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近藤 紀之 院長の独自取材記事

近藤歯科医院

(千代田区/大手町駅)

最終更新日:2024/03/14

近藤紀之院長 近藤歯科医院 main

1948年開業の「近藤歯科医院」は、3代続くクリニックだ。大手町に移転してからも60年以上の診療実績があり、都内有数のビジネス街においてクオリティーの高い医療の提供に努めてきた。「飲食店や美容院と同じように、自分が行きたい歯科医院をもっとリサーチしてほしい。おいしいものが食べたいなと思ったら、どこが良いかいろいろ調べますよね?」と近藤紀之院長。つまりは患者側がもっと歯科医療に対して関心を持ち、事前に情報を集めて勉強することが何よりも大切と語る。それが自分の歯を守ること、予防や健康維持につながるからだ。今や歯科医師が一方的に説明し、口を開けていたら治療が終わる時代ではない。“どのような治療を受けたいのか”を事前にきちんと考えて意思表示をすることが大事、と熱く語る近藤院長にその思いを聞いた。

(取材日2023年12月28日)

時代を経ても選ばれ続ける歯科医院をめざして

歴史あるクリニックで先生が3代目とお聞きしました。

近藤紀之院長 近藤歯科医院1

1948年に祖父が初代院長として墨田区の両国に近藤歯科医院を開院したのが始まりです。その後、父が2代目を受け継ぎ、2002年からは私が院長として診察にあたっています。祖父の時代に、ある新聞社の歯科治療をお任せいただいたのがきっかけで両国から中央区の茅場町に移転したのですが、同ビルの新築に伴ってクリニックも大手町へ移りました。2009年には大手町周辺の再開発のため、大規模なオフィスビルが建設される運びとなり、現在の場所での治療がスタート。何度か移転はしていますが、大手町で60年以上、診察を続けさせていただいています。代が変わっても、ずっと通ってくださる患者さんもいらしてありがたい限りです。

もともとは歯科医師をめざしていたのではなかったそうですね?

そうなのです。本当は歯科医師をめざしていたわけではありませんでした。3人兄弟なのですが、兄は医師の道へ進み「誰が後を継ぐのか?」という話になって「行ってこい!」と背中を押されたのが私だったのです。夢やビジョン先行ではありませんでしたが、現在まで続けてこられたのは仕事として誇りを持ち、トレーニングを行ってきたからだと思っています。歯科医学的に必要なベースの知識を持つことはもちろん、時代に応じた治療法、世界共通のルールなどを常に勉強し、学術的なものが伴ってこそ、治療ができると実感しています。日進月歩の世界ですから、過去に通用していても明日は違っているかもしれない。ガイドラインを読み取って「何が有効なのかを再選別していく力」がさらに求められていくと感じ、トレーニングを積んできました。

患者さんにとってのベストは何か、バックグラウンドを含めて治療法を考えるのですね。

近藤紀之院長 近藤歯科医院2

患者さんによって治療の優先度や感じる痛みは違います。年齢や家庭環境も合わせたら、本当に人それぞれ、千差万別なのです。若い方なら将来を見据えた治療方法が良いでしょうが、経済的な負担は抑えたいでしょうし、年配の方なら頻繁に通院するのは難しいでしょう。コストがかかっても美しい歯に治したい方もいらっしゃいますし、費用より時間が優先という方もいます。「この疾患なら、これが良い治療法ですよ」ではなく「この患者さんに適した治療は何か」を考えて、一人ひとりに合った治療方法を考えていくことが大切なのです。

自分にとってベストな歯科医院や治療を選択してほしい

情報収集して自分好みのクリニックを探してほしいそうですね。

近藤紀之院長 近藤歯科医院3

一般的に食事に行こうかなと考えたら、自分の好みのお店を見つけるために、皆さん事前に詳しく調べるのではないかと思います。それと同じで、患者さんも自分に合う歯科医院を情報収集して見つけてほしいのです。行きやすく便利なことも大切ですが、相性もありますよね。世の中にはたくさんの歯科医院があるので、決して一箇所に絞る必要はないのです。例えば、自宅に近いところと、学校や勤務先の近くの歯科で用途を変えて受診するなど、いろいろな歯科医院の通い方があっても良いと思います。自分が気に入った歯科医院であれば、お互いに長いお付き合いができ、足が遠のいてしまうことも防げるのかなと感じています。

歯科治療に対して受け身ではなく、患者さんも学ぶ姿勢が大切とお話されていますね。

別に難しいことを言っているわけではありません。歯科医師に言われるがまま、口を開けていたら終了ではなく、もっと自分の体のことに関心を持ってほしいのです。「先生のお任せで」とか「簡単にお願いします」というのは避けていただきたい。例えば、体の調子が悪くなったり検査や手術が必要になったりしたら、皆さん治療法や薬のこと、どの医師や病院にかかるのが良いのかなどを必死に調べて勉強すると思うのです。口内の疾患は深刻な状況になりにくいので、そこまでは難しいのでしょうが、歯科治療も同様に考えてもらえればと思っています。便利な世の中だからこそ、自分から情報を取ることは簡単です。まずは興味を持つこと、これが口内の健康を守る第一歩であると思っています。そしてぜひ、患者さんから希望や質問を投げかけてもらえたらと願っています。

時間がかかっても、患者さんが自分で選択することが大切なのですね。

近藤紀之院長 近藤歯科医院4

今は何でも簡単に調べられるようになったことはメリットなのですが、逆にじっくりと考えて答えを出すことが難しい時代でもありますね。AIの普及によって「イエス」か「ノー」で選んでいけば欲しい情報が得られてしまうため、「自分にはどの治療が合っているのか?」と論理的に考えて選び出すことに慣れていない人が多いようです。もちろん、患者さんごとに選択肢はお話いたします。しかし、歯科医師にお任せではなく、自分で治療の内容を理解した上で決定してくださいとお話ししています。すべての決定権は患者さんにあります。その場で決められない場合は、時間がかかっても考えて検討してからにしましょうとお伝えしています。

口を動かすこと、人とのつながりが健康の秘訣

口内の状態がそのまま体の健康に直結してしまうのは怖いですね。

近藤紀之院長 近藤歯科医院5

人とのつながりがなくなり、孤独になってしまうと話をしなくなるので、口を動かすことがなくなってしまいます。すると、口の周りの筋肉も衰えますし、噛む力、飲み込む力が弱まってしまうので、だんだんと食事を取ることが困難になってきます。するとどうなるか? 食べかすが肺に入ってしまって誤嚥性肺炎を引き起こし、亡くなってしまう場合もあります。お年寄りには命取りになってしまうほど恐ろしい疾患です。何より食べることは生きることに直結しています。日本人の寿命は伸びていますが、自分の歯で噛んで、しっかりと飲み込んで食事ができているのかは別の問題なのです。そうならないためには、早くからの予防と口内ケアも必要ですが、外に出てコミュニティーの中で人とふれあうことが何より大切だといわれています。

大学生頃からのケアが、その後の口内健康を左右するくらい大事だといわれているそうですね。

実は現在、子どもの虫歯は減ってきているのです。今は一人っ子も多く、兄弟が少ないご家庭が増えたので、親御さんのケアが行き届くようになったり、自治体や学校での検診やフッ素塗布など予防歯科への啓蒙活動が普及してきたりした成果ともいわれています。しかし、中学生くらいから少しずつ虫歯が増え、大学生頃になると歯周病にかかる人も出てくるのです。理由は2つあります。1つは保護者の手が離れてしまい、ケアがおろそかになってしまうこと。もう1つは生活習慣が大人に近づいてくるので、食事の内容がバラエティー豊かになったり、18歳から働き出す人も多いので、歯科検診に行く時間が取れなくなってくるのが原因だと考えられています。せっかくの予防歯科の活動が、10代後半から20代前半頃までで逆戻りしてしまうのは残念です。社会人になっても、健康診断のように歯科検診も当たり前に受けられるような仕組みになってくれたらと願っています。

最後にメッセージをお願いします。

近藤紀之院長 近藤歯科医院6

まずは、たくさんある歯科医院の中で自分に合ったところを見つけ、事前にリサーチすることから始めてください。痛みや疾患がある場合は、情報収集してから診察を受けたほうが自分の意識も変わりますし、それが何よりの予防歯科治療になると思います。無関心や受け身ではなく、自ら行動して選択していくことがその後の自分を守ることにつながっていると感じています。そのお手伝いを私たち歯科医院がさせていただいているのです。

自由診療費用の目安

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セカンドオピニオン/30分5000円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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