていらっしゃるそうですね。

はい。大森歯科医師会で公衆衛生の分野を担当しており、区民向けの啓発活動や高齢者の訪問診療などが活動のメインになります。8020運動の表彰式や大森駅で「お口の健康パネル展」を開催し、通りかかる人からの歯に関する質問に答えたり、歯ブラシを配ったりするなどの活動も行っていました。また、お祭りなどがあればブースを設けて、最近増えている口腔がん検診も行っています。日本は胃がん、大腸がんなどのがん検診は充実していますが、口腔がん検診に関してはそこまでではないので、大田区の検診項目に口腔がんを入れてもらうよう訴える活動もしています。歯科医師会は良い活動をしていると思いますし、参加して本当に良かったと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

中山貴文院長 中山歯科医院6

口腔内を清潔にすることは、各種感染症にかかるリスクを軽減することにもつながると思いますので、歯科医院でメンテナンスを受けることをお勧めします。また、高齢になった時にご自身の歯が残っているということは、外見的にも、精神的にも若々しさにつながると感じます。当院ではできる限り歯を残すことを目標とした治療を行い、「私も歯を残せるよう一生懸命に治療しますから、患者さんも通院やブラッシングを頑張りましょう」とお声がけさせていただいています。オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を使用して滅菌も徹底していますし、安心、安全、清潔な環境に努め、可能な限り患者さんのご要望に沿って治療を進められるよう常に心がけています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

入れ歯/38万5000円(金属全部床:コバルト)、44万円(金属全部床:チタン)

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