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大脇 薫 院長の独自取材記事

大脇歯科室

(名古屋市北区/志賀本通駅)

最終更新日:2021/10/12

大脇薫院長 大脇歯科室 main

地下鉄・名城線「志賀本通」駅1番出口より徒歩1分。「大脇歯科室」は、環状線沿いに建つビルの一階にある。アットホームなクリニックながら、歯科衛生士が5名ほど常駐し、しっかりとしたメンテナンスを受けられることに加え、全国的に見ても数少ない「マイクロスコープ(歯科顕微鏡)」や「歯科用3D-CT」も導入されている。患者の歯を極力残すことをモットーとする院長の大脇薫先生は、バイタリティ溢れる50代。常に新しい知識と技術を求め、全国を飛び回っている。「普段はものすごい名古屋弁なんです。今日はよそ行きですよ」と、カラカラと笑いながら取材に応えてくれた院長。飾り気のない気さくな人柄の中に、診療に対する真摯な姿勢と熱い想いを感じた。

(取材日2016年7月21日)

「患者の歯を残す」ことを目標に治療に取り組む

歯科医師を志されたきっかけや開院の経緯などをお聞かせください。

大脇薫院長 大脇歯科室1

私自身、小さい頃から歯が悪くて歯科医院に行くことが多かったんですよ。当時お世話になった先生が、診療をしながら昔話をきかせてくれたりする本当に優しい方でして。幼心に自分もかくありたいと憧れを抱いたんです。母の従兄弟が歯科医師だということも多少影響がありますね。愛知学院大学から同大学院の歯周病科に入り博士号取得後は、大学病院で講師などもしながら勤務していました。その中で、きちんと歯周病の治療をすれば歯は残るのだということを実感し、その臨床経験を活かしてよりたくさんの患者さんを治していきたいという想いから開業したんです。私は生まれてからずっとこの地域で育ってきたので、クリニックを開くにあたってもこの場所以外は考えられなかったですね。患者さんの中には私のことを子どもの頃から知っている方も多くて、「先生」と呼んでくれない方も多いんですよ(笑)。

患者さんの層としては、高齢の方が多いのでしょうか?

そうですね。高齢の方というか大人の患者さんが多いです。小児歯科もやっていますが、お子さんは少ないですね。大学病院にいた頃から通っていただいている患者さんも多く、中には総入れ歯にするしかないような重篤な状態を経験されている方もいて、そういった方はご自身の歯をとても大事にしてまめに通っていらっしゃいます。今の患者さんのうち、半数以上は歯周病の患者さんですね。

クリニックの特徴はどういった点ですか?

大脇薫院長 大脇歯科室2

決してお洒落なクリニックではありませんが、しっかりと治すために新しい機器や設備も入れていますし、患者さんの歯を残していくということに対してスタッフ一丸となって取り組んでいます。何かに特化するのではなく、歯科に関してトータルで診ながら必要に応じて「マイクロスコープ(歯科顕微鏡)」や「歯科用3D-CT」を使い、インプラントや矯正なども取り入れていく。患者さんのQOL(クオリティオブライフ)を上げることを第一に考え、様々なプランを用意できるようにしています。また、歯科衛生士が常勤で5人ほどいるのも当院の特徴ですね。歯周病のメンテナンスに関しては、私が指示を出した後は歯科衛生士に任せています。何も言わなくても非常に細やかに処置してくれますし、患者さんに対しても優しくフレンドリーに接してくれているので助かっています。このクリニックは彼女たちがいてくれてこそ成り立っている部分も大きいですね。

大切なのは、精度の高い治療と長期に渡る細やかなケア

「マイクロスコープ(歯科顕微鏡)」、「歯科用3D-CT」を使うとどういった治療ができるのでしょうか?

大脇薫院長 大脇歯科室3

「マイクロスコープ(歯科顕微鏡)」は20倍ほどに視野が拡大されますから、肉眼では見えないものが見えます。根管の中までを目で確認できるんですよ。患部を見ながら治療できるので精度が上がり、歯を長く保たせることができます。「歯科用3D-CT」も同様で、普通のレントゲン写真では分からない部分もクリアに写すことができます。例えば、根の穴が2本なのか3本なのか、どのような形をしていてどの場所にあるのかということが3次元的に画像化できるんです。歯の根に病巣がある場合も、レントゲン写真ではほぼ分からないけれど「歯科用3D-CT」を使えばその部分が黒くなって見える。病巣がある部分をCTで予測しつつ顕微鏡で確認しながら治療をすることで、格段に精度の高い治療ができるんです。治療の精度が上がれば、患者さんの歯を残せる可能性も上がりますからね。

先生がご専門とされている歯周病の治療について詳しくお聞かせください。

歯周病の治療はやはり歯磨きが基本です。歯周病は歯についた細菌が原因ですから、まずは歯の磨き方をきちんと覚えていただき、しっかりと磨けるようになってもらうように指導しています。歯石はついていると細菌が繁殖しやすいから取るのであって、歯石よりも実は歯垢(プラーク)の方が悪いんです。ですから、歯の表面にある細菌やそのかたまりである歯垢(プラーク)については患者さんに取ってもらい、歯周ポケットの中の細菌などに関してはクリニックで取り除いていく。繰り返しケアしていくことによって、口内が綺麗になり歯肉がしまってくるんです。加えて、歯周病治療は力のコントロールと炎症のコントロールが重要です。力のコントロールの1つとしては、歯ぎしりや食いしばりの防止や予防ですね。歯周病がある人にそれらがあると歯は確実に悪くなるので、マウスガードをはめることなどをおすすめしています。

歯周病になりやすい体質というのはあるのでしょうか?

大脇薫院長 大脇歯科室4

そうですね。白血球が少ないなど、全般に対して免疫機能が低い方は確実になりやすいですし、歯周病を引き起こす細菌層に対する免疫が低い人というのもあります。唾液の中には抗菌作用のある成分も含まれているので、唾液が少ない方も注意が必要です。そういった体質の方は気を付けていても繰り返すことが多いのでこまめにメンテナンスに通っていただきたいですね。喫煙、糖尿病などの全身疾患が影響します。煙草は何にしたって良くありません。煙草を吸う人の場合は歯周病になりやすいというより、治りづらいし進行しやすい。歯周病を繰り返さないためには、規則正しい生活を送ることや激しいストレスを減らすことも大切です。

歯科医師と患者という垣根を取り払い、対等な関係を

診療の際に大切にされていることは何ですか?

大脇薫院長 大脇歯科室5

まずは、患者さんとの信頼関係を築くことを一番大切にしています。その後、治療に対する理解を深めてもらい、同意を得てから治療を進める。信頼関係を築くため、とにかく話は何度でもします。ここは下町ですから、私も普段はものすごい名古屋弁で喋っているんですよ(笑)。お互いに対等な立場で関係を築いていきたいので、お年寄りなら自分の祖母に話すように、子どもなら自分の子どもに話すように、歯科医師と患者という感じではなくフランクに接しています。また治療に関しては、麻酔をする際には一旦圧迫してからとか希望されれば、表面麻酔をしてから注射するなど、なるべく痛みが少なくなるように心掛けています。少しでも患者さんの負担は減らせるよう、ちょっとした心遣いと丁寧さを常に忘れないようにしたいですね。

歯科医師をやっていて良かったと感じるのはどのような時でしょうか?

他のクリニックではほとんど抜歯をしなければいけないと言われたけれど、ここでは残すことができたとか、噛めるようになったとか、そういった患者さんからの言葉が聞けた時は本当にうれしいですね。駆け出しの頃からお付き合いをさせていただいている患者さんで、40代の頃すでに歯周病で歯を何本か抜いてしまっていた方がいるのですが、ずっと歯周病の治療を続けた結果、70代になられた今も当初のままの歯が残っています。大学病院の頃からずっと診ている患者さんもたくさんいるので、それが私の財産ですね。

お休みの日の過ごし方などを教えてください。

大脇薫院長 大脇歯科室6

趣味はマラソンと釣りです。フルマラソンにも3回ぐらい出ましたし、診療が終わってからジムに行って走ることも多いです。釣りは最近ご無沙汰ですが、一時は石垣島などまで出かけていましたね。46キロのカンパチを釣り上げたこともあるんですよ。好奇心旺盛でフットワークも軽い方なので、勉強会にもよく行っています。月に3日ほどは休みを使って全国を飛びまわっていますね。自分がやれない、ということが嫌なので努力は惜しみません。治す確率を上げるために今後も色々な努力をしていきたいですし、治療の精度もより上げていきたいですね。

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