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濱岡 剛 院長の独自取材記事

桜新町 濱岡ブレストクリニック

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2021/10/12

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック main

東急田園都市線の桜新町駅西口から徒歩1分。1階におしゃれなカフェチェーン店が入るビルの2階が「桜新町濱岡ブレストクリニック」だ。検診による乳がんの早期発見とその治療に尽力する同院は、2018年12月、現在の場所に移転したのに伴い新鋭のマンモグラフィや超音波診断装置も導入するなど、より精度にこだわって乳がん診療を提供する体制を整えた。そんな同院の院長で、日本乳癌学会乳腺専門医でもある濱岡剛先生は、「乳がんを患っても元気に過ごしている人がたくさんいるのが、本当にうれしいんです」と爽やかな笑顔で語る。そんな濱岡院長に、同院のことや乳がん診療にかける思いを聞いた。

(取材日2019年6月19日)

乳がんの早期発見とその治療に専門的に取り組む

クリニックを紹介していただけますか?

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック1

最初に、開院以来10年間、本当に多くの方に受診していただき心から感謝しています。当院は、乳がん検診とその治療に専門的に取り組んでいます。これまでに本当にたくさんの乳がんを、早期で発見してきました。当院では乳がんの検診や診断を行い、手術は基幹病院などに紹介して受けてもらうことになりますが、術後の治療も行っています。術後の方が当院から卒業するのではなく戻ってきて、検診を受けながら元気に過ごされていることを、私はすごくうれしく思っています。そして乳がんは、治療後に10年間再発しないのが治癒の目安だと考えられます。開院当初に当院で乳がんが見つかった方が、10年を達成した時はいつも、「10周年記念おめでとう!」と患者さんと手を握り合って、一緒に喜んでいます。そんな時は、私自身も本当にうれしく思いながら時間を過ごしています。

最近、移転されたと伺いました。

はい。理由はいくつかあるのですが、一つは診察室を増やしたかったことですね。診察室が増えれば、私自身が複数の診察室を使うことで患者さんの待ち時間も短くできますし、最近は予約もいっぱいになってしまっているので、手伝ってもらえる医師がいれば良いなと考えました。それに、マンモグラフィ検査の予約もいっぱいになってしまっていて、区の検診もほとんど受けることができないような状況だったんです。そこで、マンモグラフィも2台にすれば、検診ももっと受けられるようになるということで、移転することにしたんです。ただ、私は桜新町という街がすごく好きなので、ほかの地に移ることは、まったく考えていませんでした。そんな時に、本当にたまたま、駅前にこのビルができることになって、私が移転をさせていただけるということで、本当に良かったです。待合室には大きな窓がありますが、桜の季節は、眺めが本当にきれいだったんですよ。

検査機器も、新しくしたそうですね。

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック2

先ほども少し話しましたが、フラットパネルと呼ばれるフィルムを用いないデジタルマンモグラフィが2台になりました。これは2台とも、私が現在も勤務している聖路加国際病院と同じ、新鋭のものです。超音波診断装置も、これまでも使っていた1台に加えて、私たち乳腺外科の医師の中でも多く採用されているといわれる新鋭の装置を2台導入しました。さらには、医療用の5メガピクセルと呼ばれる非常に精細なモニターを採用しています。デジタルマンモグラフィの画像をこのモニターに写すことで、これまで見えなかった細かい部分まで見えやすくなり、より早期に、正確な診断がめざせるようになりました。

早期発見・早期治療のためにも、年に1回の定期検診を

一般の人の乳がん検診への意識は、高まっているのでしょうか?

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック3

最近は、芸能人の方の乳がんのニュースもよく耳にするようになり、一般の方の乳がん検診への意識も高まってきたように感じます。意識の高い方は20代でもいらっしゃいますし、自分でしこりを感じて来院する方も多いですね。当院には、20代から80代までの幅広い年代の患者さんが検診にいらっしゃいます。乳がんにかかるのは40〜60代が一番多いといわれるのですが、20代の方や80代の方でも見つかることがありますね。定期的な検診は30代くらいから始めるのが良いと思います。しかし、近親者に乳がんになった人がいる場合や肥満の場合は、乳がんのリスク因子と考えられますから、そういう方はもっと若いうちから受けていただきたいですね。意識の高い方ですと、だいたい1年に1回、検診にいらっしゃっています。

乳がんは、予防できないのですか?

現在の医学で予防法は、残念ながら確立していません。しかし、乳がんは早期発見と早期治療で完治も見込める病気になってきていますので、特に40〜60代の女性は1年に1回、定期的に乳がん検診を受けていただきたいと思います。そして当院では、超音波検査やマンモグラフィの過去の写真をすべて残しています。例えば、良性のしこりと診断された方も、定期的な検診を受けることで、自分の目で前回の画像と比べることができますから、安心感も大きいかと思います。また異常が見つかった場合には、乳房細胞診や乳房針生検、吸引式組織生検といった方法による検査も行えますし、乳がんと診断された患者さんに対する化学療法も行っています。手術や放射線療法については、聖路加国際病院をはじめとした基幹病院をご紹介し、連携を図りながら治療を進めています。

診療の際に心がけていることを教えてください。

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック4

実はあまり意識していないんですよ。患者さんだからといって、何かを特別意識して接することはないかもしれません。もちろん、医師として患者さんに果たすべき責任や義務は全うし、患者さんの権利を守りながら接していますが、それ以外は、同じ人間対人間として、ごく普通に接しています。関西出身の患者さんには関西弁が出てしまいますし、それくらい気負いなく患者さんと接しています。

不安はすべて吐き出して、安心を得てほしい

医師を志したきっかけをお聞かせください。

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック5

最初に医師に憧れたのは、小さい頃、とある絵本を読んだ時でした。主人公の猿がお菓子と間違えてパズルを食べてしまい、医師が苦しむ猿のおなかの中からパズルを取り出して助けてくれるという話なのですが、それがきっかけです。大人になったら、その先生みたいになりたいと思ったことを今でも覚えていますね。医師になるきっかけをくれたその先生は、このエピソードからおそらく消化器外科だと思うのですが、私が大学院で研究テーマに選んだのは乳腺外科でした。乳がんは、上手にコントロールさえできれば転移しても病気とうまくつき合うことも可能で、医師としても長期的に患者さんと接することができます。こうした病気の特性に非常に興味を持ち、また有用な新薬が登場した時期でもあり、研究のやりがいも感じられる分野だと総合的に判断して選びました。

どのようにリフレッシュしていますか?

私は兵庫県西宮市の甲子園生まれで、球場のそばで生まれ育ったんです。ですから、そこがホームの球団は、体のすべてにしみついていますね。この間は日帰りで球場まで行ってきました。野球はしたことがなくて、評論だけなんですけどね。当院が移転した時には、私がそのチームの熱狂的なファンだと知っている知り合いが、そのチームの選手をお祝いでここに連れてきてくれたんです。待合室で患者さんと記念写真を撮ってくれたりして、本当にうれしかったですね。あとは、ゴルフです。始めてからそんなに長くないのですが、壁が多くて、打ちのめされることもあって難しいですけど、うまくいったときの爽快感とか達成感が良いですね。

今後の展望をお聞かせください。

濱岡剛院長 桜新町 濱岡ブレストクリニック6

一人でも多くの女性に乳がん検診を受けていただいて、少しでも早期に乳がんを発見し、より多くの方を治療したいです。そして、その後も定期的に検診を受けていただくことで、皆さんに安心して、楽しく人生を過ごしていただくためのお手伝いを今後もしていきたいと思います。乳がんは、早期発見と早期治療が大切なことを、もっと多くの女性に知っていただきたいですし、テレビなどで誰かが乳がんにかかったというニュースを耳にした時に、自分もそうかもと不安になるのではなく、定期的に検診を受けているので自分は大丈夫だと思えるように、ぜひ乳がん検診を定期的に受けていただきたいと思います。そして、乳がんにかかってしまった方も、乳がんのことなど忘れてしまうほど、好きなことに夢中になっていただきたいですし、そうなれるよう不安な気持ちはここですべて吐き出して、元気になってもらえたらうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

乳がん検診(視触診+乳腺エコー検査)/8500円、乳がん検診(視触診+マンモグラフィ検査)/1万500円、乳がん検診フル(視触診+乳腺エコー検査+マンモグラフィー検査)/1万3500円

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